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- 最終期・全身にて全霊を賭けて -
第276話 着々と・前編
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ダンジョンに戻ってきた俺達は、姫殿下やミノタウロス元帥と共に、アンデッドソーサラーによって、最下層の[旧・宝物庫]に呼ばれていた。
「これは?!」
目を丸くする俺に、
「新たなゴーレムたちじゃ。」
「まぁ、まだ、全部は出来ておらんがな。」
リッチが伝えてくる。
そこには、F○14の[竜○士]みたいな物体が、二百数ほど整列していた。
全員が、身長180㎝くらいで、“長槍”を所持している。
男性バージョンは角ばった印象で、女性バージョンは丸みを帯びていた。
デザインしたのは[科学開発班]だが、発案は一年生書記や三年留学生の[相談部]なのだそうだ。
なんでも、俺と同化している[旧魔王]はブラックドラゴンが軸となったキマイラなので、〝ここから着想を得て、竜騎○をイメージした〟との事であった。
んー、……、ま、〝厨二らしいアイディア〟と言えなくもない。
ちなみに、アダマンタイトや、オリハルコンに、ミスリルは、男女1体ずつである。
それら以外は、鋼であり、男性版と女性版が半々だった。
「あとは、銅、銀、金と、完成させていく予定じゃが…。」
「まず、コレラが、きちんと動くのか、確かめねばならん。」
「そのためには、ゴーレム達の主を決めておく必要がある。」
こう説明してきたアンデッドソーサラーに、
「ん?」
「お前が主君じゃねぇのか??」
俺が返したところ、
「いいや。」
首を横に振って、
「儂は、もはや、“魔物”じゃからのぉ。」
「そんな奴がゴーレムを操るとなると、人類が不安がるやもしれんから、やめておいた方が良かろう。」
「それがきっかけで、連合が分裂してしもうたなら、邪神どもと戦うどころではなくなってしまうじゃろうからなッ。」
そのように意見したのである。
「なるほど。」
納得した俺が、
「……、じゃあ、“トーキーの姫”は、どうだ?」
こう提案したら、
「え??」
「私ですか?」
「大魔王様が適任なのでは??」
聖女が少なからず驚きつつ伺ってきた。
それに対して、
「いや、俺たちは、いずれ地球に帰るから、この世界でゴーレムを管理してくれ。」
「あっちには連れて行けねぇからな。」
俺が述べたところ、
「ふむ。」
「姫は、当然、人間なわけじゃし…、トーキー国の王族が所有するのが最適やもしれんのう。」
「いい考えじゃわい。」
魔霊が賛成したのである。
これによって、
「では、僭越ながら。」
承諾する王女であった。
「それじゃあ、ここら辺まで来てくれんかの?」
アンデッドソーサラーに促され、聖女がゴーレムらの正面へと進む。
「うむ。」
「そこで、よい。」
姫殿下を止めたリッチが、ゴーレム集団の頭上に巨大な魔法陣を施し、何やら〝ブツブツ〟唱える。
数秒後、
「はぁあッ!!」
魔霊が杖を突き出した。
それに呼応して、魔法陣が〝カッ!〟と輝き、室内が眩しいほど明るくなったのである。
〝スゥ――〟と光りが消えたところで、
「終わったぞい。」
「これで、現在ここに居るゴーレムたちは、姫に従うようになった。」
「が。」
「あまり難しい命令は理解できんので、そのつもりでおってくれ。」
アンデッドソーサラーが告げて、
「はい。」
「分かりました。」
王女が頷く。
「なんか、あっさりだな。」
拍子抜けする俺に、
「フッ。」
「他の者では、こう簡単にはいかんじゃろうな。」
「何度も言うてきたが……、儂は“天・才”じゃからのッ!!」
ドヤッてきたリッチが、例のごとく〝カ――ッカッカッカッカ―ッ!〟と高笑いしたのだった。
「あー、うん。」
「だよなー。」
広い心で受け入れてやった俺は、
「じゃあ、休憩したいから、解散ってことで。」
この場から去ろうとしたのだが、
「いや、待て。」
魔霊に阻まれてしまったのである。
「なんだ??」
「まだ何かあんのか?」
俺が眉間に軽くシワを寄せたところ、
「実は…、ゴーレムの性能を一つも調べておらんから、幾つか試しおきたくてのぉ。」
「そこで、じゃ。」
「お前さん、“最終形態”になって、ゴーレム達と戦ってみてくれ。」
「普段、鍛錬するのに使おとる部屋で。」
そう頼んでくるアンデッドソーサラーであった―。
「これは?!」
目を丸くする俺に、
「新たなゴーレムたちじゃ。」
「まぁ、まだ、全部は出来ておらんがな。」
リッチが伝えてくる。
そこには、F○14の[竜○士]みたいな物体が、二百数ほど整列していた。
全員が、身長180㎝くらいで、“長槍”を所持している。
男性バージョンは角ばった印象で、女性バージョンは丸みを帯びていた。
デザインしたのは[科学開発班]だが、発案は一年生書記や三年留学生の[相談部]なのだそうだ。
なんでも、俺と同化している[旧魔王]はブラックドラゴンが軸となったキマイラなので、〝ここから着想を得て、竜騎○をイメージした〟との事であった。
んー、……、ま、〝厨二らしいアイディア〟と言えなくもない。
ちなみに、アダマンタイトや、オリハルコンに、ミスリルは、男女1体ずつである。
それら以外は、鋼であり、男性版と女性版が半々だった。
「あとは、銅、銀、金と、完成させていく予定じゃが…。」
「まず、コレラが、きちんと動くのか、確かめねばならん。」
「そのためには、ゴーレム達の主を決めておく必要がある。」
こう説明してきたアンデッドソーサラーに、
「ん?」
「お前が主君じゃねぇのか??」
俺が返したところ、
「いいや。」
首を横に振って、
「儂は、もはや、“魔物”じゃからのぉ。」
「そんな奴がゴーレムを操るとなると、人類が不安がるやもしれんから、やめておいた方が良かろう。」
「それがきっかけで、連合が分裂してしもうたなら、邪神どもと戦うどころではなくなってしまうじゃろうからなッ。」
そのように意見したのである。
「なるほど。」
納得した俺が、
「……、じゃあ、“トーキーの姫”は、どうだ?」
こう提案したら、
「え??」
「私ですか?」
「大魔王様が適任なのでは??」
聖女が少なからず驚きつつ伺ってきた。
それに対して、
「いや、俺たちは、いずれ地球に帰るから、この世界でゴーレムを管理してくれ。」
「あっちには連れて行けねぇからな。」
俺が述べたところ、
「ふむ。」
「姫は、当然、人間なわけじゃし…、トーキー国の王族が所有するのが最適やもしれんのう。」
「いい考えじゃわい。」
魔霊が賛成したのである。
これによって、
「では、僭越ながら。」
承諾する王女であった。
「それじゃあ、ここら辺まで来てくれんかの?」
アンデッドソーサラーに促され、聖女がゴーレムらの正面へと進む。
「うむ。」
「そこで、よい。」
姫殿下を止めたリッチが、ゴーレム集団の頭上に巨大な魔法陣を施し、何やら〝ブツブツ〟唱える。
数秒後、
「はぁあッ!!」
魔霊が杖を突き出した。
それに呼応して、魔法陣が〝カッ!〟と輝き、室内が眩しいほど明るくなったのである。
〝スゥ――〟と光りが消えたところで、
「終わったぞい。」
「これで、現在ここに居るゴーレムたちは、姫に従うようになった。」
「が。」
「あまり難しい命令は理解できんので、そのつもりでおってくれ。」
アンデッドソーサラーが告げて、
「はい。」
「分かりました。」
王女が頷く。
「なんか、あっさりだな。」
拍子抜けする俺に、
「フッ。」
「他の者では、こう簡単にはいかんじゃろうな。」
「何度も言うてきたが……、儂は“天・才”じゃからのッ!!」
ドヤッてきたリッチが、例のごとく〝カ――ッカッカッカッカ―ッ!〟と高笑いしたのだった。
「あー、うん。」
「だよなー。」
広い心で受け入れてやった俺は、
「じゃあ、休憩したいから、解散ってことで。」
この場から去ろうとしたのだが、
「いや、待て。」
魔霊に阻まれてしまったのである。
「なんだ??」
「まだ何かあんのか?」
俺が眉間に軽くシワを寄せたところ、
「実は…、ゴーレムの性能を一つも調べておらんから、幾つか試しおきたくてのぉ。」
「そこで、じゃ。」
「お前さん、“最終形態”になって、ゴーレム達と戦ってみてくれ。」
「普段、鍛錬するのに使おとる部屋で。」
そう頼んでくるアンデッドソーサラーであった―。
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