19 / 22
アルカン大陸上陸編
19.人間の町シリリカ
しおりを挟む
人間の姿を見かけて尾行して歩き進めること数時間が経ち……ようやく森が見え始めた。
ずっと荒野だったこともあり、自然がないとばかり思っていたから少しホッとした。
「本気で自然がなさ過ぎなのです!」
「そうだね~。それにどこまで行くんだろ?」
「あっ!森に入って行くのです」
その後、人間との距離を取りながら森の中心へと入っていた。
すると、そこには開けた空間が広がっていてその中心地には町があった。
そこまで大きな町ではないけど、人はたくさん住んでいる……ワタシ達は一度森に隠れると話し合いを始めた。
「ネム様…我は人間の間では討伐対象…話せる犬はさすがに怪しまれるのではなかろうか?」
確かに……ヤマブキの愛らしい姿でも会話ができるってなったらおかしい…よね?
「そうだね…でも、どうしよ?」
「だったら念話を使うのはどうです?」
マーツが言うには念話と言って魔力を話したい相手に繋いで脳内で話す……つまり、脳内電話機能!
「それはイイ!採用♪それってどうやるの?」
「簡単ですよ。繋げたい相手に触れて相手の魔力を感じるだけなのです♪」
シンプルに説明しているけどマーツさん?
それはかなり難易度が高そうなんですけど……それに魔力を感じるってどうしたら……。
「魔力を感じるってどうしたら?」
「そうね…ジョブを使う時にナニかを持って行かれている様なイメージないのです?」
言われてみれば……使うとスーッとナニかが抜ける様な感覚があるような…これのことかな?
「ナニかがスーッと抜けて行く感じはあったよ?」
「それですよそれ!それを体内で探してみてくださいなのです。きっとあるはずだから…」
体内に……モヤモヤみたいのが動き回っている感覚が少しずつハッキリと感じ始め……
「見つけたっ!モヤモヤしたやつを見つけたよ?」
「早っ!?私でも数年かかったのに…さすがはネムさんだ。」
ワタシはこの気持ち悪い感覚に苦戦していた。
身体の中を動き回るラットみたいに隅々に移動しては止まったりを繰り返している。
「そのモヤモヤを捕まえて見てなのです」
「ちょっと気持ち悪いのだけど……やっぱり触らないとダメ?」
「触ると分かりますなのです。」
「あぁーっ!わかったよ…触ればイイんでしょ!」
ワタシはマーツに言われたように体内で駆け回っているモノとの追いかけっこが始まった。
(す…すばしっこい!?おりゃっ!コノー!)
数分後……。
「何とか捕まえたわ!」
「ネム捕まえるのも早いのね…本当に人間なのです?……なんちゃって♪」
ヒドくない…ワタシ……こんなに頑張ったのに!
「捕まえた状態で私に触れてみてくださいなのです…触れたら次はヤマブキちゃんに触れたらリンクされるので念話が可能になるのです♪」
(ネムさーん!聞こえてるのです?)
(へぇー面白い♪聞こえてるよー。)
(ネル様とリンク…これなら意思疎通が可能だな)
(うん、これは便利だよ!)
ワタシ達は怪しまれない様に準備をして町に入ることにした。
中に入るとワタシはこの町について町の若い男性に話を聞いてみることにした。
「あの…ちょっとお聞きしたいのですが…」
「おっ何かご用かな?」
「この町に来たのが初めてで…この町についていろいろと聞きたいです。」
(流石だなネム様!)
「そっか、初めてなら無理もない。ここは最南端の町シリリカだ。町は町なんだが…村に近いぞ。」
「最南端……」
この場所はワタシにとって理想だわ!この場所を拠点にスローライフができそうな気がしてきた。
あとは生活に必要なお金の稼ぎ方だけど、ギルドを探す為に町の中を歩き回ることにしたのだった。
ずっと荒野だったこともあり、自然がないとばかり思っていたから少しホッとした。
「本気で自然がなさ過ぎなのです!」
「そうだね~。それにどこまで行くんだろ?」
「あっ!森に入って行くのです」
その後、人間との距離を取りながら森の中心へと入っていた。
すると、そこには開けた空間が広がっていてその中心地には町があった。
そこまで大きな町ではないけど、人はたくさん住んでいる……ワタシ達は一度森に隠れると話し合いを始めた。
「ネム様…我は人間の間では討伐対象…話せる犬はさすがに怪しまれるのではなかろうか?」
確かに……ヤマブキの愛らしい姿でも会話ができるってなったらおかしい…よね?
「そうだね…でも、どうしよ?」
「だったら念話を使うのはどうです?」
マーツが言うには念話と言って魔力を話したい相手に繋いで脳内で話す……つまり、脳内電話機能!
「それはイイ!採用♪それってどうやるの?」
「簡単ですよ。繋げたい相手に触れて相手の魔力を感じるだけなのです♪」
シンプルに説明しているけどマーツさん?
それはかなり難易度が高そうなんですけど……それに魔力を感じるってどうしたら……。
「魔力を感じるってどうしたら?」
「そうね…ジョブを使う時にナニかを持って行かれている様なイメージないのです?」
言われてみれば……使うとスーッとナニかが抜ける様な感覚があるような…これのことかな?
「ナニかがスーッと抜けて行く感じはあったよ?」
「それですよそれ!それを体内で探してみてくださいなのです。きっとあるはずだから…」
体内に……モヤモヤみたいのが動き回っている感覚が少しずつハッキリと感じ始め……
「見つけたっ!モヤモヤしたやつを見つけたよ?」
「早っ!?私でも数年かかったのに…さすがはネムさんだ。」
ワタシはこの気持ち悪い感覚に苦戦していた。
身体の中を動き回るラットみたいに隅々に移動しては止まったりを繰り返している。
「そのモヤモヤを捕まえて見てなのです」
「ちょっと気持ち悪いのだけど……やっぱり触らないとダメ?」
「触ると分かりますなのです。」
「あぁーっ!わかったよ…触ればイイんでしょ!」
ワタシはマーツに言われたように体内で駆け回っているモノとの追いかけっこが始まった。
(す…すばしっこい!?おりゃっ!コノー!)
数分後……。
「何とか捕まえたわ!」
「ネム捕まえるのも早いのね…本当に人間なのです?……なんちゃって♪」
ヒドくない…ワタシ……こんなに頑張ったのに!
「捕まえた状態で私に触れてみてくださいなのです…触れたら次はヤマブキちゃんに触れたらリンクされるので念話が可能になるのです♪」
(ネムさーん!聞こえてるのです?)
(へぇー面白い♪聞こえてるよー。)
(ネル様とリンク…これなら意思疎通が可能だな)
(うん、これは便利だよ!)
ワタシ達は怪しまれない様に準備をして町に入ることにした。
中に入るとワタシはこの町について町の若い男性に話を聞いてみることにした。
「あの…ちょっとお聞きしたいのですが…」
「おっ何かご用かな?」
「この町に来たのが初めてで…この町についていろいろと聞きたいです。」
(流石だなネム様!)
「そっか、初めてなら無理もない。ここは最南端の町シリリカだ。町は町なんだが…村に近いぞ。」
「最南端……」
この場所はワタシにとって理想だわ!この場所を拠点にスローライフができそうな気がしてきた。
あとは生活に必要なお金の稼ぎ方だけど、ギルドを探す為に町の中を歩き回ることにしたのだった。
21
お気に入りに追加
35
あなたにおすすめの小説
異世界【デリバリー】最速でダンジョンにお届けします!
黒猫
ファンタジー
日本でデリバリーの配達員をしていた宵智は配達中に事故で亡くなってしまう。
目を覚ますと目の前に『案内人』と名乗る人物から宵智に転生を勧められてくる。
スキルとギフトは後から異世界に着いてからのチェックするように言われ、最後は強引に異世界へ…。
【神速】と【自動地図作成】と【万能リュック】を手にした主人公の宵智はスキルを駆使してこの世界で最高の天職に巡り合う!?
「お届け物でーす!」
異世界に行っても【デリバリー】で生き抜きます!
ダンジョン発生から20年。いきなり玄関の前でゴブリンに遭遇してフリーズ中←今ココ
高遠まもる
ファンタジー
カクヨム、なろうにも掲載中。
タイトルまんまの状況から始まる現代ファンタジーです。
ダンジョンが有る状況に慣れてしまった現代社会にある日、異変が……。
本編完結済み。
外伝、後日譚はカクヨムに載せていく予定です。
異世界坊主の成り上がり
峯松めだか(旧かぐつち)
ファンタジー
山歩き中の似非坊主が気が付いたら異世界に居た、放っておいても生き残る程度の生存能力の山男、どうやら坊主扱いで布教せよということらしい、そんなこと言うと坊主は皆死んだら異世界か?名前だけで和尚(おしょう)にされた山男の明日はどっちだ?
矢鱈と生物学的に細かいゴブリンの生態がウリです?
本編の方は無事完結したので、後はひたすら番外で肉付けしています。
タイトル変えてみました、
旧題異世界坊主のハーレム話
旧旧題ようこそ異世界 迷い混んだのは坊主でした
「坊主が死んだら異世界でした 仏の威光は異世界でも通用しますか? それはそうとして、ゴブリンの生態が色々エグいのですが…」
迷子な坊主のサバイバル生活 異世界で念仏は使えますか?「旧題・異世界坊主」
ヒロイン其の2のエリスのイメージが有る程度固まったので画像にしてみました、灯に関しては未だしっくり来ていないので・・未公開
因みに、新作も一応準備済みです、良かったら見てやって下さい。
少女は石と旅に出る
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893967766
SF風味なファンタジー、一応この異世界坊主とパラレル的にリンクします
少女は其れでも生き足掻く
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893670055
中世ヨーロッパファンタジー、独立してます
俺たちの結婚を認めてくれ!~魔法使いに嵌められて幼馴染に婚約破棄を言い渡された勇者が婚約したのはラスボスでした~
鏡読み
ファンタジー
魔法使いの策略でパーティから外れ一人ラストダンジョンに挑む勇者、勇者太郎。
仲間を失った彼はラスボスを一人倒すことでリア充になると野心を抱いていた。
しかしラストダンジョンの最深部で待ち受けていたラスボスは美少女!?
これはもう結婚するしかない!
これは勇者と見た目美少女ラスボスのラブコメ婚姻譚。
「俺たちの結婚を認めてくれ!」
※ 他の小説サイト様にも投稿している作品になります
表紙の絵の漫画はなかしなこさんに描いていただきました。
ありがとうございます!
僕の兄上マジチート ~いや、お前のが凄いよ~
SHIN
ファンタジー
それは、ある少年の物語。
ある日、前世の記憶を取り戻した少年が大切な人と再会したり周りのチートぷりに感嘆したりするけど、実は少年の方が凄かった話し。
『僕の兄上はチート過ぎて人なのに魔王です。』
『そういうお前は、愛され過ぎてチートだよな。』
そんな感じ。
『悪役令嬢はもらい受けます』の彼らが織り成すファンタジー作品です。良かったら見ていってね。
隔週日曜日に更新予定。
転生生活をまったり過ごしたいのに、自作キャラたちが私に世界征服を進めてくる件について
ihana
ファンタジー
生き甲斐にしていたゲームの世界に転生した私はまったり旅行でもしながら過ごすと決意する。ところが、自作のNPCたちが暴走に暴走を繰り返し、配下は増えるわ、世界中に戦争を吹っかけるわでてんてこ舞い。でもそんなの無視して私はイベントを進めていきます。そしたらどういうわけか、一部の人に慕われてまた配下が増えました。
士官学校の爆笑王 ~ヴァイリス英雄譚~
まつおさん
ファンタジー
以前の記憶もなく、突如として異世界の士官学校に入学することになったある男。
入学試験のダンジョンで大活躍してはみたものの、入学してわかったことは、彼には剣や弓の腕前も、魔法の才能も、その他あらゆる才能にも恵まれていないということだった。
だが、なぜか彼の周囲には笑いが絶えない。
「士官学校の爆笑王」と呼ばれたそんな彼が、やがてヴァイリスの英雄と呼ばれるなどと、いったい誰が想像し得ただろうか。
ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話
ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。
異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。
「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」
異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる