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食後の運動も兼ねてクエストに必要な諸々を準備した僕たちはギルドで受けるクエストを探した。
街を出て少し行ったところにある森で魔獣の数が少し増えているから原因調査と討伐のクエストを受けることにした。討伐対象の数は多そうだが恐らく小物という事でCランク任務だった。
「ヒーラーとしてパーティに入って貰ったから、基本戦闘は俺がやるけど、流れ弾とか敵数が多い時に自衛出来るかどうか知りたいんだ。アレンがクエストに慣れてきたらAランクとかSランククエストも受けたいし」
はぁ~レオ様声カッコよすぎ。あとどんな考えだからどうして欲しいっていう説明上手すぎて好き。総じて好き。
「今日は僕が1人で戦うって事か」
「サポートはするから安心して」
その笑顔100点!!元々不安は感じてなかったけど、Aランクヒーローにそんな事言われたら誰だって安心安全だ。気遣いまで出来るとか神!!結婚して!!
そんな事を考えていたら100m先の茂みの所に3体程の魔獣を検知した。サイズや魔力、動きから、ホーンラビットだろう。角の生えた兎の魔獣。猫程のサイズでそこまで強くないが、回避能力が高く素早いため捕らえにくい。繁殖力が高く、基本群れで行動し、作物を食い荒らす害獣。
この距離なら不意打ちで仕留められる。
僕は指先に魔力を込め、氷柱を3本生成して飛ばす。
ピッっと小さな鳴き声と共にホーンラビットが倒れる。
「え、」
何故か驚いているレオ様を尻目に素材を回収しに向かう。
そういえばホーンラビットは害獣であるが作物を食い荒らすだけ。被害を受ける農家や家庭菜園をしている者以外には直接的な害がない。そして見た目は目付きが凶悪な事を除けば可愛らしいといえなくもない。
そんな魔獣を何の感情もなく瞬殺してしまったから、ドン引きしてる!?もっと可愛らしくやだぁ可哀想だよぅ~ぴえんっとか言っとくべきだった!?
心臓に氷柱を生やして息絶えるホーンラビットを見て後悔していると、レオ様が後ろから覗き込んでくる。
「ホーンラビットか。あの距離からよく気がついたな。」
「…は?気づいて無かったのか?」
なぁああんだ良かったぁぁあああ!!!!感心してくれているレオ様に思わず安堵の息をつく。
あれは魔獣とはいえ可愛い生き物を無感情で殺すとか無いわぁじゃなくて、急になんも無いとこに魔法撃つとか正気?って事だったんだろう。ちゃんと標的が居たって分かった今!僕の変人疑惑が払拭された!!!
「俺は魔力探知はそこまで得意じゃないんだ」
「お前の探知能力はどうでも良い」
眉間に皺を寄せてレオ様から申告。
何か気にしてるみたいだけど、そもそも探知魔法を使っていない状態で100m先のホーンラビットとか検知する必要無いから気にしなくて良いと思うよ!!エルフは基本的に臆病で探知能力高いだけだから!今後はパーティ組むんだから僕がレオ様の代わりに探知するし…♡
そんな事よりホーンラビットの素材を剥がなくては。
ホーンラビットは害獣であるが、その反面食肉として人気だ。自分で食べても良し、売ってもよし。そして角は素材として活用できる。希少性が無いからそんなに値はつかないが、今回のクエストは討伐なので、仕事して来ましたの証になる。
僕は指先で細く魔力を練り、糸状にしたそれでホーンラビットを斬る。氷魔法を付与してるので切り口は瞬時に凍り、血で汚れることは無い。ただ、血抜きはした方が良いのでそれも魔法で手早く済ませる。
綺麗に回収できた素材をマジックバックに詰め込み終了。
「…凄いな」
「基本だろ」
基礎的な魔法だが、レオ様に褒められると褒められると純粋に嬉しい。ルンルン気分で先に進む。
街を出て少し行ったところにある森で魔獣の数が少し増えているから原因調査と討伐のクエストを受けることにした。討伐対象の数は多そうだが恐らく小物という事でCランク任務だった。
「ヒーラーとしてパーティに入って貰ったから、基本戦闘は俺がやるけど、流れ弾とか敵数が多い時に自衛出来るかどうか知りたいんだ。アレンがクエストに慣れてきたらAランクとかSランククエストも受けたいし」
はぁ~レオ様声カッコよすぎ。あとどんな考えだからどうして欲しいっていう説明上手すぎて好き。総じて好き。
「今日は僕が1人で戦うって事か」
「サポートはするから安心して」
その笑顔100点!!元々不安は感じてなかったけど、Aランクヒーローにそんな事言われたら誰だって安心安全だ。気遣いまで出来るとか神!!結婚して!!
そんな事を考えていたら100m先の茂みの所に3体程の魔獣を検知した。サイズや魔力、動きから、ホーンラビットだろう。角の生えた兎の魔獣。猫程のサイズでそこまで強くないが、回避能力が高く素早いため捕らえにくい。繁殖力が高く、基本群れで行動し、作物を食い荒らす害獣。
この距離なら不意打ちで仕留められる。
僕は指先に魔力を込め、氷柱を3本生成して飛ばす。
ピッっと小さな鳴き声と共にホーンラビットが倒れる。
「え、」
何故か驚いているレオ様を尻目に素材を回収しに向かう。
そういえばホーンラビットは害獣であるが作物を食い荒らすだけ。被害を受ける農家や家庭菜園をしている者以外には直接的な害がない。そして見た目は目付きが凶悪な事を除けば可愛らしいといえなくもない。
そんな魔獣を何の感情もなく瞬殺してしまったから、ドン引きしてる!?もっと可愛らしくやだぁ可哀想だよぅ~ぴえんっとか言っとくべきだった!?
心臓に氷柱を生やして息絶えるホーンラビットを見て後悔していると、レオ様が後ろから覗き込んでくる。
「ホーンラビットか。あの距離からよく気がついたな。」
「…は?気づいて無かったのか?」
なぁああんだ良かったぁぁあああ!!!!感心してくれているレオ様に思わず安堵の息をつく。
あれは魔獣とはいえ可愛い生き物を無感情で殺すとか無いわぁじゃなくて、急になんも無いとこに魔法撃つとか正気?って事だったんだろう。ちゃんと標的が居たって分かった今!僕の変人疑惑が払拭された!!!
「俺は魔力探知はそこまで得意じゃないんだ」
「お前の探知能力はどうでも良い」
眉間に皺を寄せてレオ様から申告。
何か気にしてるみたいだけど、そもそも探知魔法を使っていない状態で100m先のホーンラビットとか検知する必要無いから気にしなくて良いと思うよ!!エルフは基本的に臆病で探知能力高いだけだから!今後はパーティ組むんだから僕がレオ様の代わりに探知するし…♡
そんな事よりホーンラビットの素材を剥がなくては。
ホーンラビットは害獣であるが、その反面食肉として人気だ。自分で食べても良し、売ってもよし。そして角は素材として活用できる。希少性が無いからそんなに値はつかないが、今回のクエストは討伐なので、仕事して来ましたの証になる。
僕は指先で細く魔力を練り、糸状にしたそれでホーンラビットを斬る。氷魔法を付与してるので切り口は瞬時に凍り、血で汚れることは無い。ただ、血抜きはした方が良いのでそれも魔法で手早く済ませる。
綺麗に回収できた素材をマジックバックに詰め込み終了。
「…凄いな」
「基本だろ」
基礎的な魔法だが、レオ様に褒められると褒められると純粋に嬉しい。ルンルン気分で先に進む。
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