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10.もう学園!?

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脱☆デブ!!なーーーんて、思ってた時期が俺にもありました。
はい、無理でしたねー。はーい。入学式ですおめでとう。

いや、多少痩せた。デブからぽっちゃりになった。
許容範囲かな?

鏡見すぎて自分の顔面の美醜感覚わかんなくなってるんだけど整ってる方だと思うたぶん。女顔じゃない、女顔じゃない。俺はイケメン。大丈夫(暗示)。

剣も拙いながら何とかルキくんが見せてくれた基本の動きが出来るようになってきた。そして筋肉痛にならない凄い。

「あの白いの髪、こうしゃく家のひとだって」
「すごいまほーつかえるって!」
「偉いんだって!」
「怖いのかな?」
「しっ!そんなこといったらおこられるよ!!」

ヒソヒソと、聞こえとるがな。
ま、精神年齢が君たちとは違うので噂話くらい好きにさせてやろうではないか。はーっはっはっはっ、おっと、これ悪役っぽいからやめな?

「おんなのこ?」
「ちょっとふとってるね」

おい今言ったやつ後で体育館裏な?お前らは許さん。

「あの、初めまして、クレア、さま?」

「はい、初めまして?ええと、」

思考が完全アウトなところで声をかけられる。焦ったぁ。

振り返れば、赤みがかった茶髪に同じ色の瞳。少し太めの眉、顔は美形。同い年にしては鍛えられていて、背筋もピンと伸びており、目立つ。

「はじめまして、ルース・グラールです。」

ルース・グラール。ルキくんの弟であり、主人公と共に魔王討伐、ついでに俺討伐メンバーの1人じゃないか!こんにちは死亡フラグ!

「あ、グラールってルキく、ルキ先生の…?」

「はい。弟、です。」

そう言えばルースって炎の騎士って言われてたな。将来はこの赤、とも、茶、とも言えない髪が、炎のように綺麗になるんだよな。そして、やっぱり闇!!兄弟でこんなに色素違う!?

そしてニコリともしない。16歳で無表情ならああ、キャラか。って思うけど6歳でこれは…闇!!

あ、今言うことじゃないけど、この学園は10歳までは自宅から通い、11になる歳から全寮制になるよ!卒業は18歳!本当に今言うことじゃないね!

「あの、」

「ん?何?」

ニコッとルースが笑う。その笑顔がルキくんに似てて、

「ありがとうございます。」

「…へ?えーっと、何が?」

全くお礼を言われるのに心当たりがない。

「最近兄が、よく遊んでくれるんです。クレア様はお前と同い年で、いつも楽しそうだ。お前ももっと笑えって、構ってくれるんです。だから、ありがとうございます。」

おお???闇家族(勝手に命名)に光を投げ込めた、のか??全く自覚ないけど!!

「どういたしまして、かな?」

「あの、今度、兄について、俺もクレア様の家に修行しに行って良い?」

「もちろん!」

▼ 騎士 が 仲間 に なった !!

いやっほー!このまま仲良くしてれば味方になってくれる?…いや、主人公きたらおわるか、うーん。

そんな悠長な事を考えていたら、いつの間にやら周りから黄色い悲鳴が。どうやらこちらに歩いてきている人物にそれは向けられているようで。

「楽しそうだな、私も是非遊びに行かせてくれないか?」

「……oh」
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