14 / 516
【7.5話】 人々の生活と魔物
しおりを挟む
この大陸には文明圏を離れると色々なものがいる。大型哺乳類、昆虫、動く植物、魔物。
魔王が魔物達を率いて、人間界を滅ぼし世界征服を目論む類の考えはどうやら人間達のかってな価値観だとするのが最近の有識者間での説。
魔物を研究する学者の話では、知能や利害関係によっては協力する、主従関係が構築される可能性は否定しないが、種族を超えて目的意識を共有することは限りなく否定されている。生命に強い憎しみを持つゾンビ種や魔法の命令によって動く魔物、動物的に本能を持っていて捕食する魔物、自分たちのテリトリに入り混んできた敵とみなされた時以外は人間側から近づいて攻撃等しない限り、基本的に戦闘にならないと考えられている。
数の多い魔物はそれだけ、個体の能力は弱く、人間種が大勢で立ち向かわないとかなわない能力の魔物は個体数が限りなく少なく、ダンジョンの奥、廃城の奥などで滅多に人間と関わらない生活をしている。
天、地、水、風、火等、あらゆる物に貯められたエネルギーがあり、そのエネルギーが移動して調和を保っているとの考えで、魔物の全体の生命エネルギーがあると考えた時に、それらのエネルギーの流れの一部の構成質とされ強い個体は生まれにくく、弱い個体は数が生まれることによりエネルギーの消費と保有のバランスで世界の均衡が保たれていると信じられている。あらゆる条件の変化により、一時的にそのエネルギーが強くなったり、一部変化が起きる時期があると考えられている。
伝説の勇者の書に魔王を倒した、魔王からの世界の半分をあげる申し出を勇者が断ったと語ったとされる記述があるが、周辺に一番影響力のある、何等かの元凶を断ったといった事であり、魔王として下々の魔物に命令をしていた、あるいは崇拝を受けていたという事は無く、その個体その物に魔王としての自覚があったか、別種族からみて、その個体を自らの王だと思っていた可能性は低いと学者述べている。
当然その魔王なる物と人間の勇者間に会話が成立したとは考え難い。
現状では文明地を離れ、冒険者のように自ら危険を冒し財宝を取りに出るか、掃討目的で未開の地に入らない限りは調和の中で全てが生存していると考えられている。
したがって、現在では魔王が魔物達を率いて、人間界を侵攻するといった事は無い。
現在この大陸では個の能力は低くとも知能が高く文明を築いた人間種族が一番怖い存在とされているが、国、人種、利益、宗教、商売間の戦争のため、一般的には魔物が襲ってくるとか、魔王を倒すとか、それどころではない。
人々の脅威としては周囲の魔物より、戦争、盗賊の襲撃、人さらい、狂的精霊使い、狂魔術師団、一部の黒魔術師の人間実験等の方がよっぽど身近で切実な問題。
特に戦闘や小競り合いの後は、無念の骸から大量のゾンビ、スケルトン等が出現し、憎悪を食らう魔物のたまり場となり、周辺の町村に大きな脅威になっている。
調和学者、神学者、魔物学者等、ほとんどの学者は人間種が一番この世界の恐怖と結論付けている。
魔王が魔物達を率いて、人間界を滅ぼし世界征服を目論む類の考えはどうやら人間達のかってな価値観だとするのが最近の有識者間での説。
魔物を研究する学者の話では、知能や利害関係によっては協力する、主従関係が構築される可能性は否定しないが、種族を超えて目的意識を共有することは限りなく否定されている。生命に強い憎しみを持つゾンビ種や魔法の命令によって動く魔物、動物的に本能を持っていて捕食する魔物、自分たちのテリトリに入り混んできた敵とみなされた時以外は人間側から近づいて攻撃等しない限り、基本的に戦闘にならないと考えられている。
数の多い魔物はそれだけ、個体の能力は弱く、人間種が大勢で立ち向かわないとかなわない能力の魔物は個体数が限りなく少なく、ダンジョンの奥、廃城の奥などで滅多に人間と関わらない生活をしている。
天、地、水、風、火等、あらゆる物に貯められたエネルギーがあり、そのエネルギーが移動して調和を保っているとの考えで、魔物の全体の生命エネルギーがあると考えた時に、それらのエネルギーの流れの一部の構成質とされ強い個体は生まれにくく、弱い個体は数が生まれることによりエネルギーの消費と保有のバランスで世界の均衡が保たれていると信じられている。あらゆる条件の変化により、一時的にそのエネルギーが強くなったり、一部変化が起きる時期があると考えられている。
伝説の勇者の書に魔王を倒した、魔王からの世界の半分をあげる申し出を勇者が断ったと語ったとされる記述があるが、周辺に一番影響力のある、何等かの元凶を断ったといった事であり、魔王として下々の魔物に命令をしていた、あるいは崇拝を受けていたという事は無く、その個体その物に魔王としての自覚があったか、別種族からみて、その個体を自らの王だと思っていた可能性は低いと学者述べている。
当然その魔王なる物と人間の勇者間に会話が成立したとは考え難い。
現状では文明地を離れ、冒険者のように自ら危険を冒し財宝を取りに出るか、掃討目的で未開の地に入らない限りは調和の中で全てが生存していると考えられている。
したがって、現在では魔王が魔物達を率いて、人間界を侵攻するといった事は無い。
現在この大陸では個の能力は低くとも知能が高く文明を築いた人間種族が一番怖い存在とされているが、国、人種、利益、宗教、商売間の戦争のため、一般的には魔物が襲ってくるとか、魔王を倒すとか、それどころではない。
人々の脅威としては周囲の魔物より、戦争、盗賊の襲撃、人さらい、狂的精霊使い、狂魔術師団、一部の黒魔術師の人間実験等の方がよっぽど身近で切実な問題。
特に戦闘や小競り合いの後は、無念の骸から大量のゾンビ、スケルトン等が出現し、憎悪を食らう魔物のたまり場となり、周辺の町村に大きな脅威になっている。
調和学者、神学者、魔物学者等、ほとんどの学者は人間種が一番この世界の恐怖と結論付けている。
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
おっす、わしロマ爺。ぴっちぴちの新米教皇~もう辞めさせとくれっ!?~
月白ヤトヒコ
ファンタジー
教皇ロマンシス。歴代教皇の中でも八十九歳という最高齢で就任。
前任の教皇が急逝後、教皇選定の儀にて有力候補二名が不慮の死を遂げ、混乱に陥った教会で年功序列の精神に従い、選出された教皇。
元からの候補ではなく、支持者もおらず、穏健派であることと健康であることから選ばれた。故に、就任直後はぽっと出教皇や漁夫の利教皇と揶揄されることもあった。
しかし、教皇就任後に教会内でも声を上げることなく、密やかにその資格を有していた聖者や聖女を見抜き、要職へと抜擢。
教皇ロマンシスの時代は歴代の教皇のどの時代よりも数多くの聖者、聖女の聖人が在籍し、世の安寧に尽力したと言われ、豊作の時代とされている。
また、教皇ロマンシスの口癖は「わしよりも教皇の座に相応しいものがおる」と、非常に謙虚な人柄であった。口の悪い子供に「徘徊老人」などと言われても、「よいよい、元気な子じゃのぅ」と笑って済ませるなど、穏やかな好々爺であったとも言われている。
その実態は……「わしゃ、さっさと隠居して子供達と戯れたいんじゃ~っ!?」という、ロマ爺の日常。
短編『わし、八十九歳。ぴっちぴちの新米教皇。もう辞めたい……』を連載してみました。不定期更新。
女神から貰えるはずのチート能力をクラスメートに奪われ、原生林みたいなところに飛ばされたけどゲームキャラの能力が使えるので問題ありません
青山 有
ファンタジー
強引に言い寄る男から片思いの幼馴染を守ろうとした瞬間、教室に魔法陣が突如現れクラスごと異世界へ。
だが主人公と幼馴染、友人の三人は、女神から貰えるはずの希少スキルを他の生徒に奪われてしまう。さらに、一緒に召喚されたはずの生徒とは別の場所に弾かれてしまった。
女神から貰えるはずのチート能力は奪われ、弾かれた先は未開の原生林。
途方に暮れる主人公たち。
だが、たった一つの救いがあった。
三人は開発中のファンタジーRPGのキャラクターの能力を引き継いでいたのだ。
右も左も分からない異世界で途方に暮れる主人公たちが出会ったのは悩める大司教。
圧倒的な能力を持ちながら寄る辺なき主人公と、教会内部の勢力争いに勝利するためにも優秀な部下を必要としている大司教。
双方の利害が一致した。
※他サイトで投稿した作品を加筆修正して投稿しております
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。
旦那の真実の愛の相手がやってきた。今まで邪魔をしてしまっていた妻はお祝いにリボンもおつけします
暖夢 由
恋愛
「キュリール様、私カダール様と心から愛し合っておりますの。
いつ子を身ごもってもおかしくはありません。いえ、お腹には既に育っているかもしれません。
子を身ごもってからでは遅いのです。
あんな素晴らしい男性、キュリール様が手放せないのも頷けますが、カダール様のことを想うならどうか潔く身を引いてカダール様の幸せを願ってあげてください」
伯爵家にいきなりやってきた女(ナリッタ)はそういった。
女は小説を読むかのように旦那とのなれそめから今までの話を話した。
妻であるキュリールは彼女の存在を今日まで知らなかった。
だから恥じた。
「こんなにもあの人のことを愛してくださる方がいるのにそれを阻んでいたなんて私はなんて野暮なのかしら。
本当に恥ずかしい…
私は潔く身を引くことにしますわ………」
そう言って女がサインした書類を神殿にもっていくことにする。
「私もあなたたちの真実の愛の前には敵いそうもないもの。
私は急ぎ神殿にこの書類を持っていくわ。
手続きが終わり次第、あの人にあなたの元へ向かうように伝えるわ。
そうだわ、私からお祝いとしていくつか宝石をプレゼントさせて頂きたいの。リボンもお付けしていいかしら。可愛らしいあなたととてもよく合うと思うの」
こうして一つの夫婦の姿が形を変えていく。
---------------------------------------------
※架空のお話です。
※設定が甘い部分があるかと思います。「仕方ないなぁ」とお赦しくださいませ。
※現実世界とは異なりますのでご理解ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる