81 / 426
81 スキルは神の気まぐれか・・・
しおりを挟む「後、職業ですが、数値がすぐにいっぱいになって次々と転職できそうなんですが・・
大丈夫ですか・・・これって・・」
「ああ、そうか・・・
大量の経験値を得たので、初級職なんかはすぐに上位職になるね。
大丈夫だよ・・ゆっくり選んでくれたまえ。
私が助言できる限りは助言しよう」
アニム王にいろいろ聞きながら、運び屋→隠密に転職し、結局は忍者の上位職に落ち着いた。
魔法使いもいいかとも思ったが、柄じゃなさそうだし、それはやめた。
ただ、MPがあれば生活魔法は誰でも使えるのだそうだ。
そして、アニム王に少し教えてもらった。
転職を繰り返しても、ステータスはレベルアップほどの上昇はない。
・・・じいちゃんの指輪の効果・・・
やっぱ、微増か・・・。
テツ
レベル:34
種族 :人
HP :450/580
MP :210/410
力 :493
防御 :470
敏捷 :672
技能 :398
運 :71
職業 :隠密5
固有スキル
生活魔法5
罠解除1
軽歩行10
忍術10
鑑定8
アイテムボックス10
気配察知☆
自動回復☆
祝福☆
それにしても、結果的には凄まじいステータスだと思う。
アニム王のおかげだ。
スキルの☆印は、マスターした意味らしい。
スキル10がしばらくすると変化するそうだ。
また、スキルはあまり気にしない方がいいという。
確か、スキルは神の気まぐれだったっけ?
・・・・
・・・
俺はようやくチェックも終わり、アニム王に報告した。
本当によく待っててくださった。
「それでテツ・・満足できたかな?」
「はい、これほどのレベルになるとは、思いもしませんでした。
ありがとうございます。
以前、アニム王おっしゃってた基準では、ベテラン付近に位置すると思うのですが、そんなものですか?」
「レベル34だったね。
そんなものだろうね。
ただ、普通は時間をかけてそのレベルになるからね。
クスクス・・まぁ、特別だね」
そして、アニム王は真剣な顔つきになって話してきた。
「だが、テツ・・力を持つということは責任も伴うということだ。
私が言うのもなんだが、気を付けて行動してくれよ。
力の方向を間違えて、邪王と呼ばれる存在になった人間もいる」
「邪王・・・ですか・・」
魔王じゃないんだな・・と思った。
チラっと俺の方をアニム王は見て、
「そう、邪王だ。
魔王は存在しているし、別に悪ではない。
テツは魔王が悪い奴だと思ってなかったかな?」
・・すべてお見通しか!
「はい、そう思っていました」
俺は素直に答える。
「邪王と呼ばれるものは、魔族からも人族からも、すべての種族から現れる可能性がある。
力のみでしか考えれない生き物となる」
アニム王は独り言のように語った。
「私も若いときに出会ったことがあってね。
・・・大変な思いをしたよ・・・。
ま、テツはそうならないようにしてくれたまえ。
・・・さて、そろそろお別れの時間かな・・・。
テツは元の場所へ帰るのだろう・・・」
ほんとに、アニム王は何から何までお見通しだな・・・。
俺も笑ってしまった。
「何か、おかしいかね・・・」
アニム王が不思議がる。
「いえ・・・そうではないのです。
何というか・・アニム王はなんでもお見通しなんだなと思って・・・」
アニム王は首を傾げながら、そうかなと言って、お互いに笑ってしまった。
後、アニム王が言うには、アニム王国には、龍族、魔族、エルフ族、ドワーフ族などの固有種が存在していたそうだ。
それぞれの系統の精霊や神も存在するらしいが、それを統治していたのが光の神らしい。
また、それらの種族も転移してるかもしれないので、誰にでも捉えられる念話を飛ばしていたという。
・・ん?
あれ?
今更ながら、アニム王と会話が普通にできてるけど・・これって・・
「あぁ、それは、言語変換のスキルだよ。
私に残ってたスキルの一つだね」
なるほど・・・そんなスキルもあるのか。
しかし、見てみたいな・・・男の悲願・・エルフ!!!
あ、弓からの連想で嫁が頭に浮かんだが、すぐに消した。
さて、アホなことを考えるよりも、そろそろ本当に帰らなければいけないだろう。
10
お気に入りに追加
362
あなたにおすすめの小説
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
レベルを上げて通販で殴る~囮にされて落とし穴に落とされたが大幅レベルアップしてざまぁする。危険な封印ダンジョンも俺にかかればちょろいもんさ~
喰寝丸太
ファンタジー
異世界に転移した山田(やまだ) 無二(むに)はポーターの仕事をして早6年。
おっさんになってからも、冒険者になれずくすぶっていた。
ある日、モンスター無限増殖装置を誤って作動させたパーティは無二を囮にして逃げ出す。
落とし穴にも落とされ絶体絶命の無二。
機転を利かせ助かるも、そこはダンジョンボスの扉の前。
覚悟を決めてボスに挑む無二。
通販能力でからくも勝利する。
そして、ダンジョンコアの魔力を吸出し大幅レベルアップ。
アンデッドには聖水代わりに殺菌剤、光魔法代わりに紫外線ライト。
霧のモンスターには掃除機が大活躍。
異世界モンスターを現代製品の通販で殴る快進撃が始まった。
カクヨム、小説家になろう、アルファポリスに掲載しております。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
【完結】おじいちゃんは元勇者
三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話…
親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。
エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる