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第六章

第三話 決断

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 米穀連合会に隠れ家をつきとめられ、削げ鼻の襲撃に合った車輪は

取り敢えず別の場所に移り、元レーサーと話し合った。「うっとおしい

連中だぜ全く」、、「しかし逃げてばかりだとそのうち奴らに殺される

か警察に捕まるのがオチだぜ」、、「そうだな、やはり米穀の戦力が

落ちてる今やるしか無さそうだな。警察の事はその後だ」、、


 同じ頃、削げ鼻も米穀連合会に帰って上層部に報告していた。「オイ

コラ削げ鼻よォ、オメー次はどこ斬られてェーんだ何度も何度もヘマ

こきやがってよォ」、、上から恫喝されても下を向いているしか無い

削げ鼻だった。折角の早撃ちの腕があっても上に逆らう程の根性が無い、

その程度の男なのだ。


 「コイツの落とし前は俺が着けるわ、それでいいだろ」、、そう

言って出しゃばったのは幹部の一人の「赤熊」だった。身長198cm

体重150キロの毛むくじゃら男は鉄パイプを素手で曲げる怪力で、

普段はハーレーに乗っているが、ハンドルも自分が持ちやすいよう

素手で曲げた事もある。


 「赤熊さん、すいやせん」、、「オイオイ赤熊よォ、出しゃばん

のはいいがオメーがやられたら誰がコイツの落とし前付けんだ?」、、

「るせェなァ、そん時ァテメーが車輪殺って来いや」、、「んだコラァ

格下の分際でテメーッ」、、「まあ待てや今仲間内でモメてる時じゃ

ねーだろ」、、くだらないやり取りをしていた時、突然爆音がした。


 「何だ今のは!?」「まさか車輪かァ?」、、そのまさかだった。

車輪と元レーサーは決めたら早い。前々から調べていた米穀連合会の

アジトに武器を持って来てみたら案の定そこに幹部が集まっていた

のだ。米穀連合会は車輪が逃げる事はあってもこんなに早く仕返しに

来るとは思って無かったので、完全に油断していたのだった。


 


 
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