ダイヤモンド・リリー

zzz

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魔が差したんだろうな、と帰路につきながら思う。

閉じ込めていた想いを隠しておくのが面倒になったわけでもなく、泣かせるほど困らせたかったわけでもない。

いや、あの表情はなかなか可愛かったけど。

それはさておき。

俺は今学校近くの赤信号で足止めを食らっているわけですが、猫が1匹横を通り過ぎて横断歩道に出て行きました。

よそ見運転の車が近づいている。

猫は脚でも怪我しているのか、動きが鈍かった。

今行けば、多分助けられる。

流石にこのまま放っておくと夢見が悪いよな、なんて思いながら、そばにある電柱の近くにカバンを置き、走る。

駆け寄っていくと、猫は俺に気付いて駆け出して行った。

「なんだ、走れんのかよ」

今日は厄日か何かだろうか。

ため息をつきながらも、トラックがこっちにたどり着く前に戻ろうと振り返った瞬間、身体に強い衝撃が走った。








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