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序章 あやかし診療所本日オープン

お引っ越し

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僕らあやかしは普通の病院では姿を確認してもらえないから見てもらえない。その上、構造も違うこともあって段々居場所や数を減らしていった。

「お兄ちゃんこれはここでいいの?」妹のサヨリが声をかけて来た。
「ああ。そこの棚に置いてくれるか?」僕の名前はカケル。
僕らは歴としたコロポックルの一族なのだが、人間の世界で生きていくために親がこの名前をつけてくれた。
その親も数年前に消えてしまい、大天狗様のもとであやかし用の医術を学んで今回独立をさせてもらったんだ。
診療所を開けるのは深夜の12時から朝5時まで往診ありでしばらくやっていくことになっている。
さて、準備もそこそこに患者さんが来たみたいだ。
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