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【237話】 純真な反逆者
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リリアは査問にかけられている。
今までリリアは国王の名の下に呼ばれても、王様と直に顔を合わせることは少なく、謁見の間で拝謁されることもなく、国務官が勝手にクエストを書かれた書類を読み上げて、有無を言わせず実行させられていたが、今回はばっちりしっかり国王が直接出て来た。
ただし、王の椅子に座って査問の様子をじっと聞き入っているだけだが。
昨晩、ディルがリリアの休んでいる部屋にやってきた。
夕方過ぎに部屋がノックされ、ドアを開けるとディルが立っていた。
「あれ?ディル、まだ仕事してたの?事務官って定時帰宅かと思ったら、残業もするのね。今日もあなたに神のご加護がありますように」リリアが挨拶をする。
「リリア、のん気な… コホン、明日は仮にも王の御前で査問にかけられるので貴殿に礼服を持ってきた。その服装では失礼になります」
ディルは淡々とした事務口調でリリアの部屋に押し入るように入って来てドアを閉めた。手には礼服を持っている。
「な、なによ、何だか知らないけどあたしは明日たっぷり怒られる身なのよ、今から小言を聞かせられたくないんだけど」リリアがディルを押し返す。
「いや… 叱りに来たわけではないです。本来はリリアに誰も接触できませんが、勇者管理室の立場を利用して、理由をつけてやってきました。それと… どちらにしても、そのハンター装備より、礼服の方が印象が良いはずです。宮中にある物を、取り急ぎ執事に用意させて持ってきました」ディルが言う。
「スパイ罪とか国家何とか言いがかりよ、リリアは何もしてないわよ。おかしいわよこんな事!」リリアが口を尖らせる。
「明日のために今、知りうる限りを説明します… とにかく…その… とりあえず、下着姿を何とかしてください」
顔を真っ赤にしながらそっぽを向いてデスクに礼服を置きながら言う。
リリアの下着姿に興奮を覚えたのか、腰が引けている。
で、改めてディルがリリアに今回のスパイ罪の件を説明した。
「なぁんだ、やっぱり何かの勘違いね、えっへっへ」
って軽く笑って済ます問題ではないようだ。
「えぇ?あたしが軍事施設情報を漏洩?敵国に地理情報を漏洩?…」
リリアはベッドの淵に腰かけて、不思議そうな声を出す。
“はぁ?何言ってんの?やっぱり何かの間違いだよ“と言いたげ。
「これですよ、これをリリアが作って他国の商人ギルドに渡したとされています。本当にあなたがやったのですか?」ディルが言いながら数枚の紙をリリアにかざした。
「えぇ?… …あぁ、これ、うん… これリリアが描いた地図だよ。ウッドルーツのコムラとホックが買いたいって言うから… 良く描けてるでしょ?そんじょそこらの地図とは正確さが全然違うんだよね、コムラが一見して価値がわかったらしく、是非版権をくれって、国境でルーダリアの旅行者に売るって」リリアが紙を手に答える。結構ドヤ顔。
「… あぁ、やはり… リリア、何をのん気な事を… “Lilia Map”と名されて売られていて、調べてみたらルーダリアの公認勇者が作者だと言う情報があったので…」ディルが頭を抱える。
「これが問題なの?何が問題なの?これを国で売りたいなら、ウッドルーツより高く買い取ってよ。そしたら更新バージョンからルーダリア王国に売るわよ」のん気なリリア。
「良いですか、そんな簡単な事態ではないのですよ。今から説明する事を良く聞いていてください」
ディルは椅子に座りなおしとしっかりした口調で説明を始めた。
こういう事になるようだ。
王国の領土と国民とその財産を守るために、国家機密に関する事、軍事、政治の内容等色々な項目に漏洩禁止、持ち出し禁止項目があるようだ。
リリアが今回、正確なマップを作って他国のギルドに版権を売り渡した行為は、重要国家機密情報・軍事施設情報について、軍備関連情報、戦略的地理情報、その他結構マジやべぇ感じの情報漏洩に該当しているようだ。
城や砦の位置や規模、地理条件を詳細に伝えるような地図、海図の持ち出しは禁止とされ、重罪にあたる。
良くわからない単語が多いが、話の内容から確かに重罪になりそう感が伝わったのかのんびりリリアも少しは不安になったようだ。
少なくとも、何かの勘違いではなく、自分が関わっている。っと言うか自分が関わったと今、明言したところだ。
「えぇ…だって、村でも街でも商店や観光案内所で地図は売ってるじゃないの… リリアが重罪ならあれも重罪だよね… 街や国で発行している地図だってあるよ、リリアだけおかしいよ…」リリアが眉を寄せて言う。
「あれらとは質が違うといいますか… 小さな当該地域限定の上、大して重要な事を書き込まれておりません。販売されている地図は皆、認可を得ています。地図のどこかに街や、国の役所名とスタンプが入っています。それから、ここが重要ですが、軍事的に使える情報は絶対載っていないはずです」ディルが言う。
リリアが馬車護衛であっちこっち周り、山に入って植物採取した経験を生かした地図はその辺の地図とは出来が違うというところだ。
ルーダリ王国の全体図に主要道路が描かれ、城、砦、街、村の位置はだいぶ正確に描かれている。山、川、谷の名称と位置があり、ついでに観光地や廃村、どこで何が獲れるか等もメモがある。
その全体地図をブロックに分けた詳細な地図があり、地形の険しい場所、峠と砦の位置、場所によっては狼煙台、検問所が描かれ、“この辺り軍事練習が多くて、通信のイヤリングが使用禁止”まで書かれている。
全てリリアが仕事で周ったついでに次から困らないように自分できちんとまとめた物だ。
それがコムラ達の目に留まり譲ったわけだが…
「えぇ… だって知らなかったよ… それならそれで教えてよ。あたし最終学歴はウッソ村の自然と調和の教会なんだよ、ちゃんと説明してくれないと…」リリアも重大さに気がつかされたようだ。
「名前が“Lilia Map”となっていますし… まぁ、名前などは本人違いと言い張れなくもないですが、もう情報機関でもリリアが売ったとほぼ特定できているらしくって…」ディルも困っている。
エア勇者として全く相手にされていないのに、こんな部分はしっかり勇者として国に組しているようだ。
「知らないと白を切るは無理だと思います。問題になっているのはこの地図が思いの他、良い精度で出来上がっている事です。城、砦の位置と距離が正確で侵攻戦略を立てるのに十分な情報と判断されています。それと、これをリリアが勝手に他国の商人ギルドに売ってしまった事です。あれ程、個人で契約するなと注意を受けていたはずですよ。しかも、リリアモデルに次いで二回目の規約違反になります」ディルの口調も強くなる。
「だって… 今までルーダリア王国はリリアのやってる事なんて相手にしてなかったじゃない… こんな場合だけ…」リリア。
「ほら、その考え方ですよ。王国は大きく、一勇者に注目していられません。だからといって管理していないわけではないのです。勇者等取るに足らない事だが行動は見られていると理解してください」ディル。
「… あのねぇ、ショックを受けて反省し始めていたけど… 何だかぶちのめしてやりたくなってきたよ… もういいよ、もう出て行ってよ」リリアはプイっとベッドに寝っ転がって窓を向いてしまった。
「私もあまり長いはできません。良いですか、これを勇者制度反対の宮中官が騒ぎ取り沙汰にしていますが、勇者制度賛成派の官は行き過ぎた厳罰を下す気はないようです。勇者制度がある事により利を得ている人間もいるのです。私も勇者管理室の人間として、この部署が無くなられたら配置転換になってしまいます。幸い砦や城についての精密資料を特に作ったわけではなく、あくまで個人で地図を作ったら、出来の良い仕上がりになって、世間知らずな村出身の女勇者が地図をお金に変えてしまったという説明の範囲でとどまっています。明日は変に白を切ったりせず、ひたすら大人しく謝罪して、やり過ごしましょう」
ディルはリリアに告げると部屋から出て行った。
リリアは挨拶もせず、蒼とも黒とも言えない空に星が見え始めるのをベッドから見ていた。
今までリリアは国王の名の下に呼ばれても、王様と直に顔を合わせることは少なく、謁見の間で拝謁されることもなく、国務官が勝手にクエストを書かれた書類を読み上げて、有無を言わせず実行させられていたが、今回はばっちりしっかり国王が直接出て来た。
ただし、王の椅子に座って査問の様子をじっと聞き入っているだけだが。
昨晩、ディルがリリアの休んでいる部屋にやってきた。
夕方過ぎに部屋がノックされ、ドアを開けるとディルが立っていた。
「あれ?ディル、まだ仕事してたの?事務官って定時帰宅かと思ったら、残業もするのね。今日もあなたに神のご加護がありますように」リリアが挨拶をする。
「リリア、のん気な… コホン、明日は仮にも王の御前で査問にかけられるので貴殿に礼服を持ってきた。その服装では失礼になります」
ディルは淡々とした事務口調でリリアの部屋に押し入るように入って来てドアを閉めた。手には礼服を持っている。
「な、なによ、何だか知らないけどあたしは明日たっぷり怒られる身なのよ、今から小言を聞かせられたくないんだけど」リリアがディルを押し返す。
「いや… 叱りに来たわけではないです。本来はリリアに誰も接触できませんが、勇者管理室の立場を利用して、理由をつけてやってきました。それと… どちらにしても、そのハンター装備より、礼服の方が印象が良いはずです。宮中にある物を、取り急ぎ執事に用意させて持ってきました」ディルが言う。
「スパイ罪とか国家何とか言いがかりよ、リリアは何もしてないわよ。おかしいわよこんな事!」リリアが口を尖らせる。
「明日のために今、知りうる限りを説明します… とにかく…その… とりあえず、下着姿を何とかしてください」
顔を真っ赤にしながらそっぽを向いてデスクに礼服を置きながら言う。
リリアの下着姿に興奮を覚えたのか、腰が引けている。
で、改めてディルがリリアに今回のスパイ罪の件を説明した。
「なぁんだ、やっぱり何かの勘違いね、えっへっへ」
って軽く笑って済ます問題ではないようだ。
「えぇ?あたしが軍事施設情報を漏洩?敵国に地理情報を漏洩?…」
リリアはベッドの淵に腰かけて、不思議そうな声を出す。
“はぁ?何言ってんの?やっぱり何かの間違いだよ“と言いたげ。
「これですよ、これをリリアが作って他国の商人ギルドに渡したとされています。本当にあなたがやったのですか?」ディルが言いながら数枚の紙をリリアにかざした。
「えぇ?… …あぁ、これ、うん… これリリアが描いた地図だよ。ウッドルーツのコムラとホックが買いたいって言うから… 良く描けてるでしょ?そんじょそこらの地図とは正確さが全然違うんだよね、コムラが一見して価値がわかったらしく、是非版権をくれって、国境でルーダリアの旅行者に売るって」リリアが紙を手に答える。結構ドヤ顔。
「… あぁ、やはり… リリア、何をのん気な事を… “Lilia Map”と名されて売られていて、調べてみたらルーダリアの公認勇者が作者だと言う情報があったので…」ディルが頭を抱える。
「これが問題なの?何が問題なの?これを国で売りたいなら、ウッドルーツより高く買い取ってよ。そしたら更新バージョンからルーダリア王国に売るわよ」のん気なリリア。
「良いですか、そんな簡単な事態ではないのですよ。今から説明する事を良く聞いていてください」
ディルは椅子に座りなおしとしっかりした口調で説明を始めた。
こういう事になるようだ。
王国の領土と国民とその財産を守るために、国家機密に関する事、軍事、政治の内容等色々な項目に漏洩禁止、持ち出し禁止項目があるようだ。
リリアが今回、正確なマップを作って他国のギルドに版権を売り渡した行為は、重要国家機密情報・軍事施設情報について、軍備関連情報、戦略的地理情報、その他結構マジやべぇ感じの情報漏洩に該当しているようだ。
城や砦の位置や規模、地理条件を詳細に伝えるような地図、海図の持ち出しは禁止とされ、重罪にあたる。
良くわからない単語が多いが、話の内容から確かに重罪になりそう感が伝わったのかのんびりリリアも少しは不安になったようだ。
少なくとも、何かの勘違いではなく、自分が関わっている。っと言うか自分が関わったと今、明言したところだ。
「えぇ…だって、村でも街でも商店や観光案内所で地図は売ってるじゃないの… リリアが重罪ならあれも重罪だよね… 街や国で発行している地図だってあるよ、リリアだけおかしいよ…」リリアが眉を寄せて言う。
「あれらとは質が違うといいますか… 小さな当該地域限定の上、大して重要な事を書き込まれておりません。販売されている地図は皆、認可を得ています。地図のどこかに街や、国の役所名とスタンプが入っています。それから、ここが重要ですが、軍事的に使える情報は絶対載っていないはずです」ディルが言う。
リリアが馬車護衛であっちこっち周り、山に入って植物採取した経験を生かした地図はその辺の地図とは出来が違うというところだ。
ルーダリ王国の全体図に主要道路が描かれ、城、砦、街、村の位置はだいぶ正確に描かれている。山、川、谷の名称と位置があり、ついでに観光地や廃村、どこで何が獲れるか等もメモがある。
その全体地図をブロックに分けた詳細な地図があり、地形の険しい場所、峠と砦の位置、場所によっては狼煙台、検問所が描かれ、“この辺り軍事練習が多くて、通信のイヤリングが使用禁止”まで書かれている。
全てリリアが仕事で周ったついでに次から困らないように自分できちんとまとめた物だ。
それがコムラ達の目に留まり譲ったわけだが…
「えぇ… だって知らなかったよ… それならそれで教えてよ。あたし最終学歴はウッソ村の自然と調和の教会なんだよ、ちゃんと説明してくれないと…」リリアも重大さに気がつかされたようだ。
「名前が“Lilia Map”となっていますし… まぁ、名前などは本人違いと言い張れなくもないですが、もう情報機関でもリリアが売ったとほぼ特定できているらしくって…」ディルも困っている。
エア勇者として全く相手にされていないのに、こんな部分はしっかり勇者として国に組しているようだ。
「知らないと白を切るは無理だと思います。問題になっているのはこの地図が思いの他、良い精度で出来上がっている事です。城、砦の位置と距離が正確で侵攻戦略を立てるのに十分な情報と判断されています。それと、これをリリアが勝手に他国の商人ギルドに売ってしまった事です。あれ程、個人で契約するなと注意を受けていたはずですよ。しかも、リリアモデルに次いで二回目の規約違反になります」ディルの口調も強くなる。
「だって… 今までルーダリア王国はリリアのやってる事なんて相手にしてなかったじゃない… こんな場合だけ…」リリア。
「ほら、その考え方ですよ。王国は大きく、一勇者に注目していられません。だからといって管理していないわけではないのです。勇者等取るに足らない事だが行動は見られていると理解してください」ディル。
「… あのねぇ、ショックを受けて反省し始めていたけど… 何だかぶちのめしてやりたくなってきたよ… もういいよ、もう出て行ってよ」リリアはプイっとベッドに寝っ転がって窓を向いてしまった。
「私もあまり長いはできません。良いですか、これを勇者制度反対の宮中官が騒ぎ取り沙汰にしていますが、勇者制度賛成派の官は行き過ぎた厳罰を下す気はないようです。勇者制度がある事により利を得ている人間もいるのです。私も勇者管理室の人間として、この部署が無くなられたら配置転換になってしまいます。幸い砦や城についての精密資料を特に作ったわけではなく、あくまで個人で地図を作ったら、出来の良い仕上がりになって、世間知らずな村出身の女勇者が地図をお金に変えてしまったという説明の範囲でとどまっています。明日は変に白を切ったりせず、ひたすら大人しく謝罪して、やり過ごしましょう」
ディルはリリアに告げると部屋から出て行った。
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