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24 謝罪
しおりを挟むというか、ここ私の部屋なんだけど、なんで勝手に入ってきた?
「何度も声をかけたんだが、誰も出てこないし、仕方なく声かけながら部屋を探してたら、
何故かこの部屋の扉の前に使用人たちがいて、しかも涙ぐんでて・・・。
埒が明かないから開けることにしたんだ」
ふと見ると、入り口付近に使用人の皆がいる。
どうやら様子のおかしい私を心配して、父様母様と話している様子を見守っていたらしい。
打ちは貧乏で使用人の数も少ないから、皆家族と同じなんだよね。
ちょっとジーンときた。
「セリ、感動の場面みたいだが、話はできるか?」
「第2王子殿下、ここではなんですので、応接室にご案内いたします」
父様が頑張っている。
この部屋では狭すぎるし、何より私は寝てたから、服を着替えないといかん。
父様に案内されて王子と王子は出て行った。
「母様・・・」
「大丈夫よ、多分、さ、早く着替えて。あまりお待たせしないように」
母様お茶の用意を指示しながら、出て行った。
顔を洗い、髪もしっかりとまとめる。
服もシンプルなワンピース。
よし、行こう!
自分の家なのに緊張しながら応接室の扉の前。
ノックをすると、中に入る。
ギルバート殿下がこちらを見る。
笑ってない・・・。あぁ・・・。
あれ?なんで悪魔殿下は笑ってるんだ??
「セリ、こちらに座りなさい」
父様に言われて隣に座る。
「今日訪問したのは・・「申し訳ありませんでした!口が悪いのは全部、全部私自身のせいです。
父様母様には関係ないのです。罰なら私一人にお願いします」・・・は?」
ソファから滑るように床に膝をつき頭を下げる。
この間教えてもらった謝り方だ。
「何だそのポーズは」
「なんでもガミ=ル公国では心からの謝罪の時にするそうです」
「・・・」
「セリ、お前・・・取り合えずそんなことをしなくていい」
「へ」
「セリーヌ嬢・・・その、申し訳なかった・・・」
ものすごく小さい声でギルバート殿下が、謝った?
「ウェステリア国の第1王子殿下が!たかが男爵令嬢に頭を下げるなんて!!」
父様大慌て。
「いいんだ・・」
なんか、ギルバート殿下が申し訳なさそうな顔をして父様を止める。
「バロウズ男爵、これは私的な謝罪だ。
王宮や学園ではそのようなことはできん、しかもセリが周囲から断罪されるだろう。
こちらに出向いたのはギルバート殿の希望だ。
そんなに焦らなくてもよい」
そう言ってアレクセイ殿下が父様をなだめた。
「セリ、ギルバート殿は深く反省したそうだ。許してやってくれるか?」
え~、何に対しての謝罪??
何を許せってんだよ。
「セリーヌ嬢、私は自分の目で何一つ確かめることなく、ミーナリア嬢の事を蔑んだ。
それに気が付かせてくれたことに感謝している。
それを、不敬をしたのではないかと怯えさせてしまったことに改めて謝罪をする」
先ほどよりは大きな声でギルバート殿下が謝ってくれた。
「それでは、ミーナリア様のお願いは?」
「あぁ、検閲はさせてもらうが、手紙を出すことは許すよ」
よかった~。
「セリ、明日にでもミーナリア嬢に知らせてやれ」
「は~い」
明日が楽しみだ~~~。
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