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115 じいちゃんの装備品・・・すげーな!!
しおりを挟むさて、じいちゃんの作ってくれたベストを装着してみた。
!!!
何という着心地の良さ。
まるで着ている感じがない。
しかも身体がかなり軽く感じる。
・・マジか!
時間は午後17時を過ぎていた。
今日は家でゆっくりして、明日の朝に出発しようかな。
「シルビアもフレイアも、今日はここで泊まるといいよ。
ばあちゃん・・大丈夫だよね?」
ばあちゃんは迷うことなく、いいよと言ってくれた。
「「お母さま、ありがとうございます!」」
フレイアとシルビアが一緒にお礼を言った。
さて、こちらはばあちゃんに任せて、俺は2階へ上がって行った。
途中廊下で、優にじいちゃんが作ってくれた刀を渡した。
一応、俺のと同じ性能が付与されてると伝える。
優はものすごく喜んでいた。
初めに俺のを持たせてみると、顔が真剣になって、なんて重いんだと言っている。
次に自分のを持つと、羽のように軽いと言って刀を抜こうとした。
「優、よせよせ!!
能力に絶対切断なんて物騒なものがある。
家の中で振るな!!」
俺は慌てて優を制止した。
とりあえず、抜刀は阻止された。
優は、すぐにじいちゃんにお礼に行った。
ふぅ・・・危なかった。
家の中で抜かれて、振り切ったりしたらどうなることやら・・・。
さて、2階に上がると驚いてしまった。
ワイバーンが人の大人くらいの大きさになっていた。
・・・確か、さっき生まれたばかりだよな?
「颯・・大丈夫か?」
「あ、テツ・・・バーンのこと?」
・・バーン・・ですか・・・
そうですか・・名前、バーンになったんですね。
「・・・うん・・大きくなったな・・」
しかし、大きくなりすぎだろ。
それに、レベルはすでに25あるぞ!
大丈夫か?
・・・でも、颯にすり寄って・・懐いてるなぁ・・。
「颯・・このバーンも大きさを変えられたりするのかな?」
「・・ちょっと聞いてみるね・・・」
颯はワイバーンの首に手を当てて、ジッと見つめていた。
「・・できるみたいだよ」
「そうか・・それは良かった。
家でいるときには、小さくなってもらいたいものだな」
嫁と嫁のお義母さんは、夕食の準備をしているようだった。
・・・嫁・・
いつもなら18時くらいでないと、作ろうとしないのにな・・・。
俺は颯を呼んだ。
「颯・・レベルいくつになった?
さっき俺とのパーティで、かなり上がっただろ?」
そういうと颯がステータス画面を見ていた。
「・・うっわ・・凄く上がってるよ・・」
シィーーー!声がでかい。
俺がすぐに口に手を当てて颯をなだめた。
凛はスラちゃんと遊んでいる。
嫁も嫁のお義母さんも、おしゃべりをしながら料理していたので、気づかれてないようだ。
「颯・・レベルは、ママに聞かれても内緒な!」
「・・うん」
「颯が強くなり過ぎたら、変な大人たちに利用されたりしたら困るからな・・
兄ちゃんみたいに・・・」
俺がそういうと颯は納得したようだ。
「で、颯・・レベルはいくつになってる?」
「えっと・・・レベル29になってる」
「そうか・・・じゃぁ、職業はどうなってる?」
問題はこれだ。
テイマーの職ってどうなってるんだろう?
「職業のところは10って表示されてるけど・・」
「そうか・・だったら、職のところをタッチして見てみな・・
上位職へ転職できると思うぞ」
颯はステータス画面を見ていた。
「・・あった・・上位職には・・
ブリーダー、トレーナー、ピエロってあるね。
どれがいいんだろ?」
「・・ピ、ピエロ?
何だそれ?
・・それよりも、どれがいいのかなぁ・・・
大体、直感でやってるからな・・・。
あ、ちょっと待ってろ・・アニム王に聞いてみるよ」
俺はそう颯に言って少し待ってもらった。
なんか、アニム王・・便利帳になってるな・・すみません。
『アニム王・・テツです』
『・・テツ!
忙しいね・・フフ・・』
『すみません・・聞いてばかりで・・』
『いや、構わないよ。
何だい?』
アニム王は嫌がるでもなく答えてくれる。
『はい、私の子供でテイマーがいるのですが、上位職に転職できるのです。
その中の職で、ブリーダー、トレーナー、ピエロというのがあるそうなのですが、どのようなものでしょうか』
アニム王は少し考えているようだった。
『う~ん・・・。
難しいね。
どの職も、基本はテイムできるよ。
ただ、ブリーダーは数多く魔物を従えれるのが特徴だよ。
トレーナーは、数ではなく質を向上させるね。
気に入った魔物がいたら成長を重視するタイプだ。
・・ただ、ピエロだね。
これは、わからないのだよ。
特化してるかと思えば、全く使えなかったり・・・
テイムはできるけど、自由過ぎて方向性が定まりにくいね。
私のところでもほとんどなる人がいなかったよ。
でも、テイマーには必ずといっていいくらい現れる職だね』
アニム王は答えてくれた。
『そうですか・・・ありがとうございます』
『・・ただね・・ピエロは型にはまると、伝説級の魔物を育てたりしたという文献もあるのだよ・・どうやったのかはわからないが・・・』
それだけ聞ければ十分だ。
『アニム王・・ありがとうございます』
『いや、別に構わないよ。
それだけかな?』
『はい、助かりました。
後、明日の朝に、ルナ王の捜索を兼ねて、ダークエルフとともに出発しようと思います』
『・・そうか・・頼むよ』
アニム王はそう言うと念話を切った。
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