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ひだまりの民の勝利報告?その4

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変人バグダが周りから褒められて天才としておだてられて気持ちよくなった空気、会議の空気は明るいものでした。

そんな中、次はテレスが現状について発言します。



彼は少し硬い表情で話をはじめました。

「デンゲルは私とバグダの分断工作によって見事にガチス派と反ガチス派の二つに分かれました」



この最初の言葉一つでここにいる人々はそれぞれ別の表情を浮かべました。

まずヒキコモリーヌとコウメイは表情を抑えつつも、内心では「お気の毒に」とテレスの心情をおもんばかっていました。



このような国内の重大事において、国が二つに割れることの重大さを考えれば、テレスの心が穏やかなわけがない。

彼女たちはそう感じ取りました。



しかし、それを表に出すことはしませんでした。

何故かはこの後紹介する他のメンバーの反応を見れば分かります。

ゴカンとオーベルは好ましい状況だと満足して聞いていました。



デンゲルはガチスの味方であろうがなかろうが、基本的にはテレス派というごく少数を除き、みなひだまりの敵であるという認識だったからです。

ひだまりの民であれば、感情的に長年敵対していたデンゲルが弱まるのは素直にうれしいことでした。



そしてバグダももちろん満足です。

ただし、理由はゴカンとオーベルとは異なります。



あくまで自分の作戦が成功したということに喜びを見出していたのです。

妙な話ですが、彼の心にはガチスであれ、デンゲルであれ他種族、他の国家に対する憎しみは希薄でした。



そんな彼が実は一番ガチスとデンゲルにダメージを与える作戦を発案したというのが実に面白い所です。

もちろん、自分がガチスやデンゲルからは敵、それも最重要な敵であるという認識はあるので、薄っぺらい友愛思想にはまるで感化されませんでした。



さて、残りの女性3人、サン、ムーン、マーズの三人はテレスの表情を見て同情を感じていたようです。

でもそれは何か理論的なものではなく感性によるものでした。

少なくとも冗談を言える雰囲気ではないのだなとは思っていて沈黙を守りました。



さて、一言でさまざまな反応を引き起こしたテレス、この後も重要な話を続けます。

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