上 下
120 / 175

第118話 新世代の3人組

しおりを挟む
とある車の通らない道でのことです。

とある3人の若者がサッカーボールを蹴りながら愚痴をこぼしています。



黒影の若者A 「伯父が何だってんだ!ちょっと戦が強いからってあれやこれや細かく指図して、時代が変わったんだからもう少し、頭柔らかくしろってんだ!!

親父はもっとうぜ~!なんだあの巻物みたいな手紙は!」



「だいたい若い俺にばっかり愚痴りやがって、伯父に言いたいことがあるんだったら俺の時みたいにトイレットペーパーみたいな手紙を渡すか、直にいやいいだろうが~」



「あと俺もそろそろいい大人なんだから自分の家くらい自分の好きな所に立てさせろや、二人してあれこれ反対しやがって!」



黒影の若者B 「親父の紹介文が文武両道の完璧超人てなんだよ!そのおかげか器用貧乏で俺の事全然目立たねえじゃねえか!俺だっていろんな手柄立ててるのに、出てくる話題は妻の話ばっか!」



「まあ、玉のことを褒めるのは悪い気はしないがな!」

「とにかく、親父の事はいいからもっと俺様に注目しろってんだ!」

「あとみつなり!お前は絶対許さん!!」




黒影の若者C 「海道一の弓取りってなんだよ!親父!!今の時代はボールは友達なんだよ、ひ弱だ決断力ないだといろいろ言われるが、最後は家庭を守るのが男の器量だろうが、そもそも光栄とかいう企業が悪い、親父がたまたま負けたからって親子そろってネタにしやがって!」



「言っておくが武田焼とか北条焼とか聞いたことあるか?ないだろ!うちはその点全国区で名前が売れてるんだ!悔しかったら真似て見ろってんだ!」



詳しいことは良く分かりませんが、3人ともどうも親に不満があるようです。

あと、なんかコンプレックスをこじらしているようですね。



この三人がボールを蹴りながら歩いていると、やがて道が一つになり、彼らのボールがぶつかりました。

そして、それぞれ自分のボールと違うボールが彼らの近くに向かい、3人ともなれた足さばきでそれを処理しました。



各々がその動きの良さに親近感を持ったようで、彼らはお互いを見つめ合い一瞬にして彼らに友情が芽生えました。



彼らと彼らの子孫は日ノ本でその後も名をはせることになりますが、彼らにとってはこの運命的な出会いこそが幸せだったのかも知れませんね。



※スタッフロール

若者A しまづただつね

若者B ほそかわただおき

若者C いまがわうじざね



伯父 しまづよしひさ

父A  しまづよしひろ 

父B  ほそかわふじたか

父C  いまがわよしもと



※戦国メモ 詳しいことはWIKIや図書館などで調べてください。

島津忠恒と今川氏真は蹴鞠にぞっこんな資料があるそうです。

なお、細川忠興について作者は蹴鞠をやっていたか調べたところ、プロから蹴鞠の秘伝を伝授された話があるそうです。

しおりを挟む

処理中です...