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一章
うわ、○クザじゃん……
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学校はクソだ。
というか、現実はクソだ。
なにかの漫画のキャラクターも言っていた
だから、サボることもたまには必要だ。
そんな言い訳をしながら、俺は家を出てブラブラしていた。
学校はサボるとして、今から何をしよう。
残念ながら、お金は後輩に奢ったり、遊んだりでないし、特にやりたいことも無い。
だから、なんとなくバナナジュースを買って、近くの廃墟に行ってみることにした。
というのが、何分か前の出来事である。
よく、「運命はほんの少しのことで大きく変わる」と聞く。
でも、さすがにこんなアニメのような光景を見ることは、あるのだろうか。
目の前では、ガタイのいい男が手を後ろに縛られ、椅子に座らされ、ホスト風の男に拳銃を向けている、という、100人の人に「これ、どんなシーンだと思う?」と聞いたら、100人の人が「ヤクザが粛清してるんでしょ」というようなシーンが広がっていた。
ホスト風の茶髪の男は目に涙を浮かべ、何かを叫んでいる。
一方、ガタイのいい男の方は、ホスト風の男を拳銃を向けたまま、見下した目で見ていた。
「なんで、あいつを刺しちゃったの?」
突然、ヤクザが口を開いた。
低くて、優しさすら感じるような落ち着いた声。
少しして、落ち着きを取り戻したホストが、声を震わせながら言った。
「俺の好きだった女を、あいつが奪ったからだよ!!もしあいつが幸せなら、それでも良かった。でもあの男は数人と関係を持ってて、それを隠そうともしなかった。それであの子は「自殺しちゃったんだよね。」
ヤクザがホストの言葉を遮る。
ホストは、泣き叫んだ。
「そうだよ!!だからアイツを刺した。アイツは死んで当然なんだよ!ヤクザで浮気もするなんて、人間のクズじゃねぇか!!」
要するに、ヤクザの仲間がホストと付き合ってた子に手を出した挙句、捨てた、みたいな感じらしい。
「アイツはそういうやつだからね。」
ヤクザが、優しくうんうん、といいながらホストに近づく。「でもね。」雰囲気が変わった気がした。
「俺の組のカシラに手を出したら、死ぬしかないよ。」
一瞬の出来事だった。
次の瞬間には、首を傾けた男だったものと、白い煙をだした拳銃を持っている、ヤクザ風の男が居た。
そこで俺は我に返った。
あれ、俺、まずくね?
これ、アニメでよくある、振り向かれて、「次はお前だ。」って言われるやつじゃね?
よし、逃げよ。
「おい。」
あと、逃げたら警察に通報しよう。
「おい。」
明日学校に行ったら、後輩にこのこと話してやろうかな。
「おい、お前。」
首を誰かにガシッと掴まれた。
ゆっくりと後ろを向く。
「みた?」
ヤクザが俺の首を掴んでいた。
というか、現実はクソだ。
なにかの漫画のキャラクターも言っていた
だから、サボることもたまには必要だ。
そんな言い訳をしながら、俺は家を出てブラブラしていた。
学校はサボるとして、今から何をしよう。
残念ながら、お金は後輩に奢ったり、遊んだりでないし、特にやりたいことも無い。
だから、なんとなくバナナジュースを買って、近くの廃墟に行ってみることにした。
というのが、何分か前の出来事である。
よく、「運命はほんの少しのことで大きく変わる」と聞く。
でも、さすがにこんなアニメのような光景を見ることは、あるのだろうか。
目の前では、ガタイのいい男が手を後ろに縛られ、椅子に座らされ、ホスト風の男に拳銃を向けている、という、100人の人に「これ、どんなシーンだと思う?」と聞いたら、100人の人が「ヤクザが粛清してるんでしょ」というようなシーンが広がっていた。
ホスト風の茶髪の男は目に涙を浮かべ、何かを叫んでいる。
一方、ガタイのいい男の方は、ホスト風の男を拳銃を向けたまま、見下した目で見ていた。
「なんで、あいつを刺しちゃったの?」
突然、ヤクザが口を開いた。
低くて、優しさすら感じるような落ち着いた声。
少しして、落ち着きを取り戻したホストが、声を震わせながら言った。
「俺の好きだった女を、あいつが奪ったからだよ!!もしあいつが幸せなら、それでも良かった。でもあの男は数人と関係を持ってて、それを隠そうともしなかった。それであの子は「自殺しちゃったんだよね。」
ヤクザがホストの言葉を遮る。
ホストは、泣き叫んだ。
「そうだよ!!だからアイツを刺した。アイツは死んで当然なんだよ!ヤクザで浮気もするなんて、人間のクズじゃねぇか!!」
要するに、ヤクザの仲間がホストと付き合ってた子に手を出した挙句、捨てた、みたいな感じらしい。
「アイツはそういうやつだからね。」
ヤクザが、優しくうんうん、といいながらホストに近づく。「でもね。」雰囲気が変わった気がした。
「俺の組のカシラに手を出したら、死ぬしかないよ。」
一瞬の出来事だった。
次の瞬間には、首を傾けた男だったものと、白い煙をだした拳銃を持っている、ヤクザ風の男が居た。
そこで俺は我に返った。
あれ、俺、まずくね?
これ、アニメでよくある、振り向かれて、「次はお前だ。」って言われるやつじゃね?
よし、逃げよ。
「おい。」
あと、逃げたら警察に通報しよう。
「おい。」
明日学校に行ったら、後輩にこのこと話してやろうかな。
「おい、お前。」
首を誰かにガシッと掴まれた。
ゆっくりと後ろを向く。
「みた?」
ヤクザが俺の首を掴んでいた。
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