上 下
528 / 639

ガチス情報戦での敗退とその理由

しおりを挟む
さて、いつものアイドル同好会という集まり、実はひだまりの若手官僚たちの極秘会議。

この日は最近活躍が著しい6人組も参加していました。



6人組、特にガチスとデンゲルの工作員とガチのSNS情報戦を数か月の長期間戦い、彼らを撃退した男性陣3人はガチスの勢力後退の理由を知りたいと思っていました。



この点については外務官僚と防衛官僚からほぼ同じ情報がもたらされました。

曰く、「ガチスの工作員について大々的な人事異動と粛清が行われた」というものでした。



詳しい説明によると、AIによる解析により、成果を上げていない工作員については刑務所や収容所などの施設に入れて罰と再教育が行われたこと。

そして、その間SNSの部署で空白が出来たこと。



さらには粛清が行われたSNS界隈については褒賞も出なかったためにフリーの工作員やひだまりの内通者はこぞって成果の出にくいSNS空間から移動し、簡単に結果が出るとAIに判断された所に大移動をした、という報告でした。



さらに、ガチスの情報部の中で、内通者に関する報告が相次いだために、組織内が動揺し、内部の人間たちが疑心暗鬼に陥っているとの情報もありました。

興味深い点として、まだ、ひだまり側のスパイ活動は途上の段階にあり、目立つほど摘発はされていませんでした。



むしろガチスの厳罰主義により、我先にと潔白や活躍をアピールし、同時に同僚や仲間の不祥事や弱点を見つけ出したり、ひどい場合には捏造して足を引っ張りあうという現象も報告されているという内部告発もありました。



つまるところ、AIとガチスの厳罰主義による自業自得によって組織にかなりの動揺が見られるようになったということです。



ガチスの鉄のような情報戦での強さも、ひだまりの民の頑張りによってむしろその硬直した思考がマイナス方向に歯車を回し始めた、そんな印象を男性陣3人はそれぞれの心に受けたのでした。



ガチスの撤退の理由を知り、納得した男性陣3人を除く他のメンバーはさらなる報告に耳を傾けていました。

とりわけスパイに関する進捗状況がこの後のメインの話題でした。

その話は次回に続きます。

しおりを挟む

処理中です...