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第72話
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発言と表情が不一致ですよ。ホント、なんてやつなんでしょーね。まったく、こんなソトヅラだけで中身が最低ダメ男が何故にモテやがる。
やっぱ顔か。しょせん男は顔なのか。平々凡々な尾上輝に春は訪れないのですか。
世の中は不公平です。
「も……お前の性格の歪み具合は修正不可能レベルだ。一回人生リセットしてきやがれ。ったく、じゃあ俺のコトバも意味ねぇわけな。ちくしょー。お前をちょっとでも更生させようと頑張ってる俺の努力に全力で詫びればいい」
「ん?いや、お前は別ですよ?」
ぺきべきばき、と空になったペットボトルを潰しながら久賀が言った。
はい?
なんて言ったよ、今。
俺は別って……どーゆーこと久賀さん。
「は?……なぜですか」
だって、お前的理論でいうと、他人はうそつきで、テキトーでその場限りの言葉で生きてて、だから向けられる言葉に意味なんてねぇーんだろ?
他人なんて誰も信じられません。
愛も信頼もいらないって言ってたじゃん?
だからさ、いくら友人の名前をゲットしたからって……お前のニンゲン不信とニンゲン嫌いが治ってるワケではなくて、壁はまだ確実に俺たちの間に聳えている。
「だって、お前うそつかないだろ?だから褒められて素直に喜んでるんだよ。尾上はホント、にぶにぶだなぁ」
潰したペットボトルを投げて寄越しながら久賀が言った。
原型を留めないくらい潰れたプラスチックを受け止める。
空っぽのボトルに詰めて返されたモノは……多分、ハジメテこいつから向けられる信頼だ。
どうしよう。嬉しい。
投げ返されたボトルを握る手に、無意識で力が入った。
「ま。バカがうそなんてついても、すぐにバレるからヒトなんか騙せないってコトですが」
「台無し。いろいろ台無し。後さ、俺の言葉が嘘じゃないってわかったのはいーとして、結局後半戦はどーするんだよ?真面目にやるんでしょーね」
「うっし、仕方ないから、やっぱテキトーに流そう」
「待てぃ!そこは『仕方ないから最後まで全力でガンバロー』ってゆーところだろ」
「あはは、仕方ないなぁ。じゃあ後半のシュートはお前にあげよう」
な、何を言い出すの、久賀さん。
やっぱ、頭のネジが飛んでるの?
この数日間、ぶっ飛びまくった発言に、惑わされまくっているんだけど、今のがダントツかもしれない。
嘘なのかジョーダンなのかからかってんのかどれだろう。
動揺を見せないように、全力で平静を装って「いや、意味分からないし。ちゃんとチームのために頑張れよ」と返した。
心臓は痛いくらい、早鐘を打っている。
「えー。だってこれ以上は過剰なサービスになっちゃうでしょ」
「女の子たちにはスマイルサービスが惜しげなく振りまかれてるけどな」
「可愛い女の子にサービスしない男がいるか!いや、いない!」
そんな、力いっぱい言い切らないで下さい。
悲しくなる。男のサガだから解るけどさ。俺もあんな風にきゃーきゃー騒がれたら、へらへらすると思うけどさ!
ちっ……このイケメンモテモテヤローが。
ボールが顔面にヒットして、鼻が低くなってしまえ。
卑屈になりながらぷいっと視線を逸らした。
「あれれ。オガミンが拗ねちゃった。大丈夫よん。俺の愛は女の子たちのモノだけど、友情はお前のモノだから」
「あ、そ。全く意味が分からないけど、ありがと」
いかん。俺は久賀に殺されるかも知れない。
嬉しいのと恥ずかしいのと、その他諸々の乱雑に入り混じった感情が、嵐みたいにぐるぐると渦を巻いている。
お前は、これ以上俺の心を惑わして、一体どーしよーってゆーんですか。
「ただ働きと賃金にあわない過剰サービスは敵だからね。バイト紹介してもらった仲介料代わりに、後半のシュートはお前にあげる」
確かに、部員がことごとく風邪でダウンしちゃって、ライバル校との練習試合にメンバー不足で困っていたサッカー部所属の友人に頼まれて、久賀にハナシを持っていったのは俺だけどさ。
たまたまそいつが同中出身のヤツで「久賀の力を借りたいんだけど直だとちょっと頼みづらいから、親友のお前から話してみてくれない?」とお願いされたわけだ。
ちなみに、親友だと宣言した記憶は微塵もない。何故か周りからはそう思われているが、実際は先日友人同士になったばかりです。
そう、友人なんだよ。
「おまえって……実は馬鹿だろう」
「うわっ、バカにバカって言われた」
誰かコイツに常識を叩き込んで下さい。
トモダチは、オトコトモダチはなぁ。お前の為にシュートを決めるぜ!なんて言い合ったりしないんだよ。なにそれ、どこのドラマですか?
それはまるで、恋人に贈る言葉じゃねぇか。しかもちょっとカッコつけすぎて、寒い系。
「お前の友情は根本的に間違っている……って聞けやぁぁ!」
「いってくるよ。だーりん」
人の言葉なんか聞いちゃあいねえ。
ケラケラ笑いながら手をひらひらさせて久賀が走っていく。
久賀の間違った友情をどうにか修正してやりたいが、手のつけようがない。
まぁ。まだマシな方なんだけどな、俺は。
天使のトモちゃんには、出会い頭でほっぺにちゅーとかしやがるんだよ、あいつ。で、西河原がズルいだの何だの叫んで、ガチチューを久賀にかまして、キレた久賀に絞められたりとか。
他人にはきょーみないくせに、スキンシップが濃厚過ぎます。アメリカ人が貴様わ!と何度突っ込んだことか。
いや、別にアメリカ人以外も頬ちゅうするでしょ、と笑いながら返されたけど、そうじゃない。論点ずれてるだろ、と脱力しました。
ホント、あいつの思考ってどうなってるの、なんなのいったい。
「シュート、くれるとか……」
一つに縛った髪が、尻尾みたいに背中でぴょんぴょん跳ねる後ろ姿。
教室でも見慣れた後ろ姿。
あいつの周りだけ、明るく見えるのは俺の目がおかしい所為だ。
あんな、無駄にキラキラエフェクトがかかるとか、どんな。
「久賀さん。そーゆーのは、恋人に贈る言葉なんだよ……」
きっと分かってねぇ。
全然ちっとも分かってねぇ。
それか、面白がっているかのどっちか。
どっちにしろ、俺の精神が削られることに変わりないです。
疲れる。
きっと心臓に異常がでてくたばってしまう。
無自覚タラシめ……マジで一般常識から教え込まなきゃいけないのかよ。
友情のノウハウを教えてくれるなら友人にならないこともない。
そんな約束からはじまった友情は、うそつきなアイツの気まぐれで出来ている。
いつか、飽きられてポイ捨てされる未来が、ありありと想像できて、不安だったりもする。
フィールドを走る久賀の姿は、キラキラの光を放っているみたいだ。
人の波に埋もれても、すぐに見つけ出せた。
輝いて見える場所に、アイツの姿があった。
(俺さ……何かが欲しくて、ダチをやってるわけじゃねぇーんだよ)
貸し借りナシとか、無償な厚意なんてーのが、アイツの脳みそには刻まれていない。
対価がなければ、何一つ得られないし、タダでもたらされるモノには厄介ごとしか存在しないと、本気で思っているのだ。
やっぱ顔か。しょせん男は顔なのか。平々凡々な尾上輝に春は訪れないのですか。
世の中は不公平です。
「も……お前の性格の歪み具合は修正不可能レベルだ。一回人生リセットしてきやがれ。ったく、じゃあ俺のコトバも意味ねぇわけな。ちくしょー。お前をちょっとでも更生させようと頑張ってる俺の努力に全力で詫びればいい」
「ん?いや、お前は別ですよ?」
ぺきべきばき、と空になったペットボトルを潰しながら久賀が言った。
はい?
なんて言ったよ、今。
俺は別って……どーゆーこと久賀さん。
「は?……なぜですか」
だって、お前的理論でいうと、他人はうそつきで、テキトーでその場限りの言葉で生きてて、だから向けられる言葉に意味なんてねぇーんだろ?
他人なんて誰も信じられません。
愛も信頼もいらないって言ってたじゃん?
だからさ、いくら友人の名前をゲットしたからって……お前のニンゲン不信とニンゲン嫌いが治ってるワケではなくて、壁はまだ確実に俺たちの間に聳えている。
「だって、お前うそつかないだろ?だから褒められて素直に喜んでるんだよ。尾上はホント、にぶにぶだなぁ」
潰したペットボトルを投げて寄越しながら久賀が言った。
原型を留めないくらい潰れたプラスチックを受け止める。
空っぽのボトルに詰めて返されたモノは……多分、ハジメテこいつから向けられる信頼だ。
どうしよう。嬉しい。
投げ返されたボトルを握る手に、無意識で力が入った。
「ま。バカがうそなんてついても、すぐにバレるからヒトなんか騙せないってコトですが」
「台無し。いろいろ台無し。後さ、俺の言葉が嘘じゃないってわかったのはいーとして、結局後半戦はどーするんだよ?真面目にやるんでしょーね」
「うっし、仕方ないから、やっぱテキトーに流そう」
「待てぃ!そこは『仕方ないから最後まで全力でガンバロー』ってゆーところだろ」
「あはは、仕方ないなぁ。じゃあ後半のシュートはお前にあげよう」
な、何を言い出すの、久賀さん。
やっぱ、頭のネジが飛んでるの?
この数日間、ぶっ飛びまくった発言に、惑わされまくっているんだけど、今のがダントツかもしれない。
嘘なのかジョーダンなのかからかってんのかどれだろう。
動揺を見せないように、全力で平静を装って「いや、意味分からないし。ちゃんとチームのために頑張れよ」と返した。
心臓は痛いくらい、早鐘を打っている。
「えー。だってこれ以上は過剰なサービスになっちゃうでしょ」
「女の子たちにはスマイルサービスが惜しげなく振りまかれてるけどな」
「可愛い女の子にサービスしない男がいるか!いや、いない!」
そんな、力いっぱい言い切らないで下さい。
悲しくなる。男のサガだから解るけどさ。俺もあんな風にきゃーきゃー騒がれたら、へらへらすると思うけどさ!
ちっ……このイケメンモテモテヤローが。
ボールが顔面にヒットして、鼻が低くなってしまえ。
卑屈になりながらぷいっと視線を逸らした。
「あれれ。オガミンが拗ねちゃった。大丈夫よん。俺の愛は女の子たちのモノだけど、友情はお前のモノだから」
「あ、そ。全く意味が分からないけど、ありがと」
いかん。俺は久賀に殺されるかも知れない。
嬉しいのと恥ずかしいのと、その他諸々の乱雑に入り混じった感情が、嵐みたいにぐるぐると渦を巻いている。
お前は、これ以上俺の心を惑わして、一体どーしよーってゆーんですか。
「ただ働きと賃金にあわない過剰サービスは敵だからね。バイト紹介してもらった仲介料代わりに、後半のシュートはお前にあげる」
確かに、部員がことごとく風邪でダウンしちゃって、ライバル校との練習試合にメンバー不足で困っていたサッカー部所属の友人に頼まれて、久賀にハナシを持っていったのは俺だけどさ。
たまたまそいつが同中出身のヤツで「久賀の力を借りたいんだけど直だとちょっと頼みづらいから、親友のお前から話してみてくれない?」とお願いされたわけだ。
ちなみに、親友だと宣言した記憶は微塵もない。何故か周りからはそう思われているが、実際は先日友人同士になったばかりです。
そう、友人なんだよ。
「おまえって……実は馬鹿だろう」
「うわっ、バカにバカって言われた」
誰かコイツに常識を叩き込んで下さい。
トモダチは、オトコトモダチはなぁ。お前の為にシュートを決めるぜ!なんて言い合ったりしないんだよ。なにそれ、どこのドラマですか?
それはまるで、恋人に贈る言葉じゃねぇか。しかもちょっとカッコつけすぎて、寒い系。
「お前の友情は根本的に間違っている……って聞けやぁぁ!」
「いってくるよ。だーりん」
人の言葉なんか聞いちゃあいねえ。
ケラケラ笑いながら手をひらひらさせて久賀が走っていく。
久賀の間違った友情をどうにか修正してやりたいが、手のつけようがない。
まぁ。まだマシな方なんだけどな、俺は。
天使のトモちゃんには、出会い頭でほっぺにちゅーとかしやがるんだよ、あいつ。で、西河原がズルいだの何だの叫んで、ガチチューを久賀にかまして、キレた久賀に絞められたりとか。
他人にはきょーみないくせに、スキンシップが濃厚過ぎます。アメリカ人が貴様わ!と何度突っ込んだことか。
いや、別にアメリカ人以外も頬ちゅうするでしょ、と笑いながら返されたけど、そうじゃない。論点ずれてるだろ、と脱力しました。
ホント、あいつの思考ってどうなってるの、なんなのいったい。
「シュート、くれるとか……」
一つに縛った髪が、尻尾みたいに背中でぴょんぴょん跳ねる後ろ姿。
教室でも見慣れた後ろ姿。
あいつの周りだけ、明るく見えるのは俺の目がおかしい所為だ。
あんな、無駄にキラキラエフェクトがかかるとか、どんな。
「久賀さん。そーゆーのは、恋人に贈る言葉なんだよ……」
きっと分かってねぇ。
全然ちっとも分かってねぇ。
それか、面白がっているかのどっちか。
どっちにしろ、俺の精神が削られることに変わりないです。
疲れる。
きっと心臓に異常がでてくたばってしまう。
無自覚タラシめ……マジで一般常識から教え込まなきゃいけないのかよ。
友情のノウハウを教えてくれるなら友人にならないこともない。
そんな約束からはじまった友情は、うそつきなアイツの気まぐれで出来ている。
いつか、飽きられてポイ捨てされる未来が、ありありと想像できて、不安だったりもする。
フィールドを走る久賀の姿は、キラキラの光を放っているみたいだ。
人の波に埋もれても、すぐに見つけ出せた。
輝いて見える場所に、アイツの姿があった。
(俺さ……何かが欲しくて、ダチをやってるわけじゃねぇーんだよ)
貸し借りナシとか、無償な厚意なんてーのが、アイツの脳みそには刻まれていない。
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