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第47話 コモロウの小説復帰戦

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BLを書くことからひとまず卒業しコモロウは落ち着きました。
その後、彼女の中にとある変化が訪れました。
それは、歴史小説の島津義弘ではなく、祭り之介やフウイの話を元に小説を書きたいと願う衝動でした。
彼女はなぜそのような心境の変化をしたのか、その時の彼女はわかりませんでした。
もし、あえて言葉にするなら「なんとなく」そのような感じで漠然としていました。
後に意識の母体となった存在が語ります。
彼女は祭り之介やフウイの現実を打破し変えてゆこうという姿勢に打たれたのだと思います。
彼女はいつも苦しい思いをし、理不尽と思えるような体のハンデや家庭の問題がありました。
それで何かすることに疲れ何を見ても消極的で批判的な物の見方が支配的になりました。
その後は批判的ながらも彼らを観察し、少しづつですが事態が良い方向に行っていることを観察しました。
そして物事が考えられるくらい精神に余裕ができた時に初めて彼らの努力を見ることができたのです。
それから彼女は怠惰で退嬰的思考を少しづつ克服し、そしてついには小説を書きたいという結論に達したのです。
こうして彼女は小説を書くことにしました。
題名は「ゼロからはじめる大河ドラマ誘致計画」彼女の本格的な小説執筆活動のはじまりでした。
はじめはスラスラと筆が進み、ストックも10日分溜まりました。
1日1章を原則として1章当たりの文字数は1000前後にすることにしました。
これが好評で後に祭り之介の友人で観光課の役人の杉田は「自分は読書が苦手なのでこれくらいがちょうどいい」と祭り之介を通して褒められました。
また、第一話の都城については祭り之介の話をほぼトレースして書きましたが、この第一話がこの後ずっと閲覧数1位となる記念すべき章となりました。
1話から3話までは祭り之介の話をメインにしていました。
彼の故郷に対する熱意と真っすぐな姿勢が共感を読者様に与えたらしく多くの人々に読まれ、とても良い感想も沢山もらいました。
人生の中で褒められることの少なかったコモロウにとってとても新鮮でうれしいことだったので彼女は喜んで続きを書いていきました。
4話からはフウイがメインとなり地味な駆け引きや地道な思考の羅列が増えたためか、人気が落ちてしまいました。(笑)
でも彼女には人気を回復するために物語のあらすじを変えるというスキルはありません。
なので彼女は祭り之介とフウイの話を分け隔てなく扱い、黙々とあるいは楽しく執筆活動をするのでした。
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