JK LOOPER

猫ノ謳

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4th STAGE/国を渡ってゆかねばならぬのです。

226.しょっぴんぐぅ・①

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台北たいぺい駅の地下には、いろいろな店舗が並んでいました。

どこか“商店街”といった雰囲気に、再び〝おぉ―ッ☆〟と瞳を輝かせる我々です。

またしても前もって調べていた聡真そうまくんだけは無反応でしたが…。

「これだけ多いと、お土産に悩むね。」

軽く“困り顔”となった壱紀かずきくんに、

「まぁ、エネミーが現れるまで、まだ時間あるし、のんびり行こうよ。」

こう返した私は、先頭に立って進みだしました。


…………。

〝キョロ キョロ〟が止まりません!!

そうです!

“目移り”であります!!

いつもと違う非日常のような印象に、なんだかワクワクしていたら、

「あッ!」

琴音ことね月媛ひかりちゃんが何かに気づいて駆けだしました。

「ちょッ、どこに?!!」

勝手に走って行く二人を追い掛けたところ、あるショップでストップしたのです。

……。

〝ショップでストップ〟って…、なんだか韻を踏んだ感じになってしまいましたw

いえ、わざとではありません。

“たまたま”“偶然”ですので、あしからず☆彡

なにはともあれ。

「ここは……、おもちゃ屋さんみたいだね。」

このように呟いたるは、陽斗はるとくんです。

私達の方を振り向いた[ちびっ子コンビ]が〝ニコニコ〟しております。

「いや、買わないよ。」

そう私が述べたら、二人揃って〝ええ~ッ??〟というリアクションを取りました。

この流れで、

「じゃあ、自分で買うからいいもん!」

我が妹が告げたのです。

〝ん?〟と首を傾げた私に、

「お姉ちゃん、忘れてない??」
「私もヒカリちゃんもを持っていることを!!」

おもいっきりドヤる琴音であります。

壱紀くんが、

「あ。」
「確かに…、ここのところ回収していなかったっけ。」

ふと思い出したところで、

「一本とられたみたいだな。」

〝くすくす〟と笑う聡真くんでした。

怒る気をくして〝はぁ――ッ〟と溜息をいた私が、

「二人とも、一個ずつだよ。」

こう伝えたら、

「やったぁあ!」

琴音がバンザイしたのです。

その真横で、

「わぁ~い♪」

〝ピョン ピョン〟と飛び跳ねる月媛ちゃんでした……。


なんだかんだで、二人は[フィギュア]を購入しています。

ちなみに、琴音は“超能力で他者の思考を読めたりするピンク髪の少女”で、月媛ちゃんは“魔女っ子ヒカリンの主人公”です。

どちらも[Madeメイド inイン Japanジャパン]であります。

なお、世界が様変わりして以来、次第に客足が遠のいているらしく、両方ともに割と値下げされていたようです。

これは余談かもしれませんが…、お会計の際に〝耳から聞こえてくる日本語〟と〝すぐさま脳内で翻訳される台湾語〟といった状況に驚きを隠せない店員さんでした。


PM14:15頃に、我々は地上へと出たのです。

そこは[迪化街ディーホアジエ]であります。

「駅地下、これといったお土産、なかったね。」

こう口を開いたのは、陽斗くんです。

それに対して、

「多分、他のフロアに有ったんだろうけど……。」
「ま、ディーホアジエでも見つけられるんじゃないかな?」

聡真くんが応えました。

「だとしたら…、とりあえず散策してみようか。」

壱紀くんに促され、改めて歩きだした一同です……。


幾つかの建物を巡りてゲットしたるは“パイナップルケーキ・天然カラスミ・台湾茶・漢方石鹸”であります。

やはり、お店の人々は[自動翻訳]にビックリしていました。

このようなリアクションに構わず、“蘇生術士”に関して尋ねてみたものの、誰も行方を知らないみたいです。

そうこうしているうちに数十分が経っていたようで、人外が登場するまで残り時間は僅かとなっていました―。
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