交通量調査で知り合った彼女

2度目の24時間調査 その２

今日はこないだの調査の日よりは、うっすらと寒い日だ。

雲行きも怪しいし､雨だけは降らないでほしいと私は願っていた。

（それにしても彼女と平和島に行きたい、仕事だと思っていても仕事だと割り切れない）

雨が降りそうな空模様や明日の朝までやらねばならないのかという気持ちもあってか、このとき私は非常に気が重たかった。

高速道路入口へ入る車が多かったせいか、午前中はこないだよりも交通量がやや多かった。

ピークが過ぎると交通量も落ち着いてきたが、こないだに比べるとやはり寒い、もう少し厚着をしてくれば良かったと思った。

午前中の最後の休憩時間が始まろうとしていたときだった。

彼女が休憩から戻ってくると、

「kさん、雨具のレインコートは持ってきた？」

「折りたたみのかさは持ってきたけど、レインコートはないなあ」

「雨降ったら折りたたみはだめでレインコートじゃなければだめだって監督さんが言ってた」

「折りたたみだめなの、レインコートないよ、近くにコンビニあったっけ？」

「私もさっき探したけど、あったら教えて」

「わかった、いまちょうど休憩だからコンビニ急いで見つけてくるよ」

調査地点近くにはコンビニも含め、お店がなかった。歩いて探すしかない。地点監督もいつ戻るかわからないし、だれかコンビニの場所を知らないかと思いつつコンビニを探した。

歩くに歩くこと駅近くのコンビニにようやくたどり着き、

（彼女はレインコート持っているのか？2つ買うか）

私はコンビニで買い物を済ませて外に出るとザーザー降りの雨が降っていた。

私は買ったばかりのレインコートを着て折りたたみ傘をさすも風も強く、

（こっちだったかな）

ザーザー降りのなか予定していた昼食もとれず、遅れることだけはないようもと来た道を戻ろうとした
途中、折りたたみ傘が壊れてしまった。

ぎりぎり5分前には戻ることができ、もうひとりの交代の人と交代すると彼女はレインコートを着て調査を始めていた。

（レインコート持っていたのか、あのとき持っていないとは言っていなかったか）