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旅路
野営地の仕掛け
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食事が終わり、それぞれ割り当てられたテントや場所に引いた後
「すまん。ちょっといいか?」とガントさんが声をかけて来た。
「ちょっと待っていてください」そう言って子供達にテントの中に入っているように声をかけるとガントさんの元へ向かった。
「お待たせしました。明日からの行程に何か問題でも?」と聞くと
「気にするな。子供達は寝たか?」そう聞かれて
「ひとまずはじめての遠出の子供達もいますからもうしばらくは賑やかかと」と答えると
「移動に支障を来さない程度に寝かせないとな。ところでこいつらのことは知っているよな」とジェームス達を指して聞いて来た。
「いつも孤児院に来て、スラム街の子供達を含めて魔法と剣術、後読み書きと計算を教えてくれていた冒険者さんですよね」と答えると
「まあ、それなりに交流はあったんだな。一応改めて紹介をさせてくれ。右からジェフ次にグラウドそしてドーゴンだ。彼らと常に行動を共にしてくれ」と言われた。
「改名したのですね。わたしも教会を出た時点で還俗してマイカという名前になりました。これからもよろしくお願いします」というと
「「「よろしくお願いします」」」と答えてくれたので
「では戻ってもいいですか?」と聞くと
「本題は他にあって、結界石による野営地への結界を引いたにしては静かだと思うだろ?」そう聞いて来た。
「野営をしたことがないのでよくわかりませんが」と答えると
「実は結界石にちょっとした仕掛けをしたんです。本来なら見張りが5人で1グループを3交代の規模ですが、この結界石によって一晩6人で見張りを立てればいい状態になっています」とグラウドさんが話してくれた。どうやら結界石の有効利用を模索していたらしい。
「それは画期的ですね。でもその状態で本当に大丈夫なのですか?」と聞くと
「今まで数回野営地で試してみたが問題なく使えた。今後もこの結界石を使って移動しようと思っている」と向こうの大人達との話が終わったのかセクター さんが声をかけて来た。
「それは安心ですが、私たちは従魔が4頭います。彼らには効かないのですか?」
「一応凶悪な魔物が出ない限り侵入してこれないようには調整しているが、従魔なら届けた際登録証をつけるよう渡してあるからそれで問題はないハズ…」
「今のところあれらが騒いでいるようではないので大丈夫だとは思うのだけど、親ドラゴンが来ても大丈夫なのね」
「まさかあの子達だけじゃないのか?」
「幼すぎて親がついて来ているの。フェンリルはあったでしょ。後ドラゴンも1頭いるわ」
「まさか想定外なことが起こるとは…」とセクター さん達は頭を抱えた。
「5日前結界石の試験してみたが大丈夫だったぞ」とガントさんが言ってくれたので一安心。
「というわけでしばらくは大丈夫なので、明日の朝改めて子供達に挨拶してくれよな」とガントさんが3人に言うと
「「「はい。わかりました。おやすみなさい」」」そう言ってかまどのそばにあるテントに入っていった。
~~~~~~~~~~~~
やはり偽名を名乗っていなかった3人ですが、どうしても気分を一新させたくてガントが改名をさせました。付き合いの長い子供達にきちんと名前を名乗らせることにしたのは、みんな”おじさん”、”おばさん”、”お兄ちゃん”、”おねちゃん”と誰に声をかけているのかわかりやすくするためです。
「すまん。ちょっといいか?」とガントさんが声をかけて来た。
「ちょっと待っていてください」そう言って子供達にテントの中に入っているように声をかけるとガントさんの元へ向かった。
「お待たせしました。明日からの行程に何か問題でも?」と聞くと
「気にするな。子供達は寝たか?」そう聞かれて
「ひとまずはじめての遠出の子供達もいますからもうしばらくは賑やかかと」と答えると
「移動に支障を来さない程度に寝かせないとな。ところでこいつらのことは知っているよな」とジェームス達を指して聞いて来た。
「いつも孤児院に来て、スラム街の子供達を含めて魔法と剣術、後読み書きと計算を教えてくれていた冒険者さんですよね」と答えると
「まあ、それなりに交流はあったんだな。一応改めて紹介をさせてくれ。右からジェフ次にグラウドそしてドーゴンだ。彼らと常に行動を共にしてくれ」と言われた。
「改名したのですね。わたしも教会を出た時点で還俗してマイカという名前になりました。これからもよろしくお願いします」というと
「「「よろしくお願いします」」」と答えてくれたので
「では戻ってもいいですか?」と聞くと
「本題は他にあって、結界石による野営地への結界を引いたにしては静かだと思うだろ?」そう聞いて来た。
「野営をしたことがないのでよくわかりませんが」と答えると
「実は結界石にちょっとした仕掛けをしたんです。本来なら見張りが5人で1グループを3交代の規模ですが、この結界石によって一晩6人で見張りを立てればいい状態になっています」とグラウドさんが話してくれた。どうやら結界石の有効利用を模索していたらしい。
「それは画期的ですね。でもその状態で本当に大丈夫なのですか?」と聞くと
「今まで数回野営地で試してみたが問題なく使えた。今後もこの結界石を使って移動しようと思っている」と向こうの大人達との話が終わったのかセクター さんが声をかけて来た。
「それは安心ですが、私たちは従魔が4頭います。彼らには効かないのですか?」
「一応凶悪な魔物が出ない限り侵入してこれないようには調整しているが、従魔なら届けた際登録証をつけるよう渡してあるからそれで問題はないハズ…」
「今のところあれらが騒いでいるようではないので大丈夫だとは思うのだけど、親ドラゴンが来ても大丈夫なのね」
「まさかあの子達だけじゃないのか?」
「幼すぎて親がついて来ているの。フェンリルはあったでしょ。後ドラゴンも1頭いるわ」
「まさか想定外なことが起こるとは…」とセクター さん達は頭を抱えた。
「5日前結界石の試験してみたが大丈夫だったぞ」とガントさんが言ってくれたので一安心。
「というわけでしばらくは大丈夫なので、明日の朝改めて子供達に挨拶してくれよな」とガントさんが3人に言うと
「「「はい。わかりました。おやすみなさい」」」そう言ってかまどのそばにあるテントに入っていった。
~~~~~~~~~~~~
やはり偽名を名乗っていなかった3人ですが、どうしても気分を一新させたくてガントが改名をさせました。付き合いの長い子供達にきちんと名前を名乗らせることにしたのは、みんな”おじさん”、”おばさん”、”お兄ちゃん”、”おねちゃん”と誰に声をかけているのかわかりやすくするためです。
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