交通量調査で知り合った彼女

退屈な時間との戦い

私はその途中でトイレに行きたくなり、大まかなセッティングを済ませると、

｢トイレに行って来ます」と

彼女に告げると、遠くからではあるがコンビニの看板があるのがわかり、まだスタートまでは30分の時間があったためコンビニを目指した。

いま思えば、コンビニのトイレは意外と空いていないことが多いため、この時は客も少なくトイレもだれも利用していなかったことですぐに利用できたのが運が良かった。

私はその時、コーヒーを買ったが彼女にも待たせていることもあり缶のココアを買った。

普段はまったく来たことがない場所だったため帰りは少し迷ってしまったがスタート時間までには間に合うことができた。

交通量調査をやる場合にはこのようなことに気を付けたほうが良いとこの時に思った。

｢お疲れさまです」

｢あ～お疲れさまです」

私が戻ると彼女はカウンターで練習をしていた。

｢ほんとはうちで練習したかったけどうちにカウンターないから」

どうやら彼女は真面目な性格なようだ。

この時、コンビニで買ったココアを渡そうとしたが途中でトイレに行きたくなっても交代ができないため、次の機会を待つことにした。

交通費調査の仕事は2時間やったあとに1時間の休憩があり、24時間でも丸1日を通しでやることはなく
逆に休憩が多いことや何の変哲のない景色のなかで長時間過ごさなければならないため退屈との戦いに耐えられるかということだ。

退屈な時間がいたずらに過ぎ、辺りも暗くなり始めたころ、12時間で参加していた人たちが給料を受け取っていた。これからまだ12時間もあるものなのかと思いつつ、夜の食事が安い店を探していた。

地点のすぐ近くにはファミレスがあったが、1000円は使ってしまうだろうと思い、探しに探してマクドナルドを見つけて安い食事を済ませた。

朝、仕事の開始の前に買ったココアはまだ彼女に渡していなかったが、このココアはもう冷めてしまったため自分で飲むことにして、やや夜になって冷えてきたこともあり、ホットココアを買う時間と彼女に渡す時間を考えながらビックマックを食べていた。