婚約破棄は傍迷惑です。〜自由になりたい坊ちゃん王子と巻き込まれた修道女〜

旅立ち

閑話 シスター・メリア

私は物心ついた時から教会にいた。両親を知らない孤児であった。どうやらスタンピートが起きた村の生き残りらしい。地方の巡回をしていたクロード神父様に拾われて隣のまちに連れて行かれた。しばらくはその真tを拠点に回っていたらしいのだが、次の地域へ行こうと私を街の人に預けようとしたらしいのだが、どうしても離れないのでクロード様と一緒に様々な土地に行って洗礼などをしていた。
3年後、本山からソニアという町の教会をまかされたといってクロード様は私を伴い着任した。当時6歳の私は同じ世代の子供に会ったことはほとんどなかった為、私はその土地でたくさんの友人を作った。
私が11歳になった年、クロード様から
「メリア。このままシスターになるのか、他の子供たちと同じ普通の学校に通って新しい生活をするか決めなさい」と言われた。もちろんすぐにシスターになると答えたが
「本当にいいんだな」と念を押されたのが気になったが、
「それ以外私がクロード様にできる恩返しがわからない」と答えると小さなペンダントを出してき。
「これはおまえを拾った時に身につけていたものだ。おまえの身元が分かるものとしてこれからはおまえが管理しなさい」そう言って渡してくれた。


シスターの修行は5年間本山で修行し、クロード様と同じく巡回シスターーとして勤めるか、元の街に戻ってシスターとして勤めるかの2択であった。私はどこへ行ってもよそ者という目で見られたので、巡回シスターとして各地を回り43歳で王都の孤児院が併設されている教会を任された。
あれから１2年。この教会を閉鎖すると聞いて、本山からクロード様が亡くなって空席になったソニアの町の教会をついで欲しいと連絡があった。この歳で開拓団に参加しても足手まといとなるのですぐに返事をし、一度本山に戻ってシスター・ジョエルの還俗と私の移動の手続きをして王都に戻ると教会とスラム街への立ち入りが禁止になっていた。それでも子供たちとジョエルマイカに会えたので最後のお別れができてよかった。

さあ。私も明日にはソニアの街へ向かわないと。彼らは元気にしているのかしら




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ソニアの街…王都の南、馬車で3日かかる。

聖マラタイト教…この世界の宗教。本山は聖マラタイ国にあり、この国とは間に2つ国があるが、大聖堂内に転移門があるのでそこから行き来ができる。

8/18修正