異世界転移~治癒師の日常

コリモ

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第4章夏祭りの準備

作ってしまった…

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「さあ出来上がったわよ。このままだと熱いから粗熱を取りましょ」そう言ってザルの上に開けると
「いい匂いがするね」そう言ってジークが顔を出した。
「出来立てだから熱いですよ。もう少し待ていてください」
そう言って全てを焼き上げ終わると最初のクッキーが程よい温度になったので
「みんなでおやつにしましょ。お茶を入れるわね。クリンくんカリエさんたちを呼んできて」
「何?僕たちも食べていいの?」
「もちろんよ。みんなでお茶にしましょ」そういうと
「分かった母さんを呼んでくる」そう言って外へと走っていった。
「あれ?今日は治癒院はお休みなの?」と聞くと
「なんか必要な薬草が足りないと言って商業ギルドから紹介されたいお店へ買い付けへいっているんだ」
「そういえばラムが足りないって言っていた」
「この時期、腹を壊す奴もいるから仕方がないか。そういえばコハクの姿を見ていないな」
「どうやら古い鱗を剥がすために親元へ帰ったみたい。時間がかかるからってビリーさんたちが帰った後に風龍の里に連絡してお迎えが来ていたから」
「え、最近コハクちゃんをみなかったのってそのため?」
「そうよもうソロソロ帰ってくると思うのだけど」そう言いながらお茶の用意をし終わったところにカリエを連れてクリンが帰ってきた。
「何やら変わったものを作ったそうね」入ってくるなりカリエがそう言った。
「クッキーと言って石臼で引いたケリーとミルクを使って作ってみました。一つはマノを粗微塵にし他ものを入れて練ったもの、もう一つはちょっとだけ手に入った砂糖を入れたメイズクッキーです食べてみてください」そう言ってお茶と一緒に1枚ずつ渡した。
「ちょっとメイズ草と砂糖ってまぜるとヤバイんじゃ?」
「うん。確か持ち歩きができる中級ヒールポーションになるはず」
「へ?元々ヒールポーション用なのは知っているけど砂糖を入れると問題があったの?」
「効能が上がるんだ。初級ポーションの量で中級ができるほどのな」
「だからこれは冒険者ギルドに私て討伐系の依頼の時に利用してもらいましょ」そう言ってカリエはメイズクッキーを回収してしまった。
「ところでマコト、マノクッキーには砂糖を入れていないでしょうね」
「もちろんマノ自体が甘いので入れていないわよ」
「良かった、これに砂糖を加えると非常に困った状態になるのよ特に男性が…」
「ああ。そちらに特化してしまうんですね、了解しました。気を付けます」そう言いながらマノクッキーをみんなで美味しく食べることができた。
う~ん砂糖侮りがたし…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
まさかの中級ポーション並みのクッキー制作でした。
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