JK LOOPER

猫ノ謳

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4th STAGE/国を渡ってゆかねばならぬのです。

236.台湾・アゲイン

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両親と暁斗あきとくんによれば〝90分もあれば全て完成するだろう〟との事で、一旦お開きとなりました…。


自室にて。

[WeTubウィチューブ]を操作した私は、お婆ちゃん&咲凛えみりちゃんがUPしている動画を発見したのです。

チャンネル名は“Mogamin,S ~祖母と孫のミュージック~”となっています。

それなりの登録者数に再生回数なので、なかなか人気があるみたいです。

視聴してみたところ、どちらもプロ並みだったので、〝おぉーッ!〟と感動する私でした……。


PM15:50あたり。

改めて[居間]に集結しております。

まず…、葵月はづきちゃんの“洋弓ようきゅう”は、RPGに出てきそうなデザインかつ白色で、はがねになっていました。

私の[騎士の甲冑]は、ファンタジー風であり、兜はサークレットタイプです。

盾に関しては、小型化されており、“アイロンみたいな形”になっています。

なんでも“ヒーターシールド”というらしく、何かしらの文様もんようが軽めに施されていました。

なお、私の装備品も、鋼製で、色がホワイトです。

今回もまた、利勇りおのアイディアが反映されています。

「それで??」
「ボスキャラについての情報はあった?」

壱紀かずきくんに訊かれ、〝ん〟と頷いた聡真そうまくんが[メモ帳]を開き、

「“艋舺龍山寺ばんかりゅうざんじ”を拠点にしてるみたい。」
「むこうの言い方だと“マンカーロンシャンスー”らしいけど。」
「ま、いずれにしろ。」
「あちらの行政がボスの討伐を依頼していて……。」
「参加するのであれば、明日あすの朝10時に、お寺の正面に在る公園の南側・・・・・に集まるよう、公式サイトなどで呼び掛けていたよ。」

このように報せてくれました。

「じゃあ、こっちで、琴晴ことはちゃんのレベル上げをやったり、葵月に慣れてもらってから、移動する??」
明日あした、ご飯を食べた後にでも。」

そう壱紀くんが提案したところ、

「えぇ~ッ?」
「私も台湾を楽しみたいぃー。」
「だから、今すぐにでも出発したいぐらいなんだけどッ??」

抗議した葵月ちゃんです。

「いや、でも」と反論しかけた壱紀くんを、

「待って。」

即座に止めた私は、

「お土産を買わないといけないから、余裕が欲しいかも。」
「そういう意味では、今日中に渡っておいたがいいと思う。」

こう主張したのです。

あと、琴音ことね月媛ひかりちゃんが“フィギュア”を購入したがるはずなので。

駄々をこねられたなら、メンド―で仕方ありません……。

「んん~ッ。」

少し悩んだ壱紀くんは、

「ま、それなら、仕方ない、か。」

渋々ながらも承知してくれました。

そのような話しの流れで、

「また“九份カウフン”に向かうの?」
「できれば、もう二度と、あの人達・・・・に会いたくないんだけど…。」

嫌そうな表情になった陽斗はるとくんであります。

「だったら、“士林シーリン”を目指そうか。」
「夜市があるみたいだから、割と面白いんじゃない??」
「ちなみに、艋舺ばんかでも夜市をやってたみたいだけど、すぐそばが龍山寺だから、危険性を考慮して運営は暫く様子を窺ってるんだとか。」
「そういう訳で、“シーリン”が妥当でしょ。」

聡真くんの意見に、〝ほほぉう☆〟と瞳を輝かせるパーティーメンバーです。

結果、お家から外に出る我々でした……。


タイムループによって〝台湾には訪れていない〟ということになっているので、[転移の宝玉・改]にて【テレポート】します。

〝シュンッ!!〟と変わりたる場所は、やはり、大きなモニターが設けられた“ビル”でした。

誰もが[戦闘モード]にチェンジしていきます。

こうしたなかで、聡真くんが新しい陣形を指示してくれたのです。

それは…、

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

          陽斗くん        壱紀くん

               聡真くん  琴音

          葵月ちゃん       月媛ちゃん

                  琴晴

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

このようなポジションでした。

私はまだ“レベル1”なので、最後尾となっています。

〝それなりに強くなったら、もっと前めに配置する〟との事でした。

そんなこんなで、エネミーが現れる時間が迫ってきたのです―。
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