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4th STAGE/国を渡ってゆかねばならぬのです。
234.弓使いと・・・・。
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固まっている私に、
「琴晴。」
「ループしたってことは、誰かがジョブを受け継いだんじゃないか?」
そのように話しかけてきた暁斗くんです。
〝ハッ!〟とした私が、
「確かに、そうだね。」
「とりあえず、“一般職”の人達は調べてもらっていい?」
「“弓使い”になってるかもしれないから。」
こう周囲に伝えたところ、それぞれが[画面]を開き、チェックしてくれます。
この流れで、
「あッ!」
「私だ!!」
声を出したのは、葵月ちゃんでした。
「お姉ちゃん、“なか間”になるの??」
そう窺った月媛ちゃんに、〝うん〟と頷く葵月ちゃんです。
〝おぉー♪〟と月媛ちゃんが嬉しそうにするなか、
「ごめんね、伯母さん。」
「一緒に作業できなくなっちゃった。」
葵月ちゃんが、私などの母親に謝ります。
「ううん、いいのよ、気にしなくって。」
「それに…、ここのところ注文が落ち着いてきたし、私もレベルが上がっているから、きっと一人でも大丈夫よ。」
我々の母が微笑むなか、
「お父さんに電話しないと。」
スマホを手に取る“次男さんの奥さん”です。
……、なんか、ややこしくて、すみません。
なお、この方は、葵月ちゃんなどの母親にあたります。
…………、一応、念の為に、おさらいしときましょうか?
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
長男家
琴晴・17歳 利勇・12歳 巫音・10歳
次男家
咲凛・15歳 聡真・13歳
長女家
暁斗・17歳 陽斗・12歳
次女家
壱紀・16歳 葵月・14歳 月媛・9歳
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
以上が、[最神家イトコーズ]です☆
さて…。
叔母さんが電話を切り、
「〝分かった、好きにしなさい〟〝あとは、壱紀に任せる〟〝琴晴ちゃんに、よろしく〟って。」
そのように伝えてきました。
「やったぁ!」
喜んだ葵月ちゃんは、
「そうと決まれば……。」
「武器、変更しちゃおっかなぁ~??」
自身の“アイテム覧”を操作していきます。
こうした状況で、
「私は、どの職種にしよう?」
「“くノ一”とか、いいかも。」
独り呟いたところ、
「え??」
「そのジョブって“レアS級”だよね?」
「本当に、いいの??」
「次、また、琴晴ちゃんに死の危険が迫って時が戻った場合、他の誰かに譲渡されるでしょ。」
「それは惜しいんじゃない?」
「僕だったら最後まで取っておくけど。」
聡真くんに指摘されました。
「あー。」
「一理あるね。」
〝ふむ〟と納得しつつ、
「じゃあ、何を選ぼう??」
首を傾げた私であります。
そんな私に、
「個人的には“騎士”にしてもらいたい。」
「要所で“挑発”のスキルを使ってもらえると、戦闘が割とラクになるから。」
このように聡真くんが提案したのです。
「オッケー、了解。」
承諾した私は、[ブレスレット]に触れていきます。
そうしたなか、縁側で体育座りしながら、
「俺の出番は、いつ来るんだろう?」
ふと“遠い目”になる利勇でした―。
「琴晴。」
「ループしたってことは、誰かがジョブを受け継いだんじゃないか?」
そのように話しかけてきた暁斗くんです。
〝ハッ!〟とした私が、
「確かに、そうだね。」
「とりあえず、“一般職”の人達は調べてもらっていい?」
「“弓使い”になってるかもしれないから。」
こう周囲に伝えたところ、それぞれが[画面]を開き、チェックしてくれます。
この流れで、
「あッ!」
「私だ!!」
声を出したのは、葵月ちゃんでした。
「お姉ちゃん、“なか間”になるの??」
そう窺った月媛ちゃんに、〝うん〟と頷く葵月ちゃんです。
〝おぉー♪〟と月媛ちゃんが嬉しそうにするなか、
「ごめんね、伯母さん。」
「一緒に作業できなくなっちゃった。」
葵月ちゃんが、私などの母親に謝ります。
「ううん、いいのよ、気にしなくって。」
「それに…、ここのところ注文が落ち着いてきたし、私もレベルが上がっているから、きっと一人でも大丈夫よ。」
我々の母が微笑むなか、
「お父さんに電話しないと。」
スマホを手に取る“次男さんの奥さん”です。
……、なんか、ややこしくて、すみません。
なお、この方は、葵月ちゃんなどの母親にあたります。
…………、一応、念の為に、おさらいしときましょうか?
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
長男家
琴晴・17歳 利勇・12歳 巫音・10歳
次男家
咲凛・15歳 聡真・13歳
長女家
暁斗・17歳 陽斗・12歳
次女家
壱紀・16歳 葵月・14歳 月媛・9歳
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
以上が、[最神家イトコーズ]です☆
さて…。
叔母さんが電話を切り、
「〝分かった、好きにしなさい〟〝あとは、壱紀に任せる〟〝琴晴ちゃんに、よろしく〟って。」
そのように伝えてきました。
「やったぁ!」
喜んだ葵月ちゃんは、
「そうと決まれば……。」
「武器、変更しちゃおっかなぁ~??」
自身の“アイテム覧”を操作していきます。
こうした状況で、
「私は、どの職種にしよう?」
「“くノ一”とか、いいかも。」
独り呟いたところ、
「え??」
「そのジョブって“レアS級”だよね?」
「本当に、いいの??」
「次、また、琴晴ちゃんに死の危険が迫って時が戻った場合、他の誰かに譲渡されるでしょ。」
「それは惜しいんじゃない?」
「僕だったら最後まで取っておくけど。」
聡真くんに指摘されました。
「あー。」
「一理あるね。」
〝ふむ〟と納得しつつ、
「じゃあ、何を選ぼう??」
首を傾げた私であります。
そんな私に、
「個人的には“騎士”にしてもらいたい。」
「要所で“挑発”のスキルを使ってもらえると、戦闘が割とラクになるから。」
このように聡真くんが提案したのです。
「オッケー、了解。」
承諾した私は、[ブレスレット]に触れていきます。
そうしたなか、縁側で体育座りしながら、
「俺の出番は、いつ来るんだろう?」
ふと“遠い目”になる利勇でした―。
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