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旅立ち
さようならシスター
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sideトム
マイカが帰ってくるまで大人しく待っているように言われていたが、シリウスレオン様のそばから離れない。
《父様。これから出発ですか?》
《ひとまずこの状態で待機と言われているんだ。お前はトム達と一緒に移動しないのか?》
「僕らも待機と言われています。ただ、このまま外に出ると僕らが巻き込まれるのではと思ったからだと思うのですが、あれだけ説明しても難しいのでしょうか?」と聞くと
《確かに我をみて恐れているみたいだが、さすがに動く事は出来ない。シリウスを使って緊張をほぐしてやってくれないか》そう言って鼻先でシリウスを僕のほうに押して来た。
「わかりました。僕らで毛繕いをして少しでもレオン様への恐怖が和らぐようにします」そう言って騎士様達のそばへいき
「すいません。時間がかかりそうなのでこのこの毛繕いをして良いですか?」と聞くと
「この子は?」と聞いて来たので
「あそこにいる従魔の子供です。この子に危害を加えたり、主人に危害が及んだ場合は豹変することを伝えてくれたのですよね」
「ああ。基本、従魔になったものは主人やそのパーティ、自分の一族に危害を加えなければ暴れたい襲わないと知っているものが説明して回っている」とロイが言い
「で、この子も連れていくのか?」スティアが聞くと
「はい。僕らの仲間なので」そう言ってシリウスをブラッシングし始めると4~5歳の子供達が興味津々でそばに寄って来た。
「襲わないから優しく撫でてあげて」そう言って一人にブラシを渡すと
「良いの?」と言いながら恐る恐るブラッシングし始めた。
「順番にね」そう言って5~かいなでると次の子にブラシを渡して満足して仲間の元に戻っていった。
sideマイカ
遅くなってしまったが、馬車1台と馬2頭を連れて教会へ戻ると、意外と子供達どうして仲良く待っていてくれた。
「お待たせしました。うちの馬車だけでなくもう一台調達ができましたので3台に別れて乗って下さい。最後尾は私がついて行きますのでガントさんの馬車から乗って下さい。」そういうと少し移動が困難な人から馬車に乗り込んでいった。
「トム、悪いけれどもう一度うちの馬車で戻ってくるから子供達をお願いね。前の馬車はジータよろしくね」そう言ってそこにいたスラム街の住人を乗せて北門へ向かった。途中、
「シスター。なんで名前が違うの?」と子供に声をかけられたので
「神様にお仕えする為に名前を捨てて新しい名前をもらったの。でも神様に”新しい土地でみんなと同じように生きるのなら新しい名前を返してもらうから元の名前を名乗りなさい”って言われたから元の名前を名乗ることにしたの」と子供にわかりやすく説明すると
「そうなんだ。じゃあ今度からマイカさんって呼べば良いんだね」と他の大人たちも理解してくれた。
そうこうするうちに北門にガントさんの馬車がついたらしく、開拓地への第二弾への登録を一人ずつ始めていた。しばらく時間がかかると思っていたら4人ほどこちらに向かって走って来た。
「すみませんそれぞれに人がいると聞いたので。こちらで必要な聞き取りをします。門を出たらこのペンダントを見せて下さい。必要なものをお渡しします」そう言ってジータたちの馬車と2人ずつに別れて乗っている人たちを一人また一人と降りてもらって手続きをして門の方に向かっていった。さすがにレオン様が怖いのかこちらを振り向くものはほとんどいなかったが、たまに
「また後でね」「連れて来てくれてありがとう」ど通りすがりに声をかけてくれたのが嬉しかった。
全員おろして手続きが終わったらしく門番が
「このまま、門を潜られますか?」と聞いて来たので
「もう一度戻って子供達を連れて来ます。ジータ戻りましょう」そう言って教会へ戻った。
教会へ戻ると子供達がシリウスたちと一緒にシスター・メリアと待っていたので
「お待たせ。それぞれ8人ずつ乗ってね冒険者をやっている子たちは歩いて移動よ」そう言ってみんながシスター・メリアとの別れを惜しみながら乗り込むのを待って私は彼女に
「今までありがとうございました。本当に一緒に行かないのですか?」と聞くと
「良いの。おばあちゃんが行っても役に立たないでしょ。それに他で必要としてくれる地域があるらしく、本山から南の教会へ行って欲しいって言われたの。だから気にしないで」そう言われた。
「本当に行く先が無ければいつでも来て下さい。子供たちばかりなのでゆっくり移動する第二陣に私たちはいます」そう言って立ち寄る街を描いた紙を渡した。
「さあ行きなさい。還俗した以上教会とはあなたたちは関係ないの。新しい土地で大変かもしれないけれど、新たな加護をえたのだから頑張りなさい」そう言って騎士たちと一緒に見送ってくれた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
二人目のシスターが出て来ますが、年齢を理由に本山に南の新しい教会へ行くよう言われているので今までは顔を出さなかったが、出発する前に子供たちに会いに来た。年齢55歳。おばあちゃんでしょうか?
ちなみにマイカは19歳です。
マイカが帰ってくるまで大人しく待っているように言われていたが、シリウスレオン様のそばから離れない。
《父様。これから出発ですか?》
《ひとまずこの状態で待機と言われているんだ。お前はトム達と一緒に移動しないのか?》
「僕らも待機と言われています。ただ、このまま外に出ると僕らが巻き込まれるのではと思ったからだと思うのですが、あれだけ説明しても難しいのでしょうか?」と聞くと
《確かに我をみて恐れているみたいだが、さすがに動く事は出来ない。シリウスを使って緊張をほぐしてやってくれないか》そう言って鼻先でシリウスを僕のほうに押して来た。
「わかりました。僕らで毛繕いをして少しでもレオン様への恐怖が和らぐようにします」そう言って騎士様達のそばへいき
「すいません。時間がかかりそうなのでこのこの毛繕いをして良いですか?」と聞くと
「この子は?」と聞いて来たので
「あそこにいる従魔の子供です。この子に危害を加えたり、主人に危害が及んだ場合は豹変することを伝えてくれたのですよね」
「ああ。基本、従魔になったものは主人やそのパーティ、自分の一族に危害を加えなければ暴れたい襲わないと知っているものが説明して回っている」とロイが言い
「で、この子も連れていくのか?」スティアが聞くと
「はい。僕らの仲間なので」そう言ってシリウスをブラッシングし始めると4~5歳の子供達が興味津々でそばに寄って来た。
「襲わないから優しく撫でてあげて」そう言って一人にブラシを渡すと
「良いの?」と言いながら恐る恐るブラッシングし始めた。
「順番にね」そう言って5~かいなでると次の子にブラシを渡して満足して仲間の元に戻っていった。
sideマイカ
遅くなってしまったが、馬車1台と馬2頭を連れて教会へ戻ると、意外と子供達どうして仲良く待っていてくれた。
「お待たせしました。うちの馬車だけでなくもう一台調達ができましたので3台に別れて乗って下さい。最後尾は私がついて行きますのでガントさんの馬車から乗って下さい。」そういうと少し移動が困難な人から馬車に乗り込んでいった。
「トム、悪いけれどもう一度うちの馬車で戻ってくるから子供達をお願いね。前の馬車はジータよろしくね」そう言ってそこにいたスラム街の住人を乗せて北門へ向かった。途中、
「シスター。なんで名前が違うの?」と子供に声をかけられたので
「神様にお仕えする為に名前を捨てて新しい名前をもらったの。でも神様に”新しい土地でみんなと同じように生きるのなら新しい名前を返してもらうから元の名前を名乗りなさい”って言われたから元の名前を名乗ることにしたの」と子供にわかりやすく説明すると
「そうなんだ。じゃあ今度からマイカさんって呼べば良いんだね」と他の大人たちも理解してくれた。
そうこうするうちに北門にガントさんの馬車がついたらしく、開拓地への第二弾への登録を一人ずつ始めていた。しばらく時間がかかると思っていたら4人ほどこちらに向かって走って来た。
「すみませんそれぞれに人がいると聞いたので。こちらで必要な聞き取りをします。門を出たらこのペンダントを見せて下さい。必要なものをお渡しします」そう言ってジータたちの馬車と2人ずつに別れて乗っている人たちを一人また一人と降りてもらって手続きをして門の方に向かっていった。さすがにレオン様が怖いのかこちらを振り向くものはほとんどいなかったが、たまに
「また後でね」「連れて来てくれてありがとう」ど通りすがりに声をかけてくれたのが嬉しかった。
全員おろして手続きが終わったらしく門番が
「このまま、門を潜られますか?」と聞いて来たので
「もう一度戻って子供達を連れて来ます。ジータ戻りましょう」そう言って教会へ戻った。
教会へ戻ると子供達がシリウスたちと一緒にシスター・メリアと待っていたので
「お待たせ。それぞれ8人ずつ乗ってね冒険者をやっている子たちは歩いて移動よ」そう言ってみんながシスター・メリアとの別れを惜しみながら乗り込むのを待って私は彼女に
「今までありがとうございました。本当に一緒に行かないのですか?」と聞くと
「良いの。おばあちゃんが行っても役に立たないでしょ。それに他で必要としてくれる地域があるらしく、本山から南の教会へ行って欲しいって言われたの。だから気にしないで」そう言われた。
「本当に行く先が無ければいつでも来て下さい。子供たちばかりなのでゆっくり移動する第二陣に私たちはいます」そう言って立ち寄る街を描いた紙を渡した。
「さあ行きなさい。還俗した以上教会とはあなたたちは関係ないの。新しい土地で大変かもしれないけれど、新たな加護をえたのだから頑張りなさい」そう言って騎士たちと一緒に見送ってくれた。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
二人目のシスターが出て来ますが、年齢を理由に本山に南の新しい教会へ行くよう言われているので今までは顔を出さなかったが、出発する前に子供たちに会いに来た。年齢55歳。おばあちゃんでしょうか?
ちなみにマイカは19歳です。
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