JK LOOPER

ネコのうた

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4th STAGE/国を渡ってゆかねばならぬのです。

265.勘考②

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玄関先に【テレポート】した私達は、[私服モード]に変更しました。

どうやら全員が疲れているみたいです。

まぁ、新規のエネミーを相手に、攻略法を探りながらの戦いだったので、無理もありません。

あと、女性陣が“ワーム”とかいうエネミーに少なからずテンパってしまったのも原因の一つでしょう。

そうした我々は、改めて[居間]へと足を運びました……。


「今回はエジプトにしよう。」

こう提案したのは、勿論、聡真そうまくんであります。

「てことは、某漫画の〝第3部の舞台〟だね。」

何気なく口を開いた葵月はづきちゃんに〝ハッ!〟として、

「つまり…、あの能力・・・・に目覚めるかもしれない、と??」

そう尋ねる私です。

「むこうに〝例の矢〟があればね。」

葵月ちゃんの返しに、

「財団が回収している可能性もあるか。」

このように推測する私でした。

そんな我々を完全にスルーして、

「あっちの通貨は“エジプト・ポンド”なんだけど、流動性や信用性の低さから、“米ドル”が重宝されているらしい。」
「なので、今回は、日本で両替してから渡ろうと思う。」

こう述べた聡真くんです☆彡

「じゃぁ、〝まずは国内の銀行に赴く〟って事か?」

疑問を抱いた壱紀かずきくんに、

「手数料の面では、有名なチケットショップのほうが良いみたい。」

聡真くんが伝えます。

私などが〝ん??〟と首を傾げたら、

「他にも、ブランド品や貴金属を売買している質屋および古物商であり、金券ショップでもある所だよ。」
「全国展開している。」

そのように説明する聡真くんでした。

これに、中学生以上が〝あぁー〟と理解を示します。

「確か、隣のに在ったよね?」

そう訊いた私に、

「うん。」
「間違いなく。」

葵月ちゃんが頷きました。

こうしたところで、

「ホテルは??」
「やっぱり年齢制限があった?」

壱紀くんに別の質問を投げかけられ、

「現在、世界中で利用客が減少してるから、撤廃しだしている施設もあるみたい。」
「ただし、未成年一人だけでの宿泊は、どこも認めてなかったよ。」
「ま、僕たちは複数だから問題ないけど。」
「それ以前に、どこにも泊まらないで済むかもしれないし。」

そのように答える聡真くんです。

「じゃ、早速、出発する??」

ふと利勇りおが窺ったら、

「こっちはもうすぐ昼の二時だろ。」
「時差からして……、エジプトは朝の七時になろうとしているあたりだな。」
「お土産を買ったり、蘇生術士の聞き込みをするにしても、まだどこも営業してないだろうし、どうするべきか?」

聡真くんが悩みだしました。

「両替してから、近くの喫茶店で時間を潰すのは??」
「なんか、あの大きい蚊の魔物に刺されてから、だるいんだよねぇ。」

こう葵月ちゃんが喋ったところ、各自が「俺も」「私も」といった具合に続いたのです。

「血を吸われたからなのか、他の理由があるのか、調べておきたいな。」
「対処できるのであれば、そうしたいし。」
「おそらく、いろんな人達が、そろそろSNSにアップしだす頃だろうから、丁度いいかも。」

聡真くんが納得したのもあって、固まる方針でした―。
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