JK LOOPER

猫ノ謳

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2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。

96.勇者さん達との旅路③

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勇者こと“アケミ”さんの【ストラッシュ】が、4体の[人型樹木]に直撃しました。

それによって、敵たちの胴が半分ぐらい斬れたのです。

「お?!」
「完全に切断できると思ったのに…、予想よりも頑丈だね。」

勇者さんが〝へぇー〟と感心しています。

「ならば……、これで、どうだ!?」
白炎びゃくえん!!」

ジュンヤさんが、[白い炎]を纏わせた刀を、一本の“樹木エネミー”めがけて、突き出しました。

すると、幅10㎝×長さ3Mになった“白炎”が命中した敵が、

ボォウッ!

燃えていきます。

「やっぱり、火炎系に弱いみたいだな。」
「“木”なだけに。」

ジュンヤさんの分析に、

「ふむふむ。」
「なるほどねぇ~。」

〝ニヤリ〟と笑みを浮かべたアケミさんが、

「ファイア・ボォ――ルッ!!」

直径26㎝の【火の玉】を、別の樹木に飛ばしたのです。

ヒットしたこちらも炎上していきます。

この間に、他の人外らの視力が戻りました。

ま、当然の如く、

「閃光!」

カズヒコさんが改めて目を眩ませましたが。

そこからは、妹やカズヒコさんの【恩恵】でステータスを倍増してもらい、全員で攻戦していったのです。

天使のビーム・仏の爆撃・植物型の女性によるレイピア細身の剣を、避けたり、くらったり、しながら……。


再び、車で2~3分ほど進んだところ、別のエネミー達に遭遇しました。

お馴染みの天使と仏にトロルであったり…、私や琴音ことねが苦手とする“虫”がいるではありませんか。

「お!」
「ファ―ストステージとは違うみたいだね。」

アケミさんは平然としていらっしゃいます。

「んー、……、“アリ”はまだ我慢できるけど、“蟷螂カマキリ”はちょっと…。」

騎士であるハルカさんの顔は少なからず引きつっていました。

今回の面子は、天使×12/仏×10/2M大の蟻×5/2.5M級の蟷螂×4/トロル×1です。

確かに、アケミさんの言う通り、このサイズのカマキリは割と不気味であります。

私と妹は、やや後退りしてしまいました。

臆する私たちを見抜いたのか?

アリが、口から“透明の液体”を噴射してきたのです。

「!!」

「おわッ!」

私は左に、琴音が右に、サイドステップで躱したら、この液が〝ビシャッ!!〟と掛かったアスファルトが、

シュウゥゥゥ―ッ!

いささか溶けました。

「これは……、“蟻酸ギサン”か?」

武闘家のサトシさんが眉間にシワを寄せ、

「間違いないだろうね。」

アーミー服のユウジさんが頷きます。

そんなやり取りがなされているなか、

あれ・・は浴びたくないなぁー。)

私が道路に釘付けになっていたところ、

「コトハくん!!」

アケミさんが何やら注意を促してきました。

〝ハ!〟として向きを変えてみたら、眼前の蟷螂が、右のカマを、私に振り下ろしてきたのです―。
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