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4th STAGE/国を渡ってゆかねばならぬのです。
269.勘考③
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「今回はエジプトにしよう。」
聡真くんが提案したところで、
「あ!」
「……、ループしたみたい。」
このように告げる私です。
現在は、実家の[居間]であり、PM14:00になろうかとしております。
「えっと…。」
「まずはジョブを引き継いだ人を調べようか??」
すぐに状況を理解してくれた壱紀くんの冷静な判断で、親族に連絡を取っていく我々でした……。
数十秒後。
錬金や裁縫の作業で私たちと同じ空間にいた人々が、順に首を横に振ります。
そうしたところへ、〝私だった〟〝すぐそっちに向かう〟といったスマホのメッセージが、咲凛ちゃんから届いたのです…。
言葉どおり、割と早く訪れました。
お祖母ちゃんと、叔父さんの一人を、連れて。
どうやら、動画の撮影を行なっていたみたいです。
現場から[転移の宝玉]で【テレポート】してきたとのことでした。
おさらいとして、咲凛ちゃんは、聡真くんの姉にあたります。
髪型はベリーショートで、運動神経抜群のアスリート系です。
年齢は15歳であり、本来であれば高校一年生になる予定でした。
しかしながら、学校も機能が停止しています。
理由としては、残念ながら教師や生徒のなかで亡くなってしまった人達もいれば、一時的な公共施設として避難所になっているからです。
このため、春休みが過ぎても、[デスゲーム]が終わって正常化されない限り、誰もが進学できません。
……、とかく。
三人が着席したところで、
「それじゃ、琴晴ちゃん。」
「先に説明してもらえる?」
「今回は何が起きたのかを。」
聡真くんに頼まれ、エジプトでの“例の件”を伝える私です…。
「何それ??」
「やばくない?」
いささか目を丸くした葵月ちゃんに続き、
「呪術の類、か。」
推測するかのように呟く聡真くんでした。
そうした流れで、
「これまたファンタジーだな。」
利勇に話しかけられ、〝あぁ〟と頷く陽斗くんです。
「なんにしたって倒しようがない気がするんだけど??」
このような疑問を壱紀くんが口にすると、
「……。」
「ちょっと調べてみるから、琴晴ちゃんは新しい職種と装備を選んで。」
「姉貴も、自分が扱いやすそうな武器に変更しといて。」
聡真くんに勧められたのです。
それによって、私は【侍】をチョイスします。
宙に現れたるは、[刀]と[槍]でした。
“LV.1”に戻っているため、距離を取って戦うべく、[槍]を手にする私です。
一方の咲凛ちゃんは、
「これにしたいんだけど、先端が曲がっているのがなぁー。」
「なんか使いにくそうだし…。」
〝むぅ~〟と悩んでおります。
この様子に、
「“鉤爪”か?」
「それであれば、尖らせるだけなら簡単にできるぞ。」
暁斗くんが述べたら、
「じゃ、よろしく。」
軽めに会釈する咲凛ちゃんです。
「問題は琴晴の防具だな。」
「着物とかは任せて大丈夫だとして…、甲冑を作成するのに時間が掛かる。」
「次のエネミーが出てくるまでに、間に合わないかもしれん。」
〝うーん〟と頭を悩ませだしたのは、私などの父でした。
「あれ、なんだったっけ??」
「ヘッドギアみたいなタイプのやつ。」
「それにすれば兜は省略できるんじゃ?」
利勇の意見に、
「……、あぁー、あれか。」
〝ピン〟ときたらしい暁斗くんであります。
そうこうしているうちに、スマホで検索していた聡真くんが、
「あった。」
「“呪言士”っていうジョブらしい。」
「“激レアSS級”で、日本にも存在しているけど、こっちは女性みたいだね。」
「それから、〝人間側で活動している〟と。」
「ただ、能力の詳細に関しては、敵にバレたくないからか、秘密にしているらしく、全くもって分からない。」
このように語ったのです。
「それじゃぁ、どうする事もできないの??」
葵月ちゃんに訊かれ、
「いや、まだそうと決まったわけじゃない。」
「何かしらの攻略法があるはずだよ。」
思案を始める聡真くんでした―。
聡真くんが提案したところで、
「あ!」
「……、ループしたみたい。」
このように告げる私です。
現在は、実家の[居間]であり、PM14:00になろうかとしております。
「えっと…。」
「まずはジョブを引き継いだ人を調べようか??」
すぐに状況を理解してくれた壱紀くんの冷静な判断で、親族に連絡を取っていく我々でした……。
数十秒後。
錬金や裁縫の作業で私たちと同じ空間にいた人々が、順に首を横に振ります。
そうしたところへ、〝私だった〟〝すぐそっちに向かう〟といったスマホのメッセージが、咲凛ちゃんから届いたのです…。
言葉どおり、割と早く訪れました。
お祖母ちゃんと、叔父さんの一人を、連れて。
どうやら、動画の撮影を行なっていたみたいです。
現場から[転移の宝玉]で【テレポート】してきたとのことでした。
おさらいとして、咲凛ちゃんは、聡真くんの姉にあたります。
髪型はベリーショートで、運動神経抜群のアスリート系です。
年齢は15歳であり、本来であれば高校一年生になる予定でした。
しかしながら、学校も機能が停止しています。
理由としては、残念ながら教師や生徒のなかで亡くなってしまった人達もいれば、一時的な公共施設として避難所になっているからです。
このため、春休みが過ぎても、[デスゲーム]が終わって正常化されない限り、誰もが進学できません。
……、とかく。
三人が着席したところで、
「それじゃ、琴晴ちゃん。」
「先に説明してもらえる?」
「今回は何が起きたのかを。」
聡真くんに頼まれ、エジプトでの“例の件”を伝える私です…。
「何それ??」
「やばくない?」
いささか目を丸くした葵月ちゃんに続き、
「呪術の類、か。」
推測するかのように呟く聡真くんでした。
そうした流れで、
「これまたファンタジーだな。」
利勇に話しかけられ、〝あぁ〟と頷く陽斗くんです。
「なんにしたって倒しようがない気がするんだけど??」
このような疑問を壱紀くんが口にすると、
「……。」
「ちょっと調べてみるから、琴晴ちゃんは新しい職種と装備を選んで。」
「姉貴も、自分が扱いやすそうな武器に変更しといて。」
聡真くんに勧められたのです。
それによって、私は【侍】をチョイスします。
宙に現れたるは、[刀]と[槍]でした。
“LV.1”に戻っているため、距離を取って戦うべく、[槍]を手にする私です。
一方の咲凛ちゃんは、
「これにしたいんだけど、先端が曲がっているのがなぁー。」
「なんか使いにくそうだし…。」
〝むぅ~〟と悩んでおります。
この様子に、
「“鉤爪”か?」
「それであれば、尖らせるだけなら簡単にできるぞ。」
暁斗くんが述べたら、
「じゃ、よろしく。」
軽めに会釈する咲凛ちゃんです。
「問題は琴晴の防具だな。」
「着物とかは任せて大丈夫だとして…、甲冑を作成するのに時間が掛かる。」
「次のエネミーが出てくるまでに、間に合わないかもしれん。」
〝うーん〟と頭を悩ませだしたのは、私などの父でした。
「あれ、なんだったっけ??」
「ヘッドギアみたいなタイプのやつ。」
「それにすれば兜は省略できるんじゃ?」
利勇の意見に、
「……、あぁー、あれか。」
〝ピン〟ときたらしい暁斗くんであります。
そうこうしているうちに、スマホで検索していた聡真くんが、
「あった。」
「“呪言士”っていうジョブらしい。」
「“激レアSS級”で、日本にも存在しているけど、こっちは女性みたいだね。」
「それから、〝人間側で活動している〟と。」
「ただ、能力の詳細に関しては、敵にバレたくないからか、秘密にしているらしく、全くもって分からない。」
このように語ったのです。
「それじゃぁ、どうする事もできないの??」
葵月ちゃんに訊かれ、
「いや、まだそうと決まったわけじゃない。」
「何かしらの攻略法があるはずだよ。」
思案を始める聡真くんでした―。
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