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第136話 ナニワ万博開幕!

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ついに、ナニワ万博開催の日が来ました!
サンサン商事のひでよしが自らの権勢を日ノ本にあまねく示すために開かれたイベントです。

縦横1キロの用地の中に日ノ本の地図のような陸地を中央に配置。
その陸地の中に日ノ本各地のお菓子メーカーのパピリオンが日ノ本地図に合わせた形で配置されています。

例えば、東北にはDATE組は北東の位置に、オダ カンパニーやサンサン商事は地図の中央になります。
もちろんこれはひでよしやひでながも計算してそのように配置しました。
当然の事ですが、中央に人が集まりやすいようにいくつかの工夫がされています。

例えばトライアスロンの会場は日ノ本の地図の南東の部分にありましたが、会場とサンサン商事のパピリオンがある場所には連絡通路が通っていて、観客が必ずサンサン商事のイベントが見れるようになっていました。

同様に、娯楽としてのカードゲーム全国大会の会場は北西にあり、そこにも連絡通路が繋がっています。
イベントの主催者として、アドバンテージを取れるところは取っておけという、実にサンサン商事らしいがめつい戦略です。

話を日ノ本地図のパピリオンに戻すと、東のDATE組、名家うえすぎ、ゲンジたけだ、おだわらほうじょう連合、名家いまがわ、ミカワ屋、オダ、サンサン商事などが軒を連ねていした。

もうり連合やちょうそかべ、おおとも、たちばな、りゅうぞうじなどはこの時サンサン商事の配下でしたが、ひでよしが鷹揚に、ひでながが打算によって個別にパピリオンを出した方が良いと判断したため、この時はほぼ独立したプロジェクトとしてパピリオンの建設を許されました。

さて、我らがしまづですが、なんと開催当日には間に合わず、「天下一の大遅陣!」つまり一番遅れたという不名誉な称号を得る事になってしまいました。
この時よしひろはみつなりとの約束通り、会場に入っていたのですが、完成には程遠いパピリオンの姿を見て大泣きしたそうです。

建物が完成してなかったこともショックでしたが、パピリオンの場所が端っこということで人気が少ないのもよしひろの心には堪えました。

外聞を大切にするというしまづの教えからかけ離れた現実とそれを大勢の人に見られたことがさすがのよしひろでも精神的にきつかったようです。
この日よしひろはさすがに我慢できず、よしひさととしひさに手紙ではなくメールを送り、自らの心情を吐露して、一日も早い完成が可能となるように懇願しました。 

さて、次回は全国のパピリオンの様子について紹介したいと思います。
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