悪役同士の開拓生活

コリモ

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閑話 婚約破棄をした後

この卵って…sideマリア1

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本日3話目
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王城で裁定が下った翌日、私は家を出された。それでもそれまでドレスや宝石などを現金に変えていた分は持たせてもらえたので、一番最初にカイル様にもらった髪飾りと平民の服を身につけて家を出ることとなった。
「お嬢様どうかお達者で」
「ありがとう。あなたたちも体に気をつけてね。もらった保存食は大切にさせてもらうから」
「大丈夫です。マリアお嬢様ならどこへ行ってもその嗅覚で危険回避ができますよ」そう今まで食あたりや異臭に気がついて家族の危機を何回も救って来たのだ。
「ありがとう。みんなのおかげで生活魔法や裁縫が上手くなったわ。もう少したくさんのことを知りたかったけど、もうこれ以上は無理みたいね。本当にありがとう」そう言って玄関を出ようとした時
「姉さん、まって」と弟たちが出て来た。
「どうしたの?」
「僕らからのはなむけです受け取ってください」そう言って小さな卵を渡された。
「これは?」
「私たちもお金を出して本当は今年のお誕生日に渡すつもりだったのだが、その前に家から出すということで急遽卵の状態となった。このまま孵れば必ずお前の役に立つだろう」そうお嘔吐たちの後ろからお父様がおっしゃられた。
「ありがとうございます。大切に育てます」
「ああ。気をつけて行ってこい。何かあればその子を使うがいい」そう言ってくれたので
「では皆様行ってまいります。今までありがとうございました」そう言って私は鞄に大切に卵をしまって必要なものを持って家を出た。


まずこれまで作った魔石商品を商店に卸すと
「この商品結構人気なんだが、もう少しできるかい?」と店主に聞かれたので
「後6日すると王都を出ますのでそれまでに作れる範囲でなら」と答えると、
「じゃあ、移動先で作れた分をこの転送魔法陣に乗せてくれるかい?代わりに食料なんかを送らせてもらうよ」と言われたので
「わかりました。契約書をお願いできますか?」と聞くと
「ああ。この後開拓団に志願しているんだろ。今回の代金は餞として少し上乗せさせてもらうよ」と言って契約書にサインをすると商品であるはずのマジックバッグにいろいろなものを入れて渡してくれた。
「ここまでしてもらっては申し訳ないです」そういうと
「ちゃんと代金はもらっているし、使い切って効力を失った魔石も入っている。他に魔石に魔力を補充できる人間は2人から3人と少ないんだ。無理をしない程度に送ってくれると嬉しい」そう言って改めて自分の凄さをわかった気がする。
元々私の学園での研究は魔石への魔力補充と結界石などにできないかという研究だ。最近結界石が不足していることもあり、守りの護符がわりに持ち歩いている人も増えて来たという。最初はお店でお守りとしておいてもらっていたのが人気となり、私の収入の大半となっていたがほとんどを家に入れていた。
まさかこの魔石がこの後開拓団で重宝されるとは夢にも見ないで




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マリアのスキルは
危険回避 :MAX
魔力付与 :MAX
生活魔法 :3
なお、この卵は孵るとグリフォンになります(笑)
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