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第六部 あの二人ってどうなの?編

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「やっぱ顔は可愛いよなぁ」
「可愛いって言われんの嫌いだっつってんだろ」
「そんな格好で説得力ないけど。その顔だからそれ、似合ってんでしょ?顔『だけ』は可愛いもん。な~?」
「まぁ、確かに…顔だけのマツに言われたくねぇわ~」
「おまいうってやつだwお互い顔だけはいいコンビw」
「一緒にすんなしw」
彩葉と松寿は顔を寄せ合って笑った。今竹彪がいたら、距離が近いやらなんやらと怒られるのだろう。除け者のままも可哀想なので、この後松寿を竹彪の自宅に連れて行こうと彩葉は思った。その時、屋敷から紅葉が姿を現した。
「松寿さん。いかがですか、彩葉さんの衣装。私が作りました」
「いや~すごいよ。人の衣装も作れるんだもんな。なぁ、ウメは?楓も、どこにいんの?」
「トイレじゃね?それよりマツ、もっと俺の写真…」
「ウメさんと楓さんは今頃屋敷のどこかでしっぽりしていますよ。楓さんは彩葉さんと色違いを着ています」
「はぁ?!しっぽり?!?!」
「んなっ!言うなよ紅葉!」
紅葉はさらりと梅寿と楓について吐いた。彩葉は慌てて紅葉を止めに入る。しかし紅葉は意に介していないようだ。
「見つけに行きますか?案内しますが…」
「言うなよってなんだよ!なんで隠そうとすんだよ!俺にも見…待て紅葉。行かないぞ。行ったらどっか連れ込むつもりだろ」
「あ、なるほど。悪いな、マツ。俺は楓とウメの味方なんだ。紅葉と行ってこいよ。掘られちゃえよ♡」
「あざぁす彩葉さん!」
「ハメやがったな黒木!」
彩葉は察して、紅葉と松寿に手を振った。
紅葉が松寿の腕を取った。思いの外強い力に松寿は引きずられていく。しかしその時、外から甲高い音が聞こえた。何かの悲鳴のような音は、閑静な住宅街に響き渡った。少しして、屋敷から使用人の女性が紅葉に駆け寄ってきた。
「紅葉様!あの、お知り合いと名乗る方がいらしてるのですが…キハラ、タケトラ様と、おっしゃるかたで…」
「「「…タケ?」」さん?」
3人は顔を見合わせた。紅葉が通すように伝えると、竹彪が使用人と共にやってきた。
「おめぇら…まじでやったんじゃねぇだろうな…」
竹彪は肩で呼吸をしながら彩葉と松寿に詰め寄った。
「やだ、タケ、怖いって…つか、紅葉ん家知ってたんだ?」
「おま、どうやってここまで、」
「チャリで来た」
「「「チャリで!?」」」
「あと写真の背景からこの家特定した。悪いな、紅葉。呼ばれてねぇのに勝手に来て、しかも特定して」
「いえ、それば全然結構なのですが…この家、目立ちますから特定余裕だと思いますし」
竹彪は紅葉に頭をさげた。知らない仲ではないものの、背景から自宅を特定というストーカーまがいの行為を竹彪はきちんと謝った。
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