JK LOOPER

猫ノ謳

文字の大きさ
上 下
78 / 278
2nd STAGE/ループには別の種類があるみたいです。

78.リトライ、名古屋城!

しおりを挟む
装備を変更した私達は、[転移の宝玉]で叔母(次女)さん宅へと赴きました。

ここからは、徒歩で、長女さんと次男さんの所を回り、帰ってきたのです。

琴音ことねに、家屋と自動車に対して【結界】を発動させながら。

当然、実家でも同様に施してもらいました。


お庭にて。

妹に、【ライト・ボール光の玉】を試させます。

人や物などに当たらないよう、空に向けて発射させたところ、

「おお――ッ!!」
「凄いねぇッ、お姉ちゃん!」

瞳を輝かせたのです。

分かりますとも、その気持ち!!

得意気になった私ではありますが、自分は二度と扱えない事実に、どこか寂しくもありました…。


PM15:55となり、

『全人類に、おしらせします。』
『あと5分で“セカンドステージ”が開催されます。』
『準備を整えて、お待ちください。』
『繰り返します。』
『あと5分で――。』

例の布告がなされていったのです。


玄関で、私と琴音が靴を履いていたところ、父と母が、

「これ、新たに作っておいたから。」

利勇りおに教えてもらいながらだけど。」

と、何やら渡してきました。

どうやら、戦士用の装備品みたいです。

母親はブラウンのパンツ&長袖シャツを、父親は薄鉄の甲冑を、完成させてくれていました。

ちなみに、兜は“ヘッドギアタイプ”です。

「ありがとう!」
「利勇も、ね。」

私が感謝したら、

「お、おう……。」
「今度は勝てよな。」

弟が照れくさそうにしました。

なかなか可愛いところがある奴です☆


外に出た私たち姉妹は、

「行ってきます!!」

「じゃあねぇ―!」

お見送りしてくれている家族全員に挨拶して、[名古屋城]に“テレポーテーション”したのでした…。


前回は“旧二之丸東二之門”から[本丸]に入りましたが、今回は南側に在る“表二之門”から移動していきます。

足早に本丸を進んだ私たちは、[天守]の正面に到着しました。

天守の【結界】を琴音に増強させます。

個々に[魔力回復ポーション]を摂取して、この場から少し離れていったのです。

「あ、ちょっと、お嬢ちゃんたち!!」
「早く、中に避難しなさい!」

天守の出入り口付近で促してくる60代後半とおぼしき、係員だか、お城のガイド案内役だかの、男性に、

「いえ、結構です。」
「危険なので、そこに居てくださいね。」

と述べつつ。


「よし、ここら辺にしよう。」

足を止めた“最神もがみシスターズ”が、[戦闘モード]にチェンジします。

ほぼ同時に、天使の集団が出現しました。

私たち二人は、連中の背後に陣取っています。

私を前衛に、妹を後衛にして。

ボスキャラであろう身長6Mかつ4枚の翼を生やした“ジャ○みたいな鉄仮面”の[エンジェルガール]が、

ガツンッ!!

中剣で【結界】を突いたものの、破壊できなかったので、首を傾げました。

初めての“ボスキャラ”に茫然としている琴音を正気に戻し、【恩恵】を発動させます。

続けて、大きな天使に【ライト・ボール】を放つよう、指示しました―。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

愚かな父にサヨナラと《完結》

アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」 父の言葉は最後の一線を越えてしまった。 その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・ 悲劇の本当の始まりはもっと昔から。 言えることはただひとつ 私の幸せに貴方はいりません ✈他社にも同時公開

「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。

桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。 「不細工なお前とは婚約破棄したい」 この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。 ※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。 ※1回の投稿文字数は少な目です。 ※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。 表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。 ❇❇❇❇❇❇❇❇❇ 2024年10月追記 お読みいただき、ありがとうございます。 こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。 1ページの文字数は少な目です。 約4500文字程度の番外編です。 バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`) ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑) ※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話

妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』 『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』 『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』  大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

処理中です...