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- 第四期・大陸を越えて -

第191話 ロード達の攻防戦・其之参

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〝スッ〟と腰を下げた[キツネの女王]が狙いを定めていく。

[馬の女王]は、深呼吸して、集中力を高める。

フォックスロードが剣を突き出すのと同時に、半ペガサスのクイーンが、

スピードオブライト・ブロー光速の一撃!!」

と、唱えた。

狐の女王による【伝導】によって、

ズバァッ!!

雷撃が放たれる。

しかし、それ・・を超えるスピードで、

ビュンッ!!!!

懐に飛び込んできた馬の女王が、

ドシュッ!!

相手の首下を、ランスで突き刺した。

ちなみに、ホースロードは、突進する際に、左肩を雷で貫かれていたようだ。

「がっはッ!!」

大量の血を吐いたフォックスクイーンの首元から、馬の女王が槍を引き抜く。

脱力した狐の女王が、両膝を地に着いた。

この【スピードオブライト・ブロー】は、“馬族のロード”になった者だけが収得できるらしい。

「なかなか、お見事でしたよ。」

敬意を表した半ペガサスのクイーンが、

「これ以上、苦しませるのは、というものでしょう。」
「今、冥府に送ってさしあげます。」
「シールドスウィング!!」

盾を左から右へと振るう……。


身長5Mの[ウェンディゴロード]は、オスである。

“LV.142”の【騎士】だが、盾は所持してない。

理由としては、[ツーハンドソード両手剣]を扱うからだ。

柄の長さは1Mで、長方形の剣身は幅50㎝×長さ6Mである。

装備している甲冑は金だった。

肩当てには白のマントが付属している。

対する[魔人の女王]は、【魔法剣士】だ。

レベルは“148”である。

鎧とサークレットタイプの兜は銀製で、黒のマントを纏っていた。


ウェンディゴロードが、ソードを縦横無尽に払う。

魔人の女王は〝ヒラリヒラリ〟と躱していく。

まるで舞い踊るかのように。

「ヌゥ~ッ、チョコマカトォー!」
「ウットオシイヤツメッ!」

苛立つウェンディゴロードが、

ジュウダン縦断!!」

両手で握った剣を、真上から振り下ろす。

魔人の女王が右回りで〝くるり〟とターンして避けたところ、

ズドォオンッ!!

地面に亀裂が生じたのである。

「成程…、パワーだけ・・・・・は申し分ないわね。」

冷静に分析する魔人の女王に、

「オマエ、ナンカ、ムカツクナ。」

ウェンディゴロードが眉間にシワを寄せながら構え直す。

「どうも、ありがとう。」
「誉め言葉として受け取っておきます。」

魔人の女王が笑みを浮かべたことによって、

「ヨユウブリヤガッテ!」
「ゼッタイニ、ユルサンゾ!!」

ウェンディゴロードの怒りが頂点に達していく。

「そうですか。」
「では、どこからでも掛かってきなさい。」
「さぁ、いつでも、どうぞ。」

無意識に煽る魔人の女王に、ウェンディゴロードが〝ブチンッ!〟とキレた―。
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