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- 第一期・異世界召喚 -
第17話 休息
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まずは、スキル【伝言】で、要塞の北側で待機している連中に語り掛ける。
『俺はこれより、サータ王国に乗り込む。』
『事と次第によってはゴブリンロードたちとの戦闘になるだろう。』
『はっきり言って、お前たちを守り切れる保証が無い。』
『なので、賢者に向かえに行かせるから、先に王都へと帰れ。』
と命じ、続いて【念話】で賢者に連絡を取った。
俺からの説明を受けた賢者が、
『承知しました。それでは直ぐにでもカーダ要塞に赴きます。』
と、返答した。
「さて、出発するか。」
と俺は、サータの老騎士を伴い、国境を越えていく。
残りのMPは1になっていたが、
(駐留している敵の第三陣を押さえれば何とかなるだろう。)
と、踏んでいた。
これは余談になるが、賢者が、勇者一行と大将軍率いる軍勢に魔物たちを、王都に連れて帰ろうとしたとろ、ミノタウロスが、
『納得いかぬ! 我はご主君を追いかけ、一緒に戦う!!』
と癇癪を起したので、トロールが、
「ごしゅくんの、めいれい、ぜったい。」
と、背後から羽交い絞めにし、他のモンスター達も腕や足に絡みついて、動きを封じたらしい。
賢者が、今のうちにと、【瞬間転移】を発動させ、その場から全員が消えると同時に、ミノタウロスの、
モオオォォォォォォーーゥッ!!
という置き土産(鳴き声)が、晴れた空の下、どこまでも響き渡ったそうな。
後日、この話を聞いた俺は、
(“絶対服従”ってどこまで効果があるんだ?)
(勇者や王に大将軍と、異論を唱える者も出てきたしな。)
(まさか、そのうち謀反を起こす奴が現れたりして…。)
(その時は、服従の上書をすればいいのか??)
と、思案に暮れてしまった。
さて、乗馬した老騎士の案内で、俺は飛行しながら敵地を目指す。
その道中、彼が幾つかの事を教えてくれた。
老騎士はサータ王国の東方領主であること。
現国王は19歳であること。
先王は毒殺されたかもしれない、ということだった。
「毒殺!?」
「はい。先王は4カ月ほど前まで健康そのものだったのに、どんどん痩せ細っていき、遂には崩御なされました。」
「病死とされていますが…、要人たちの間では、ある疑惑が囁かれております。」
「どんなだ?」
「…、これまた国の恥でございますが…、数年前から王太后と上将軍が男女の仲になっていたとかで…。」
「上将軍? 大将軍ではなく??」
「あぁ、はい。」
「サータでは、上将軍・左将軍・右将軍の序列になっております。」
「ふーむ。」
「国によって役職の名称が異なる、という事か。」
「左様にございます。」
「それで? 先王に関係を知られて、毒を盛ったと?」
「いえ、王太后が1日でも早く子息を王位に就けたかったのと、上将軍を後見人にさせたかったのが理由ではないかと噂されております。」
「誰も、何も言えず終いか? 流石に…。」
「およそ1ヶ月前に、先王の近衛兵150名が意を決して上将軍を問い詰めたところ、皆、投獄されてしまったそうです。」
「なるほど、な。」
そんな会話をしているうちに、第三陣の野営地に到着した。
魔人である俺と、東方領主の組み合わせに、敵は驚いたが、すかさず【絶対服従】で従える。
MPが0ポイントになってしまった俺は、「何かあったら起こすように」と命令し、一番デカいテント内で泥のように眠った―。
『俺はこれより、サータ王国に乗り込む。』
『事と次第によってはゴブリンロードたちとの戦闘になるだろう。』
『はっきり言って、お前たちを守り切れる保証が無い。』
『なので、賢者に向かえに行かせるから、先に王都へと帰れ。』
と命じ、続いて【念話】で賢者に連絡を取った。
俺からの説明を受けた賢者が、
『承知しました。それでは直ぐにでもカーダ要塞に赴きます。』
と、返答した。
「さて、出発するか。」
と俺は、サータの老騎士を伴い、国境を越えていく。
残りのMPは1になっていたが、
(駐留している敵の第三陣を押さえれば何とかなるだろう。)
と、踏んでいた。
これは余談になるが、賢者が、勇者一行と大将軍率いる軍勢に魔物たちを、王都に連れて帰ろうとしたとろ、ミノタウロスが、
『納得いかぬ! 我はご主君を追いかけ、一緒に戦う!!』
と癇癪を起したので、トロールが、
「ごしゅくんの、めいれい、ぜったい。」
と、背後から羽交い絞めにし、他のモンスター達も腕や足に絡みついて、動きを封じたらしい。
賢者が、今のうちにと、【瞬間転移】を発動させ、その場から全員が消えると同時に、ミノタウロスの、
モオオォォォォォォーーゥッ!!
という置き土産(鳴き声)が、晴れた空の下、どこまでも響き渡ったそうな。
後日、この話を聞いた俺は、
(“絶対服従”ってどこまで効果があるんだ?)
(勇者や王に大将軍と、異論を唱える者も出てきたしな。)
(まさか、そのうち謀反を起こす奴が現れたりして…。)
(その時は、服従の上書をすればいいのか??)
と、思案に暮れてしまった。
さて、乗馬した老騎士の案内で、俺は飛行しながら敵地を目指す。
その道中、彼が幾つかの事を教えてくれた。
老騎士はサータ王国の東方領主であること。
現国王は19歳であること。
先王は毒殺されたかもしれない、ということだった。
「毒殺!?」
「はい。先王は4カ月ほど前まで健康そのものだったのに、どんどん痩せ細っていき、遂には崩御なされました。」
「病死とされていますが…、要人たちの間では、ある疑惑が囁かれております。」
「どんなだ?」
「…、これまた国の恥でございますが…、数年前から王太后と上将軍が男女の仲になっていたとかで…。」
「上将軍? 大将軍ではなく??」
「あぁ、はい。」
「サータでは、上将軍・左将軍・右将軍の序列になっております。」
「ふーむ。」
「国によって役職の名称が異なる、という事か。」
「左様にございます。」
「それで? 先王に関係を知られて、毒を盛ったと?」
「いえ、王太后が1日でも早く子息を王位に就けたかったのと、上将軍を後見人にさせたかったのが理由ではないかと噂されております。」
「誰も、何も言えず終いか? 流石に…。」
「およそ1ヶ月前に、先王の近衛兵150名が意を決して上将軍を問い詰めたところ、皆、投獄されてしまったそうです。」
「なるほど、な。」
そんな会話をしているうちに、第三陣の野営地に到着した。
魔人である俺と、東方領主の組み合わせに、敵は驚いたが、すかさず【絶対服従】で従える。
MPが0ポイントになってしまった俺は、「何かあったら起こすように」と命令し、一番デカいテント内で泥のように眠った―。
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