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人類の凱歌
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女神と邪神による壮絶な対決は、女神の勝利に終わった。
己が城とも言うべき回転寿司屋から一目散に逃走する、クトゥルフ。邪神だって、命は惜しい。
アマテラスがそれを追おうとすると、田中が止める。
「待ってください、アマテラス様」
『何じゃ? 妾はクトゥルフの追跡をせねばならん。そしてトドメを刺すのじゃ。再び地上にやって来ぬように』
「その前に、僕に掛けられた呪いを解いて欲しいんです」
田中の願いを耳にし、アマテラスは彼をジッと見る。
『……呪い?』
「よく見てくださいよ! 半漁人に変えられちゃってるでしょ!?」
「そうなんです、アマテラス様。田中くんはクトゥルフによって、田中くん……じゃ無くて、インスマス・田中くんにされてしまったんです」
「パッと見では、誰も気付かないけどな」
「美代ちゃん、鈴木くん。もっと、ちゃんとフォローして!」
『わ、分かった。落ち着け、インスマス・田中とやら』
「僕は、田中です! 〝インスマス〟は付けないで!」
『了解~』
興奮する田中を適当になだめつつ、アマテラスは再び、秘薬が入っている小箱を取り出した。
『さきほど美代に1つ食べさせただけじゃから、まだ5つ残っている』
丸い秘薬から、既に湯気は出ていない。安心する、田中。
「あ、時間が経ったので、冷めているようですね。良かった」
『心配するな。今、再加熱した』
秘薬はまたもや熱々となり、湯気がポッポと立つ。田中が叫ぶ。
「なんで、そんなことをするんですか!」
『そっちのほうが面白い……では無かった。薬の効果が上がるからじゃ』
「いま『そっちのほうが面白い』って言ったよ。この神様」
鈴木がボソッと小声を漏らす。
「あ~。僕、もう少し後で薬を頂きます……」
『グチグチ文句を述べずに、サッサと食え!』
アマテラスは爪楊枝を器用に使い、丸い秘薬を田中の口の中に押し込んだ。
「むぐむぐむぐ~、熱い~熱い~」
『食え、食え、食え~』
「負けるな、田中。呑み込むんだ!」
「そうよ。頑張って、田中くん。私と同じ苦しみを味わい、そして乗り越えましょう!」
ゴックン。田中が薬を呑み込むと、彼の姿はパァァァ! と光り輝いた。解呪がなった証拠である。
「熱かった~。舌や喉が火傷しちゃうかと思ったよ」
『じゃが、美味かったじゃろ?』
「いえ、熱いだけで……」
『お主はもっと、舌を鍛えることじゃな。では、妾は行くぞ。クトゥルフとの決着をつけなくては』
そう告げるや、アマテラスはパッと消えてしまった。
田中が呟く。
「アマテラス様、行っちゃった……」
「でも良かったわね、田中くん。呪いが解けて」
「ありがとう、美代ちゃん」
「う~ん、どこか変わったか? 田中」
「鈴木くん。そんなことを言っちゃダメよ。アマテラス様の薬のおかげで、田中くんは元の姿に戻れたのよ」
「それなら山本は、ちょっと前の田中と今の田中、違いが分かるのか?」
「え~と……」
美代がマジマジと田中の姿を眺める。
「分かったわ! ハゲが丸刈りになってる!」
「お、確かに」
「他には、え~と、え~と、え~と……」
「もう良いよ、美代ちゃん。間違い探しをされているみたいで辛い……」
「ごめんね。インスマス・田中くん」
「だから、インスマスじゃ無くなったんだって!」
アマテラスとクトゥルフが居なくなった店内はガランとしており、コンベアがウィィィンと回る音だけが響いていた。
鈴木がしみじみとした調子で語る。
「クトゥルフのヤツ。借金してまでこの店を建てたのに、もう手放すハメになっちまったのか」
「そう考えると、ちょっと可哀そうかも」
「同情は無用だよ、美代ちゃん。クトゥルフの邪な計画によって被害を受けた人は、いっぱい居るんだから」
「実質的な被害者は田中1人だけどな」
「インスマスになっちゃったのは、田中くんのみよね」
「そうですね……」
落ち込む、田中。
一方、鈴木は何かを見つけた。
「あれ? これ、アマテラス様の秘薬が入っている箱なんじゃ……?」
「アマテラス様、忘れていったのね」
「まだ、4つ残ってるよ」
鈴木が秘薬のニオイを嗅ぐ。
「……なぁ。この丸い秘薬、タコ焼きのニオイがするんだけど」
過酷な体験を思い出す、美代。
「そう言えば、秘薬を呑み込んだとき、タコ焼きの味がしたような……」
「僕は……熱すぎて、味どころじゃ無かったよ」
「温度は今、ちょうど良い感じだぞ。せっかくだから、食べてみようぜ」
3人は、秘薬を1個ずつ食べた。
普通のタコ焼きだった。
程よい温かさのタコ焼きは、美味しかった。
♢
後日。
「なぁ、田中」
「なに? 鈴木くん」
「お前さ、クトゥルフに半漁人にされた後、気にせずにタコ焼きを食べに行ってたら、なんの問題もなく人間に戻れてたんじゃないのか?」
「……そうだね」
♢
更に後日。
鈴木・田中・美代の3人はアマテラスを連れて、馴染みの回転寿司屋に行くことにした。
「アマテラス様。今日のお寿司屋さんでの食事は、先日のクトゥルフ退治のお礼の件も兼ねていますので、私たちの奢りです。たくさん食べてくださいね」
『嬉しいの~』
ワクワク気分のアマテラス。そんな女神へ、鈴木が尋ねる。
「それで、アマテラス様。あのあと、クトゥルフのヤツはどうなったんだ? 教えてくれ」
『ああ。彼奴め、本拠地の海底神殿へと逃げ込みおった』
「え? それじゃ、ほとぼりが冷めたら地上へ戻ってくるんじゃ……?」
田中が心配する。
『大丈夫じゃ。神殿の扉の前に、大量のタコ壺を設置しておいたからの』
「それは、クトゥルフも外出しにくくなったに違いないわね」
美代は安堵するが、田中の不安は解消しない。
「でも、それだけじゃ……」
『妾に抜かりは無いぞ。クトゥルフの神殿……その内部の空間を、黄泉の国に繋いでおいたのじゃ』
「え? どういうこと?」と鈴木。
『クトゥルフは回転寿司屋を開くために借りた金を、大黒天に返さねばならん。じゃから今は、母上のところでアルバイトをしているのじゃ』
「邪神がアルバイト……」
田中が口をあんぐりと開ける。
『母上は現在、BLの漫画本を作っておっての。1柱で描くのは大変じゃから、アシスタントを探しておったんじゃ。親切な妾は、クトゥルフを母上に紹介したというわけじゃ』
「BL漫画本作製の手伝いを、あのクトゥルフが……」
美代も呆気にとられる。
アマテラスは得意げな顔になった。
『クトゥルフは触手をいっぱい持っているから、背景の描き込みやベタ塗り、スクリーントーン貼りなどの作業を同時に出来るんじゃ。漫画家のアシスタントとして最良の神じゃと母上も喜ばれておった。クトゥルフも母上から手間賃を貰えて、それを借金返済に充てられるしの。皆にとって、得になる選択じゃろ』
「そうだな」
鈴木が頷く。
『妾は賢くて優しいの~』
「しかしクトゥルフはお店を開くために、かなりお金を掛けたようですが……イザナミ様から貰えるアシスタント代で返済することは可能なんでしょうか?」
田中の問いにアマテラスが答える。
『借金を完済するためには、そうじゃの~……1000年くらいは、黄泉の国で母上のアシスタントを務めねばならんじゃろうて』
「…………」と美代。
「…………」と鈴木。
「…………」と田中。
『クトゥルフのヤツ、1000年間はBL本漬けの日々を送る定めとなってしまって……妾との別れ際に泣いていたような気もするが……おそらく、借金返済の目途が立った嬉し涙じゃろうな』
「……そうに違いありませんね」
「……だろうな」
「……僕は深く考えません」
その日、3人の少年少女と1柱の女神は、回転寿司屋でお寿司を美味しく頂いた。但し、アマテラスが食べたのはワサビ抜きのお寿司であった。
『素晴らしき食文化は、人類の偉大な勝利そのものじゃな。それにしても、寿司は美味いの~。大人で食通な妾をも、大満足させてくれる味じゃ』
「…………」
「…………」
「…………」
食事の途中、ワサビ入りの寿司を間違って口に入れてしまったアマテラスは『辛いのが辛い~』と泣いた。
美代と同じように、アマテラスも子供舌だったのである。
~おしまい~
・
・
・
※おまけ
イザナミ『ところで、クトゥルフよ。お主、旧支配者の一員であるハスターとは対立関係にあるそうな?』
クトゥルフ『うむ。ヤツは我が輩のライバルなのだ』
イザナミ『今度、《邪神の秘密・クトゥルフとハスターのインモラルな仲――お前に会うと狂気を抑えられない――闇夜に触手は蠢く》というタイトルのBL漫画本を出そうかと……』
クトゥルフ『やめてくれ~』
♢
イザナミ『そしてクトゥルフとハスターは、「クーちゃん」「ハーちゃん」と呼び合う仲に……』
クトゥルフ『我が輩を題材にした漫画を描くのは、やめてくれ~』
イザナミ『なんだ。アルバイト代に、モデルとなった報酬分を上乗せしてやろうと思ったのに』
クトゥルフ『え!?』
♢
次回のタイトルは――「邪神、究極の選択・深淵への誘い――クトゥルフは今、クトゥル腐になる」……また、嘘です。スミマセン。続きません。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
己が城とも言うべき回転寿司屋から一目散に逃走する、クトゥルフ。邪神だって、命は惜しい。
アマテラスがそれを追おうとすると、田中が止める。
「待ってください、アマテラス様」
『何じゃ? 妾はクトゥルフの追跡をせねばならん。そしてトドメを刺すのじゃ。再び地上にやって来ぬように』
「その前に、僕に掛けられた呪いを解いて欲しいんです」
田中の願いを耳にし、アマテラスは彼をジッと見る。
『……呪い?』
「よく見てくださいよ! 半漁人に変えられちゃってるでしょ!?」
「そうなんです、アマテラス様。田中くんはクトゥルフによって、田中くん……じゃ無くて、インスマス・田中くんにされてしまったんです」
「パッと見では、誰も気付かないけどな」
「美代ちゃん、鈴木くん。もっと、ちゃんとフォローして!」
『わ、分かった。落ち着け、インスマス・田中とやら』
「僕は、田中です! 〝インスマス〟は付けないで!」
『了解~』
興奮する田中を適当になだめつつ、アマテラスは再び、秘薬が入っている小箱を取り出した。
『さきほど美代に1つ食べさせただけじゃから、まだ5つ残っている』
丸い秘薬から、既に湯気は出ていない。安心する、田中。
「あ、時間が経ったので、冷めているようですね。良かった」
『心配するな。今、再加熱した』
秘薬はまたもや熱々となり、湯気がポッポと立つ。田中が叫ぶ。
「なんで、そんなことをするんですか!」
『そっちのほうが面白い……では無かった。薬の効果が上がるからじゃ』
「いま『そっちのほうが面白い』って言ったよ。この神様」
鈴木がボソッと小声を漏らす。
「あ~。僕、もう少し後で薬を頂きます……」
『グチグチ文句を述べずに、サッサと食え!』
アマテラスは爪楊枝を器用に使い、丸い秘薬を田中の口の中に押し込んだ。
「むぐむぐむぐ~、熱い~熱い~」
『食え、食え、食え~』
「負けるな、田中。呑み込むんだ!」
「そうよ。頑張って、田中くん。私と同じ苦しみを味わい、そして乗り越えましょう!」
ゴックン。田中が薬を呑み込むと、彼の姿はパァァァ! と光り輝いた。解呪がなった証拠である。
「熱かった~。舌や喉が火傷しちゃうかと思ったよ」
『じゃが、美味かったじゃろ?』
「いえ、熱いだけで……」
『お主はもっと、舌を鍛えることじゃな。では、妾は行くぞ。クトゥルフとの決着をつけなくては』
そう告げるや、アマテラスはパッと消えてしまった。
田中が呟く。
「アマテラス様、行っちゃった……」
「でも良かったわね、田中くん。呪いが解けて」
「ありがとう、美代ちゃん」
「う~ん、どこか変わったか? 田中」
「鈴木くん。そんなことを言っちゃダメよ。アマテラス様の薬のおかげで、田中くんは元の姿に戻れたのよ」
「それなら山本は、ちょっと前の田中と今の田中、違いが分かるのか?」
「え~と……」
美代がマジマジと田中の姿を眺める。
「分かったわ! ハゲが丸刈りになってる!」
「お、確かに」
「他には、え~と、え~と、え~と……」
「もう良いよ、美代ちゃん。間違い探しをされているみたいで辛い……」
「ごめんね。インスマス・田中くん」
「だから、インスマスじゃ無くなったんだって!」
アマテラスとクトゥルフが居なくなった店内はガランとしており、コンベアがウィィィンと回る音だけが響いていた。
鈴木がしみじみとした調子で語る。
「クトゥルフのヤツ。借金してまでこの店を建てたのに、もう手放すハメになっちまったのか」
「そう考えると、ちょっと可哀そうかも」
「同情は無用だよ、美代ちゃん。クトゥルフの邪な計画によって被害を受けた人は、いっぱい居るんだから」
「実質的な被害者は田中1人だけどな」
「インスマスになっちゃったのは、田中くんのみよね」
「そうですね……」
落ち込む、田中。
一方、鈴木は何かを見つけた。
「あれ? これ、アマテラス様の秘薬が入っている箱なんじゃ……?」
「アマテラス様、忘れていったのね」
「まだ、4つ残ってるよ」
鈴木が秘薬のニオイを嗅ぐ。
「……なぁ。この丸い秘薬、タコ焼きのニオイがするんだけど」
過酷な体験を思い出す、美代。
「そう言えば、秘薬を呑み込んだとき、タコ焼きの味がしたような……」
「僕は……熱すぎて、味どころじゃ無かったよ」
「温度は今、ちょうど良い感じだぞ。せっかくだから、食べてみようぜ」
3人は、秘薬を1個ずつ食べた。
普通のタコ焼きだった。
程よい温かさのタコ焼きは、美味しかった。
♢
後日。
「なぁ、田中」
「なに? 鈴木くん」
「お前さ、クトゥルフに半漁人にされた後、気にせずにタコ焼きを食べに行ってたら、なんの問題もなく人間に戻れてたんじゃないのか?」
「……そうだね」
♢
更に後日。
鈴木・田中・美代の3人はアマテラスを連れて、馴染みの回転寿司屋に行くことにした。
「アマテラス様。今日のお寿司屋さんでの食事は、先日のクトゥルフ退治のお礼の件も兼ねていますので、私たちの奢りです。たくさん食べてくださいね」
『嬉しいの~』
ワクワク気分のアマテラス。そんな女神へ、鈴木が尋ねる。
「それで、アマテラス様。あのあと、クトゥルフのヤツはどうなったんだ? 教えてくれ」
『ああ。彼奴め、本拠地の海底神殿へと逃げ込みおった』
「え? それじゃ、ほとぼりが冷めたら地上へ戻ってくるんじゃ……?」
田中が心配する。
『大丈夫じゃ。神殿の扉の前に、大量のタコ壺を設置しておいたからの』
「それは、クトゥルフも外出しにくくなったに違いないわね」
美代は安堵するが、田中の不安は解消しない。
「でも、それだけじゃ……」
『妾に抜かりは無いぞ。クトゥルフの神殿……その内部の空間を、黄泉の国に繋いでおいたのじゃ』
「え? どういうこと?」と鈴木。
『クトゥルフは回転寿司屋を開くために借りた金を、大黒天に返さねばならん。じゃから今は、母上のところでアルバイトをしているのじゃ』
「邪神がアルバイト……」
田中が口をあんぐりと開ける。
『母上は現在、BLの漫画本を作っておっての。1柱で描くのは大変じゃから、アシスタントを探しておったんじゃ。親切な妾は、クトゥルフを母上に紹介したというわけじゃ』
「BL漫画本作製の手伝いを、あのクトゥルフが……」
美代も呆気にとられる。
アマテラスは得意げな顔になった。
『クトゥルフは触手をいっぱい持っているから、背景の描き込みやベタ塗り、スクリーントーン貼りなどの作業を同時に出来るんじゃ。漫画家のアシスタントとして最良の神じゃと母上も喜ばれておった。クトゥルフも母上から手間賃を貰えて、それを借金返済に充てられるしの。皆にとって、得になる選択じゃろ』
「そうだな」
鈴木が頷く。
『妾は賢くて優しいの~』
「しかしクトゥルフはお店を開くために、かなりお金を掛けたようですが……イザナミ様から貰えるアシスタント代で返済することは可能なんでしょうか?」
田中の問いにアマテラスが答える。
『借金を完済するためには、そうじゃの~……1000年くらいは、黄泉の国で母上のアシスタントを務めねばならんじゃろうて』
「…………」と美代。
「…………」と鈴木。
「…………」と田中。
『クトゥルフのヤツ、1000年間はBL本漬けの日々を送る定めとなってしまって……妾との別れ際に泣いていたような気もするが……おそらく、借金返済の目途が立った嬉し涙じゃろうな』
「……そうに違いありませんね」
「……だろうな」
「……僕は深く考えません」
その日、3人の少年少女と1柱の女神は、回転寿司屋でお寿司を美味しく頂いた。但し、アマテラスが食べたのはワサビ抜きのお寿司であった。
『素晴らしき食文化は、人類の偉大な勝利そのものじゃな。それにしても、寿司は美味いの~。大人で食通な妾をも、大満足させてくれる味じゃ』
「…………」
「…………」
「…………」
食事の途中、ワサビ入りの寿司を間違って口に入れてしまったアマテラスは『辛いのが辛い~』と泣いた。
美代と同じように、アマテラスも子供舌だったのである。
~おしまい~
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※おまけ
イザナミ『ところで、クトゥルフよ。お主、旧支配者の一員であるハスターとは対立関係にあるそうな?』
クトゥルフ『うむ。ヤツは我が輩のライバルなのだ』
イザナミ『今度、《邪神の秘密・クトゥルフとハスターのインモラルな仲――お前に会うと狂気を抑えられない――闇夜に触手は蠢く》というタイトルのBL漫画本を出そうかと……』
クトゥルフ『やめてくれ~』
♢
イザナミ『そしてクトゥルフとハスターは、「クーちゃん」「ハーちゃん」と呼び合う仲に……』
クトゥルフ『我が輩を題材にした漫画を描くのは、やめてくれ~』
イザナミ『なんだ。アルバイト代に、モデルとなった報酬分を上乗せしてやろうと思ったのに』
クトゥルフ『え!?』
♢
次回のタイトルは――「邪神、究極の選択・深淵への誘い――クトゥルフは今、クトゥル腐になる」……また、嘘です。スミマセン。続きません。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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