80 / 155
第八章
第五話 鬼谷峠
しおりを挟む
赤熊は果たし状を渡したら早々に帰っていった。果たし状には
「車輪殿 明日正午に鬼谷峠入口にて決闘を申し込む 方法は銃と
バイクで先に峠出口に辿り着いた者を勝ちとする」と書いてあった。
鬼谷峠は全区間で20キロ程だが、バイパスが通った事で現在封鎖
されており、入口と出口は簡単なフェンスで仕切られている。
どうやらバイクでレースしながら銃も撃ち合い、殺し合いながら
峠出口を目指す様だ。無論途中で負傷すれば勝つのは難しく、即死
すれば即終了だろう。だが向こうが一騎打ちの勝負を申し込む以上、
車輪も当然軍人らしく受けて立つ。倉庫のオヤジや元レーサー達
には悪いが助太刀は無用だ。
車輪のバイクは、以前近所の住民から是非使ってくれと貰い受けた
2040年式KLX250WRという、丁度車輪が自衛隊で使っていた
のと同型の車種だ。赤熊のハーレーに比べればエンジンの大きさは
5分の1程度だが、鬼谷峠は険しい難所でアスファルトは所々割れ、
おまけに不法投棄の温床でもあるのでフットワークの軽さも重要だ。
「だけど、赤熊に仲間が居たらどうすんだよ?」、、元レーサー
は不安な様だが、「居たら居たで全滅してもらうだけさ」、、車輪
はもしそうだとしても良い覚悟だ。「まあ所詮は米穀の組員だから
な。だがどうもサシの勝負に命掛けてる感じがしたな」、、実際に
赤熊から果たし状を渡されたオヤジは若干信用している様だ。
日は開け、車輪はバイクを点検し鬼谷峠へ出向いた。ハーレーに
跨った毛むくじゃらの大男と、簡単に侵入できる峠入口のフェンス。
「オメーが車輪か。俺の我儘に付き合って貰って悪ィな」、、「いや
構わんさ。とっとと始めよう」、、2台のバイクはフェンス脇の
隙間を通り、すぐの所で停車して並んだ。
「車輪殿 明日正午に鬼谷峠入口にて決闘を申し込む 方法は銃と
バイクで先に峠出口に辿り着いた者を勝ちとする」と書いてあった。
鬼谷峠は全区間で20キロ程だが、バイパスが通った事で現在封鎖
されており、入口と出口は簡単なフェンスで仕切られている。
どうやらバイクでレースしながら銃も撃ち合い、殺し合いながら
峠出口を目指す様だ。無論途中で負傷すれば勝つのは難しく、即死
すれば即終了だろう。だが向こうが一騎打ちの勝負を申し込む以上、
車輪も当然軍人らしく受けて立つ。倉庫のオヤジや元レーサー達
には悪いが助太刀は無用だ。
車輪のバイクは、以前近所の住民から是非使ってくれと貰い受けた
2040年式KLX250WRという、丁度車輪が自衛隊で使っていた
のと同型の車種だ。赤熊のハーレーに比べればエンジンの大きさは
5分の1程度だが、鬼谷峠は険しい難所でアスファルトは所々割れ、
おまけに不法投棄の温床でもあるのでフットワークの軽さも重要だ。
「だけど、赤熊に仲間が居たらどうすんだよ?」、、元レーサー
は不安な様だが、「居たら居たで全滅してもらうだけさ」、、車輪
はもしそうだとしても良い覚悟だ。「まあ所詮は米穀の組員だから
な。だがどうもサシの勝負に命掛けてる感じがしたな」、、実際に
赤熊から果たし状を渡されたオヤジは若干信用している様だ。
日は開け、車輪はバイクを点検し鬼谷峠へ出向いた。ハーレーに
跨った毛むくじゃらの大男と、簡単に侵入できる峠入口のフェンス。
「オメーが車輪か。俺の我儘に付き合って貰って悪ィな」、、「いや
構わんさ。とっとと始めよう」、、2台のバイクはフェンス脇の
隙間を通り、すぐの所で停車して並んだ。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
膀胱を虐められる男の子の話
煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ
男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話
膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)
去勢ゲームなんか選ばなきゃよかった!
放射朗
大衆娯楽
女尊男卑社会のお話。
痴漢の罰は懲役4年以上か、去勢ゲームへ参加するかに決まっていた。
10個の中に当たりは一つ、そのくじを5回引いていいことになっている。
主人公は無罪を勝ち取るために果敢にゲームに挑戦する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる