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仕事が出来る人
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俺はお昼前に目が覚め 駅前のクリーニング店へ行き
そのままスーパーへ行って 朝ご飯ならぬ昼ご飯と夕食を適当にカゴへ
休みはいつも1日ぐーたらするのが 俺流だったのだけれど
昨日翔と1日過ごし これではイカンと思い 汚い部屋の掃除に取り掛かった
何ヶ月も使ってはいなかった掃除機を引っ張りだした
(まずゴミを何とかするか・・・)
俺は大きなゴミ袋に弁当の入った袋を片っ端からゴミ袋へ
次に脱ぎ散らかった洋服やインナーシャツとパンツを袋へぶち込み コインランドリーへ
(翔は今頃何をしているのかなぁ~ 連絡先交換しておけば良かったなぁ~)
俺はコインランドリーで洗濯物を回しながら スマホを見ていた
前嶋から連絡が来た
スマホが鳴り画面に前嶋の文字
「翔 あれからどうした?」
「弘樹か?」
「あぁ~そうだ」
「送るはずだったんだが 弘樹が車の中で寝ちゃってなぁ~ 俺の家に運んだ」
「それで・・・ 翔は竹本をいただいちゃった訳かぁ~?」
「いいや」
「えっウソだろう・・・ でもそのつもりだったんだろう 寝込みはさすがに襲わねぇ~か」
「弘樹はいい子だよ 大事にしたい・・・」
「まだその段階ではねぇ~って事か・・・」
「まぁ~な」
「竹本スゲー翔の事見てたから 時間の問題じゃ~ねぇ~の?」
「それはわからない」
「で 昨日はどうしてたんだよ」
「遊園地へ行って来た」
「遊園地?男2人でか?」
「あぁ~」
「マジか・・・ またあれか ジェットコースター乗ったとか・・・」
「良くわかったなぁ~」
「さんざん乗らされたからなぁ~」
「春日の所にも行って来たんだ」
「マジかよ・・・ 元気だったか?」
「あぁ~相変わらずだ でもケーキがあったなぁ~」
「デザートにどうぞってか・・・ 手広くやってんなぁ~」
「いや 春日の知り合いのケーキを置いているらしい・・・」
「そうか~ どっちにしろ今度行く時は俺も連れて行け」
「あぁ~そのうちになぁ~」
「じゃ~な」
「あぁ~」
電話は切れた
俺がオフィスの中へ入ると 後ろから前嶋さんが俺の首に腕を回していた
「おっおはようございます 前嶋さん・・・」
俺はびっくりしながら前嶋さんにそう言った
「朝から仲が良いわねぇ~」
そう言ったのは すでにオフィスに居た青木さん
「おはよう 前嶋さん竹本君」
すぐに村上さんもそう言ってくれた
俺はまだ 前嶋さんに首を腕に回されたまま
「青木さん村上さん おはようございます」
「おい竹本 翔の家に泊まったんだって・・・」
前嶋さんは小さな声で俺にそう言った
「えっ何で知ってるんですか?」
「翔から聞いた」
(そうか前嶋さんは翔と連絡が取れる人だった・・・)
「遊園地も行ったって・・・」
そう言って前嶋さんは俺から離れた
「そうなんですよ 前嶋さん聞いて下さいよ・・・」
「竹本 その話はあとでな」
そう言って前嶋さんはデスクへ座った
(前嶋さんはもう仕事モードかぁ~)
俺は前嶋さんに話を聞いてもらいたくてウズウズしていた
前嶋さんは黒部部長との打ち合わせが長引いて 俺とまったく話をする時間がなかった
次の日もそれは続いた
「竹本」
「はい」
俺は黒部部長に呼ばれ 恐る恐る黒部部長の所へ
(なんだろう・・・ 俺また黒部部長に怒られるのかなぁ~)
「竹本 みんなもちょっと聞いてくれ・・・」
黒部部長は大きな声を出した
俺は黒部部長のデスクの端っこによってみんなの方を向いた
「俺が今している仕事を前嶋に 前嶋が今抱えている仕事をこの竹本にしてもらおうと思う だからみんなのサポートが必要になる 俺はまたしてみたい仕事を見つけた もう取締役には話を通してある これからますます忙しくなるからな」
「大丈夫よ竹本君 私達がサポートするから・・・」
「心配しないで 何でも聞いて・・・」
青木さんと村上さんが笑顔でそう言ってくれた
「話は以上だ みんな仕事に戻ってくれ・・・」
そう言ってみんなは俺や黒部部長から視線をはずした
「竹本」
「はい」
「今 みんなに話をした通り 竹本は前嶋から仕事の引継ぎをしてくれ・・・」
「えっあっはい」
「わからない事は 何でも前嶋か俺に聞け 前嶋が担当している者はとても仕事が出来るヤツだからなぁ~ まぁ~竹本との相性はいいと思うぞ」
「あっはい頑張ります」
俺はそう言ってデスクへと戻った
(どうしよう・・・ そうかそれで黒部部長と前嶋さんが忙しそうにしてたんだ・・・ 俺に前嶋さんの仕事が出来るのかぁ~?)
俺はそう思いながら今の仕事を片付けた
何日かして俺は前嶋さんと取引先へ挨拶に行く事になった
俺は凄く緊張していた
「竹本大丈夫だから そんなに緊張するな・・・」
「前嶋さんは行き慣れているかもしれませんけど こっちは初めてなんですよ」
俺はそう言って 息を大きく吸込みそれを吐き出した
見上げたビルの高さに俺は息を飲んだ
(凄い大きなビル このビル全部が会社って凄過ぎるでしょう・・・)
「竹本 行くぞ」
そう言って前嶋さんは進んで行った
「待って下さいよ・・・ まだ心の準備が・・・」
俺はそう言いながら前嶋さんを追いかけた
中に入ると受付があった
「すいません 第三営業部の藤堂さんへお願いします」
「はい いらっしゃいませ少しお待ち下さい 第三営業部藤堂は15階になります」
「ありがとうございます」
そう言って前嶋さんはエレベーターへ
「前嶋さん 凄い広いですね」
俺は小さな声でそう言った
「驚くのはまだ早いぞ竹本・・・」
「まだ何かあるんですか?」
前嶋さんは俺の問には答えてはくれなかった
エレベーターには何人かの人達と一緒に乗っていたからだ
15階に着いた俺は前嶋さんの後へ
廊下を少し進むとたくさんのパソコンが並び
俺の居るオフィスの6~7倍もある広さのオフィスに たくさんの人達がそこは居た
「あっすいません 第三営業部の藤堂さんをお願いします」
前嶋さんは女性に声を掛けていた
「少しお待ち下さい」
俺はその女性を目で追った
するとこっちを背にした男性のもとへ
席を立ちこちらへにこやかに小さく手を振った
前嶋さんは頭を下げ 俺は少し遅れて頭を慌てて下げた
(あっヤベッ)
「竹本 怖いヤツだから気を付けろ」
前嶋さんは小さな声でそう言った
(えっ手を振ってくれたのに・・・ 怖いのあの人ニコニコしながらこっちへ来るこの人が?)
「お待たせしました前嶋さん こちらへどうぞ・・・」
優しそうな声でそう言って前嶋さんと俺は案内された
俺とそんなに変わらい背丈 でも俺よりも確実に細い人だった
ドアを使用中と切り替えドアを開けた
「どうぞ中へ」
「失礼します」
そう言って前嶋さんは中へ俺も続いた
「失礼します」
俺達のオフィスには無い部屋に俺は部屋を見渡していた
「ようこそ 私はアヅミナ株式会社第三営業部の藤堂です」
そう言って俺の方へ名刺を出してくれた
「あっ初めまして 私は徳森商事から参りました竹本です」
俺はそう言って藤堂さんと名刺交換をした
(藤堂忍(とうどうしのぶ)えっちょっと待ってこの人部長さんなの 若そうに見えるけど・・・)
俺は驚きのあまり 貰った名刺から目が離せなかった
「ご丁寧にありがとうございます どうぞお座りになって下さい」
「失礼します」
前嶋さんが座り 俺も座った
「失礼します」
俺の前に藤堂さんが座った
コンコンとドアを叩く音がした
「失礼します」
さっきの女性がお茶を入れて来てくれた
女性がゆっくりと3人分のお茶を置いてくれた
「ありがとう・・・」
藤堂さんがそう言って 女性は頭を下げ部屋を出て行った
「ようこそ前嶋さん 竹本さん」
そう言って藤堂さんはにこやかに笑っていた
「忍 竹本は素人みたいな者だから頼んだぞ」
(えっ今前嶋さん 藤堂さんの事名前で呼んだ)
「前嶋さん」
俺は前嶋さんを呼んで 手で隠しながら藤堂さんの名称を指でさした
「なぁ~びっくりだろう・・・」
俺はそう言って来た前嶋さんに驚いていた
「えっ何?」
「いや 竹本が忍の名刺を見てびっくりだとさ」
「もう そうやってすぐ 前嶋さんは僕の事イジメるんだよ竹本さん 僕はなりたくてなった訳じゃないのに」
「実力だろう・・・」
俺は2人のやり取りに言葉も出なかった
「竹本 だから怖いって言ったんだ」
「竹本さん信じちゃダメだよ」
「忍 忍が黒部部長に教えてもらった様に 竹本にもいろいろ教えてやってくれ」
「黒部さんは元気? ぜんぜんお会いしてないけど・・・」
「あぁ~スゲー元気だよ 新しい事始めるらしく 俺に仕事を押し付けやがって迷惑してるよ それに忍の仕事ぶりは黒部部長のお墨付きだからなぁ~」
「そんな事ないよ・・・ でもそっか 黒部さんは元気なんだね それじゃ~僕が竹本さんに仕事を教えてあげれば 黒部さんに恩返しが出来るかなぁ~」
「それはそうだろう・・・ 竹本もしっかりな」
前嶋さんは藤堂さんから俺に視線をうつした
「あっそうだ忍 竹本は翔のお気に入りだ」
(えっ何でここで翔の名前が出て来るの? それにお気に入りって・・・)
(つづく)
そのままスーパーへ行って 朝ご飯ならぬ昼ご飯と夕食を適当にカゴへ
休みはいつも1日ぐーたらするのが 俺流だったのだけれど
昨日翔と1日過ごし これではイカンと思い 汚い部屋の掃除に取り掛かった
何ヶ月も使ってはいなかった掃除機を引っ張りだした
(まずゴミを何とかするか・・・)
俺は大きなゴミ袋に弁当の入った袋を片っ端からゴミ袋へ
次に脱ぎ散らかった洋服やインナーシャツとパンツを袋へぶち込み コインランドリーへ
(翔は今頃何をしているのかなぁ~ 連絡先交換しておけば良かったなぁ~)
俺はコインランドリーで洗濯物を回しながら スマホを見ていた
前嶋から連絡が来た
スマホが鳴り画面に前嶋の文字
「翔 あれからどうした?」
「弘樹か?」
「あぁ~そうだ」
「送るはずだったんだが 弘樹が車の中で寝ちゃってなぁ~ 俺の家に運んだ」
「それで・・・ 翔は竹本をいただいちゃった訳かぁ~?」
「いいや」
「えっウソだろう・・・ でもそのつもりだったんだろう 寝込みはさすがに襲わねぇ~か」
「弘樹はいい子だよ 大事にしたい・・・」
「まだその段階ではねぇ~って事か・・・」
「まぁ~な」
「竹本スゲー翔の事見てたから 時間の問題じゃ~ねぇ~の?」
「それはわからない」
「で 昨日はどうしてたんだよ」
「遊園地へ行って来た」
「遊園地?男2人でか?」
「あぁ~」
「マジか・・・ またあれか ジェットコースター乗ったとか・・・」
「良くわかったなぁ~」
「さんざん乗らされたからなぁ~」
「春日の所にも行って来たんだ」
「マジかよ・・・ 元気だったか?」
「あぁ~相変わらずだ でもケーキがあったなぁ~」
「デザートにどうぞってか・・・ 手広くやってんなぁ~」
「いや 春日の知り合いのケーキを置いているらしい・・・」
「そうか~ どっちにしろ今度行く時は俺も連れて行け」
「あぁ~そのうちになぁ~」
「じゃ~な」
「あぁ~」
電話は切れた
俺がオフィスの中へ入ると 後ろから前嶋さんが俺の首に腕を回していた
「おっおはようございます 前嶋さん・・・」
俺はびっくりしながら前嶋さんにそう言った
「朝から仲が良いわねぇ~」
そう言ったのは すでにオフィスに居た青木さん
「おはよう 前嶋さん竹本君」
すぐに村上さんもそう言ってくれた
俺はまだ 前嶋さんに首を腕に回されたまま
「青木さん村上さん おはようございます」
「おい竹本 翔の家に泊まったんだって・・・」
前嶋さんは小さな声で俺にそう言った
「えっ何で知ってるんですか?」
「翔から聞いた」
(そうか前嶋さんは翔と連絡が取れる人だった・・・)
「遊園地も行ったって・・・」
そう言って前嶋さんは俺から離れた
「そうなんですよ 前嶋さん聞いて下さいよ・・・」
「竹本 その話はあとでな」
そう言って前嶋さんはデスクへ座った
(前嶋さんはもう仕事モードかぁ~)
俺は前嶋さんに話を聞いてもらいたくてウズウズしていた
前嶋さんは黒部部長との打ち合わせが長引いて 俺とまったく話をする時間がなかった
次の日もそれは続いた
「竹本」
「はい」
俺は黒部部長に呼ばれ 恐る恐る黒部部長の所へ
(なんだろう・・・ 俺また黒部部長に怒られるのかなぁ~)
「竹本 みんなもちょっと聞いてくれ・・・」
黒部部長は大きな声を出した
俺は黒部部長のデスクの端っこによってみんなの方を向いた
「俺が今している仕事を前嶋に 前嶋が今抱えている仕事をこの竹本にしてもらおうと思う だからみんなのサポートが必要になる 俺はまたしてみたい仕事を見つけた もう取締役には話を通してある これからますます忙しくなるからな」
「大丈夫よ竹本君 私達がサポートするから・・・」
「心配しないで 何でも聞いて・・・」
青木さんと村上さんが笑顔でそう言ってくれた
「話は以上だ みんな仕事に戻ってくれ・・・」
そう言ってみんなは俺や黒部部長から視線をはずした
「竹本」
「はい」
「今 みんなに話をした通り 竹本は前嶋から仕事の引継ぎをしてくれ・・・」
「えっあっはい」
「わからない事は 何でも前嶋か俺に聞け 前嶋が担当している者はとても仕事が出来るヤツだからなぁ~ まぁ~竹本との相性はいいと思うぞ」
「あっはい頑張ります」
俺はそう言ってデスクへと戻った
(どうしよう・・・ そうかそれで黒部部長と前嶋さんが忙しそうにしてたんだ・・・ 俺に前嶋さんの仕事が出来るのかぁ~?)
俺はそう思いながら今の仕事を片付けた
何日かして俺は前嶋さんと取引先へ挨拶に行く事になった
俺は凄く緊張していた
「竹本大丈夫だから そんなに緊張するな・・・」
「前嶋さんは行き慣れているかもしれませんけど こっちは初めてなんですよ」
俺はそう言って 息を大きく吸込みそれを吐き出した
見上げたビルの高さに俺は息を飲んだ
(凄い大きなビル このビル全部が会社って凄過ぎるでしょう・・・)
「竹本 行くぞ」
そう言って前嶋さんは進んで行った
「待って下さいよ・・・ まだ心の準備が・・・」
俺はそう言いながら前嶋さんを追いかけた
中に入ると受付があった
「すいません 第三営業部の藤堂さんへお願いします」
「はい いらっしゃいませ少しお待ち下さい 第三営業部藤堂は15階になります」
「ありがとうございます」
そう言って前嶋さんはエレベーターへ
「前嶋さん 凄い広いですね」
俺は小さな声でそう言った
「驚くのはまだ早いぞ竹本・・・」
「まだ何かあるんですか?」
前嶋さんは俺の問には答えてはくれなかった
エレベーターには何人かの人達と一緒に乗っていたからだ
15階に着いた俺は前嶋さんの後へ
廊下を少し進むとたくさんのパソコンが並び
俺の居るオフィスの6~7倍もある広さのオフィスに たくさんの人達がそこは居た
「あっすいません 第三営業部の藤堂さんをお願いします」
前嶋さんは女性に声を掛けていた
「少しお待ち下さい」
俺はその女性を目で追った
するとこっちを背にした男性のもとへ
席を立ちこちらへにこやかに小さく手を振った
前嶋さんは頭を下げ 俺は少し遅れて頭を慌てて下げた
(あっヤベッ)
「竹本 怖いヤツだから気を付けろ」
前嶋さんは小さな声でそう言った
(えっ手を振ってくれたのに・・・ 怖いのあの人ニコニコしながらこっちへ来るこの人が?)
「お待たせしました前嶋さん こちらへどうぞ・・・」
優しそうな声でそう言って前嶋さんと俺は案内された
俺とそんなに変わらい背丈 でも俺よりも確実に細い人だった
ドアを使用中と切り替えドアを開けた
「どうぞ中へ」
「失礼します」
そう言って前嶋さんは中へ俺も続いた
「失礼します」
俺達のオフィスには無い部屋に俺は部屋を見渡していた
「ようこそ 私はアヅミナ株式会社第三営業部の藤堂です」
そう言って俺の方へ名刺を出してくれた
「あっ初めまして 私は徳森商事から参りました竹本です」
俺はそう言って藤堂さんと名刺交換をした
(藤堂忍(とうどうしのぶ)えっちょっと待ってこの人部長さんなの 若そうに見えるけど・・・)
俺は驚きのあまり 貰った名刺から目が離せなかった
「ご丁寧にありがとうございます どうぞお座りになって下さい」
「失礼します」
前嶋さんが座り 俺も座った
「失礼します」
俺の前に藤堂さんが座った
コンコンとドアを叩く音がした
「失礼します」
さっきの女性がお茶を入れて来てくれた
女性がゆっくりと3人分のお茶を置いてくれた
「ありがとう・・・」
藤堂さんがそう言って 女性は頭を下げ部屋を出て行った
「ようこそ前嶋さん 竹本さん」
そう言って藤堂さんはにこやかに笑っていた
「忍 竹本は素人みたいな者だから頼んだぞ」
(えっ今前嶋さん 藤堂さんの事名前で呼んだ)
「前嶋さん」
俺は前嶋さんを呼んで 手で隠しながら藤堂さんの名称を指でさした
「なぁ~びっくりだろう・・・」
俺はそう言って来た前嶋さんに驚いていた
「えっ何?」
「いや 竹本が忍の名刺を見てびっくりだとさ」
「もう そうやってすぐ 前嶋さんは僕の事イジメるんだよ竹本さん 僕はなりたくてなった訳じゃないのに」
「実力だろう・・・」
俺は2人のやり取りに言葉も出なかった
「竹本 だから怖いって言ったんだ」
「竹本さん信じちゃダメだよ」
「忍 忍が黒部部長に教えてもらった様に 竹本にもいろいろ教えてやってくれ」
「黒部さんは元気? ぜんぜんお会いしてないけど・・・」
「あぁ~スゲー元気だよ 新しい事始めるらしく 俺に仕事を押し付けやがって迷惑してるよ それに忍の仕事ぶりは黒部部長のお墨付きだからなぁ~」
「そんな事ないよ・・・ でもそっか 黒部さんは元気なんだね それじゃ~僕が竹本さんに仕事を教えてあげれば 黒部さんに恩返しが出来るかなぁ~」
「それはそうだろう・・・ 竹本もしっかりな」
前嶋さんは藤堂さんから俺に視線をうつした
「あっそうだ忍 竹本は翔のお気に入りだ」
(えっ何でここで翔の名前が出て来るの? それにお気に入りって・・・)
(つづく)
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