スーパーシティ ～放置国家～

第十二章

第三話 宣戦布告

　食堂で闇金の凶太郎とその取巻きに遭遇、絡んで来たので車輪は

水戸黄門扱いした。「ナメてんのかコラァーッ！」、、稲妻カットが

テーブルを蹴飛ばす。すると今まで黙っていた凶太郎は突然銃を抜き、

「じゃあラーメン出さねェマスターのせいだな」、、と言ってマスター

に銃口を向けた。「待てっ、そうじゃないだろっ！」、、焦る車輪。


　パアンッ、、、躊躇いも無く本当に撃った。「ぐおぉ」、、倒れ込む

マスター。その瞬間、パアン、パンパン、、、三発の銃声が響いた。

車輪も怒って一瞬にして凶太郎の額に一発と、取巻きの心臓に一発

ずつお見舞いしたのだ。この毒山ファミリーの３人は即死だったが、

マスターは幸い左肩を撃たれただけで命に別状は無さそうだ。

　
「注文を飛ばした俺が悪いんだ、構わねェから逃げてくれっ」、、

マスターは右手で左肩を抑えながら、暴力集団にビビッて先客の

注文を飛ばした事を恥じた。車輪は心配しながら「大丈夫なのか？

ならここはそうさせてもらう」、、オヤジも去り際に言った。

「マスター、こんな地獄ももう終わるだろうよ、安心してくれ」、、


　足早に外に停めていた軽トラに２人は乗った。「まーったく

オメェさんは早速宣戦布告しやがって」、、「俺は常に覚悟は

出来ている」、、「とにかく急いで帰ろう、さっきの狂助や他の

奴らが黙っちゃいねェし、何よりまだ敵の全体像が見え無ェ」、、

「いや、このままさっきの狂助の所に行こう」、、


　「なっ！？オメェこのまま一気に畳むつもりか？」、、「そうだ、

今なら奴らも準備もしてなければ作戦も立てて無い。そうなって

しまってからこっちが待ち構えても明らかに不利だ」、、「なる程な、

こうなっちまったら不意打ちでも何でも仕方無ェな」、、「相手も

バカじゃない、そうしなければこっちが殺られてしまう」、、