197 / 350
- 第四期・大陸を越えて -
第197話 終わりの始まり
しおりを挟む
宙に浮いたまま、〝スゥ―〟と、こちらに向かってくる者がいた。
身長は145㎝くらいである。
ロングヘアーも肌も透き通るかのように白い。
おそらく“アルビノ”だろう。
瞳はピンク色だ。
頭には黒い角が二本あり、背に生えている翼は蝙蝠を彷彿とさせる。
露出度が高いブラックの衣服を含めて、“サキュパス”に違いない。
腰には[アイテムBOX]を着けていた。
ちなみに、“ド貧乳”である。
イメージとしては、“リ○ル=テン○スト”のところの[ミ○ム・ナー○ァ]と、“ルー○ウス・グレ○ラット”の世界の[キ○リカ・キ○リス]を、足して2で割ったかのような感じだ。
右手には、銀と黒が入り混じったカマを持っている。
まるで、[死神の鎌]のような。
柄にも、カマの部分にも、装飾が施されており、なかなかにカッコイイ。
首には、10㎝大でピンク色の“クリスタル”を、かけている。
きっと、あれで、石像どもを操っているのであろう。
俺とリヴァイアサンの25Mほど手前で〝ピタッ!〟と止まった幼女(?)が、
「我こそは“魔王”なり!」
「まずは、そなたらの実力を素直に認め、褒めるとしよう。」
「…、見事だ!!」
「して……、ここからが本題である!」
「そちらの代表よ、我と闘え!!」
「1対1の勝負にて、決着をつけようではないかあ―ッ!!!!」
と、告げてきたのである。
いわゆる“アニメ声”で。
それにしても、異世界の魔王などは、いつから、こういうキャラが定番になったんだろう?
ま、深くは追求しないでおこう。
左手で後頭部を〝ポリポリ〟掻いた俺は、7~8M進み出た。
「ん?」
「なんだ、お前は!?」
訝しがる[女魔王]に、
「俺は、“東の覇王”、この連合軍の総大将だ。」
名乗ったところ、
「お前が、か??」
「“水の王”ないし、“鳥の王”ではなく?」
首を傾げられてしまったのである。
「ああ、そうだ。」
頷いた俺が、【可視化】を使ってみたら、[ダークロード]のレベルは“184”だった。
ステータスを詳しく確認していこうとしたところ、見えなくなってしまったのである。
「お前、今、覗いたな?!」
軽く睨み付けてきた現魔王に、
「もしかして…、“アンチスキル”か??」
聞いてみたら、
「いんやッ!」
「“シャットダウン”だ!!」
「我だけのスキルである!」
「どうだ? 凄いだろ!?」
〝わ――ッはッはッはッはーッ!!〟と笑いだした。
「別に、それは、どぉでもいいが……、LV.184かよ…。」
なんだか“敗北のフラグ”が立ちそうで、俺の頭が痛くなっていったところ、
「我が変わってやってもよいぞ。」
リヴァイアサンが提案してきた。
更には、地から上昇したガルーダが、
「“生きる伝説”たる貴殿を煩わせるほどでもない。」
「オレに任せよ、覇王。」
と述べた。
「いや、俺達が故郷に戻るためには、この世界の者の手を借りるわけにはいかない。」
「なにせ、〝召喚された連中が、魔王を倒すか降伏させるか〟が、あっちに帰れる条件みてぇだからな。」
苦笑いしながら伝えた俺は、
「という事で……、やってやんよッ!!」
[常闇の剣]を改めて抜いたのである―。
身長は145㎝くらいである。
ロングヘアーも肌も透き通るかのように白い。
おそらく“アルビノ”だろう。
瞳はピンク色だ。
頭には黒い角が二本あり、背に生えている翼は蝙蝠を彷彿とさせる。
露出度が高いブラックの衣服を含めて、“サキュパス”に違いない。
腰には[アイテムBOX]を着けていた。
ちなみに、“ド貧乳”である。
イメージとしては、“リ○ル=テン○スト”のところの[ミ○ム・ナー○ァ]と、“ルー○ウス・グレ○ラット”の世界の[キ○リカ・キ○リス]を、足して2で割ったかのような感じだ。
右手には、銀と黒が入り混じったカマを持っている。
まるで、[死神の鎌]のような。
柄にも、カマの部分にも、装飾が施されており、なかなかにカッコイイ。
首には、10㎝大でピンク色の“クリスタル”を、かけている。
きっと、あれで、石像どもを操っているのであろう。
俺とリヴァイアサンの25Mほど手前で〝ピタッ!〟と止まった幼女(?)が、
「我こそは“魔王”なり!」
「まずは、そなたらの実力を素直に認め、褒めるとしよう。」
「…、見事だ!!」
「して……、ここからが本題である!」
「そちらの代表よ、我と闘え!!」
「1対1の勝負にて、決着をつけようではないかあ―ッ!!!!」
と、告げてきたのである。
いわゆる“アニメ声”で。
それにしても、異世界の魔王などは、いつから、こういうキャラが定番になったんだろう?
ま、深くは追求しないでおこう。
左手で後頭部を〝ポリポリ〟掻いた俺は、7~8M進み出た。
「ん?」
「なんだ、お前は!?」
訝しがる[女魔王]に、
「俺は、“東の覇王”、この連合軍の総大将だ。」
名乗ったところ、
「お前が、か??」
「“水の王”ないし、“鳥の王”ではなく?」
首を傾げられてしまったのである。
「ああ、そうだ。」
頷いた俺が、【可視化】を使ってみたら、[ダークロード]のレベルは“184”だった。
ステータスを詳しく確認していこうとしたところ、見えなくなってしまったのである。
「お前、今、覗いたな?!」
軽く睨み付けてきた現魔王に、
「もしかして…、“アンチスキル”か??」
聞いてみたら、
「いんやッ!」
「“シャットダウン”だ!!」
「我だけのスキルである!」
「どうだ? 凄いだろ!?」
〝わ――ッはッはッはッはーッ!!〟と笑いだした。
「別に、それは、どぉでもいいが……、LV.184かよ…。」
なんだか“敗北のフラグ”が立ちそうで、俺の頭が痛くなっていったところ、
「我が変わってやってもよいぞ。」
リヴァイアサンが提案してきた。
更には、地から上昇したガルーダが、
「“生きる伝説”たる貴殿を煩わせるほどでもない。」
「オレに任せよ、覇王。」
と述べた。
「いや、俺達が故郷に戻るためには、この世界の者の手を借りるわけにはいかない。」
「なにせ、〝召喚された連中が、魔王を倒すか降伏させるか〟が、あっちに帰れる条件みてぇだからな。」
苦笑いしながら伝えた俺は、
「という事で……、やってやんよッ!!」
[常闇の剣]を改めて抜いたのである―。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ユウ
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
異世界の片隅で引き篭りたい少女。
月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!
見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに
初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、
さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。
生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。
世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。
なのに世界が私を放っておいてくれない。
自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。
それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ!
己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。
※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。
ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
神々の間では異世界転移がブームらしいです。
はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》
楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。
理由は『最近流行ってるから』
数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。
優しくて単純な少女の異世界冒険譚。
第2部 《精霊の紋章》
ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。
それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。
第3部 《交錯する戦場》
各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。
人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。
第4部 《新たなる神話》
戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。
連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。
それは、この世界で最も新しい神話。
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる