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ブレイズが牢屋に入れられて数時間経った頃、ネズミに変化したトアが戻ってきた。その口には赤い糸が加えられていた。ブレイズの足元から一気に肩まで登った後、トアは糸を小さな手に持ち替えた。
「トア?」
〈ブレイズ、この糸を体に付けて~。〉
耳元で小さな声で話すトアに、ブレイズは戸惑った。
「体に?」
〈早く!これでライとお話できるから~!〉
急かされてブレイズが糸をそのまま耳元に押し付けると、糸の端はブレイズの皮膚に埋もれるように消えた。それを確認すると、トアはブレスレットの中へ戻る。
《それ、魔力糸って言って、魔術師同士で念話するときに使うんだ~。》
『へえ。ってか、この糸、ずっと続いてるみたいだけど、他の人に見えないのか?』
《大丈夫。魔術師でもない限り見えないよ~。それより…。》
『何だ、トア?』
《ライ、すっごく怒ってるから、覚悟してね~…?》
トアが言った瞬間、魔力糸からびりびりと痛いほどの殺気が伝わってきた。
『あ、あの…ライさん?』
『……何捕まってやがるこの馬鹿弟子が!』
『すみませんでした!』
脳内で響くほどの大きな念話の声に、ブレイズは思わず身をすくませた。
『以前も言ったよな?お前の魔力は執行官だけじゃなく他の魔術師からも狙われるだろうから、周りの人間は全部疑えと。忘れたのか?』
『いや、忘れてた訳じゃないけど…。』
『忘れていないのに奴隷商人の罠にまんまとかかったのか。余計質が悪いな。』
『ぐっ…!』
ぐさぐさとライの言葉がブレイズに突き刺さる。
『お人好しなのは一般的に見れば美徳かもしれないが、お前は余計な事に首を突っ込みすぎだ。』
『でも、困ってる人は助けないと…。』
『人を助ける前にまず自分の身を守れるようになれ。話はそれからだ、この半人前。』
容赦なく切り捨てるライの言葉にブレイズはぐうの音も出なかった。ライはため息をついて続けた。
『まあ、言い訳はこの状況をどうにかしてからゆっくり聞いてやる。屋敷内の情報はフォンとレスタに調べさせたんだな?』
『ああ。』
『なら後でこちらにも情報共有しろ。フォンかレスタどちらかをこっちに向かわせれば良い。』
『わかった。』
『逃走の段取りは情報収集してから行う。日時や詳細は後で再連絡する。』
『うん。それで良いけどさ…。』
逡巡するブレイズにライは問いかけた。
『何だ?』
『他にも捕まっている人達がいるんだ。その人達も助けられないかな?』
『お前、この後に及んで赤の他人の心配か?』
ライが苛ついているのが魔力糸越しに伝わってきた。ブレイズは慌てて言い募った。
『いや、だってさ、俺以外にも捕まっている人がいるんだぞ。助けないと寝覚めが悪いだろ!』
『それはお前の気持ちの問題だろう。』
『じゃあ見捨てろっていうのかよ!』
『オレはお前さえ助かればそれで良い。』
『俺は自分だけ助かっても嫌だ!助けられた後すぐに他の人の救出に向かうぞ!』
『勝手にしろ。その場合オレは二度と助けにいかないぞ。』
『この人でなし!冷血漢!』
『やかましい、この青二才が!』
お互い譲らないどころか罵り合いに発展しかけたところで、フォンが慌てて取りなした。
《ちょっと、今は喧嘩してる場合じゃないでしょ!》
『うっ…!』
『…ちっ!』
しばし気まずい沈黙が二人の間に流れた。
『……他のやつらの救出は情報収集の内容次第だ。もし、その商会を潰しても問題ないようなら、憲兵にでも連絡して助けてやる。』
『本当か!』
『情報収集の内容次第と言っただろう。あまり喜ぶな。』
鬱陶しそうにライは続けた。
『とりあえず、今日話すことは以上だな。屋敷内部の情報共有、忘れるなよ。』
『わかってるって。』
ライとの話が終わると、魔力糸は溶けるように消えて行った。
『良し、これで他の人も助けられる目途が着いたな。』
《まだ本決まりじゃないぞ…。》
レスタの突っ込みを余所にブレイズはレスタとトアに向かって念話で伝えた。
『捕まっている人たちの健康状態とか見てきてくれないか?』
《わかったよ。どうやっても助ける気なんだろ?》
『当たり前だろ。』
《本当に僕らの契約者はお人好しだね~。》
《僕はライのところに行くよ。》
『ああ、フォン頼む。』
そう答えると、三人はそれぞれネズミの姿になって駆け出して行った。
◇◇◇◇◇
ブレイズが捕まってから数日後、ライの元に奴隷商人のエグバートが訪ねてきた。突然の訪問を受けたライは不機嫌そうな顔で宿屋の部屋に迎え入れると、エグバートの向かいの席に座った。
「商人の方がオレに何の用で?」
「いえいえ、実はライ・セラフィス様にちょっとしたお願いがありまして…。」
「お願い?」
「はい、あなたのお連れ様であるブレイズ・イストラル様のことです。」
ブレイズの名前にライは表情を険しくした。
「ブレイズは確かにオレの連れだが、数日前から行方不明になっている。何故お前からその名前が出てくる?」
「実は当家の娘であるミア様がブレイズ様を大層気に入りまして、我が屋敷に滞在してもらっているのです。それで、よろしければこのままずっとミア様の話し相手として滞在いただけないかと考えております。」
「娘の話相手、ねえ…。」
「はい。ですので、ブレイズ様の行方不明者届を取り下げていただきたく…。」
「それでオレを騙せると思ったのか?」
ピシリ、とその場の空気が凍った。
「商人マーティン・レイウッド。表向きはこの街有数の大商人で富豪だが、裏で奴隷や武器等の違法な商売をしている。国の上層部にも伝手があって、憲兵共とも仲良くやっているらしいな。」
「…そんな恐れ多いことありませんよ。」
「噂を聞いたぞ。『金髪赤眼の人間の血を飲めば寿命が延びる』らしいな。」
「………。」
「馬鹿げた噂だが、金持ち貴族共に売りつけるにはちょうど良い商品だ。一体どこでブレイズに目をつけた?」
エグバードの後ろに立つ護衛達から殺気が立ち上った。それを感じて、ライは鼻で嗤った。
「オレとやるつもりか?血気盛んなのは良いが、相手を間違えるなよ。」
そう言って放った殺気に、逆に護衛達は気圧されてしまった。ビリビリとした緊張感の中、エグバートは口を開いた。
「…彼を、買わせてくれませんか?」
「…いくらだ?」
「百万ゴールドでいかがでしょう。」
「なめるな。一千万ゴールドだ。これくらいオークションで簡単に回収できるだろう。」
「…二百。」
「一千万。」
「…三百。」
「一千万」
「…五百で。これ以上はこちらも譲れません。」
「ちっ、仕方ないな…。それで手を打とう。」
「では、五百ゴールドで。支払いは小切手でも構いませんか?」
「いや、現金だ。後でこちらが指定する場所と日時で引き渡してほしい。」
「承知しました。」
話が終わるとエグバート達は部屋を出て行った。エグバート達が宿屋から離れていくのを窓辺から確認した後、ライはおもむろにクローゼットに向かって声を掛けた。
「もう大丈夫だ。」
その言葉の後、クローゼットの中からテオが出てきた。
「はあ~息殺すのしんどかった…。」
「だが、エグバートとの会話は撮れただろう?」
「そりゃもうばっちり!のはず…。言われた通りにしたけど、こんなので今の場面が撮れてるの?」
そう言うテオの手には手のひら大の丸い水晶玉があった。ライは水晶玉を受け取り、軽く魔力を流して内容を確認する。
「ああ。記録水晶と言って魔力を流せば映像の記録・映写が出来る代物だ。この辺りは魔術師が少ないから手に入れるのに苦労した。…内容は問題ないようだな。」
「しかしライも良くやるよな。素知らぬふりしてブレイズ君の人身売買に応じるなんて。」
「あくまでフリだ。オークション当日に安全に救出できるよう、相手を油断させる必要があるし、憲兵を動かす証拠が欲しかったからな。」
ライは記録水晶を鞄に丁寧にしまった。
「さて、行方不明届を取り下げるついでに、憲兵に話をつけてくるか。」
「それだけど、レイウッド商会は憲兵にも内通者がいるんじゃないのか?そこはどうするつもりだ?」
「そこはもちろん考えている。心配するな。」
そう言ってライは手をひらひらと振った。
「トア?」
〈ブレイズ、この糸を体に付けて~。〉
耳元で小さな声で話すトアに、ブレイズは戸惑った。
「体に?」
〈早く!これでライとお話できるから~!〉
急かされてブレイズが糸をそのまま耳元に押し付けると、糸の端はブレイズの皮膚に埋もれるように消えた。それを確認すると、トアはブレスレットの中へ戻る。
《それ、魔力糸って言って、魔術師同士で念話するときに使うんだ~。》
『へえ。ってか、この糸、ずっと続いてるみたいだけど、他の人に見えないのか?』
《大丈夫。魔術師でもない限り見えないよ~。それより…。》
『何だ、トア?』
《ライ、すっごく怒ってるから、覚悟してね~…?》
トアが言った瞬間、魔力糸からびりびりと痛いほどの殺気が伝わってきた。
『あ、あの…ライさん?』
『……何捕まってやがるこの馬鹿弟子が!』
『すみませんでした!』
脳内で響くほどの大きな念話の声に、ブレイズは思わず身をすくませた。
『以前も言ったよな?お前の魔力は執行官だけじゃなく他の魔術師からも狙われるだろうから、周りの人間は全部疑えと。忘れたのか?』
『いや、忘れてた訳じゃないけど…。』
『忘れていないのに奴隷商人の罠にまんまとかかったのか。余計質が悪いな。』
『ぐっ…!』
ぐさぐさとライの言葉がブレイズに突き刺さる。
『お人好しなのは一般的に見れば美徳かもしれないが、お前は余計な事に首を突っ込みすぎだ。』
『でも、困ってる人は助けないと…。』
『人を助ける前にまず自分の身を守れるようになれ。話はそれからだ、この半人前。』
容赦なく切り捨てるライの言葉にブレイズはぐうの音も出なかった。ライはため息をついて続けた。
『まあ、言い訳はこの状況をどうにかしてからゆっくり聞いてやる。屋敷内の情報はフォンとレスタに調べさせたんだな?』
『ああ。』
『なら後でこちらにも情報共有しろ。フォンかレスタどちらかをこっちに向かわせれば良い。』
『わかった。』
『逃走の段取りは情報収集してから行う。日時や詳細は後で再連絡する。』
『うん。それで良いけどさ…。』
逡巡するブレイズにライは問いかけた。
『何だ?』
『他にも捕まっている人達がいるんだ。その人達も助けられないかな?』
『お前、この後に及んで赤の他人の心配か?』
ライが苛ついているのが魔力糸越しに伝わってきた。ブレイズは慌てて言い募った。
『いや、だってさ、俺以外にも捕まっている人がいるんだぞ。助けないと寝覚めが悪いだろ!』
『それはお前の気持ちの問題だろう。』
『じゃあ見捨てろっていうのかよ!』
『オレはお前さえ助かればそれで良い。』
『俺は自分だけ助かっても嫌だ!助けられた後すぐに他の人の救出に向かうぞ!』
『勝手にしろ。その場合オレは二度と助けにいかないぞ。』
『この人でなし!冷血漢!』
『やかましい、この青二才が!』
お互い譲らないどころか罵り合いに発展しかけたところで、フォンが慌てて取りなした。
《ちょっと、今は喧嘩してる場合じゃないでしょ!》
『うっ…!』
『…ちっ!』
しばし気まずい沈黙が二人の間に流れた。
『……他のやつらの救出は情報収集の内容次第だ。もし、その商会を潰しても問題ないようなら、憲兵にでも連絡して助けてやる。』
『本当か!』
『情報収集の内容次第と言っただろう。あまり喜ぶな。』
鬱陶しそうにライは続けた。
『とりあえず、今日話すことは以上だな。屋敷内部の情報共有、忘れるなよ。』
『わかってるって。』
ライとの話が終わると、魔力糸は溶けるように消えて行った。
『良し、これで他の人も助けられる目途が着いたな。』
《まだ本決まりじゃないぞ…。》
レスタの突っ込みを余所にブレイズはレスタとトアに向かって念話で伝えた。
『捕まっている人たちの健康状態とか見てきてくれないか?』
《わかったよ。どうやっても助ける気なんだろ?》
『当たり前だろ。』
《本当に僕らの契約者はお人好しだね~。》
《僕はライのところに行くよ。》
『ああ、フォン頼む。』
そう答えると、三人はそれぞれネズミの姿になって駆け出して行った。
◇◇◇◇◇
ブレイズが捕まってから数日後、ライの元に奴隷商人のエグバートが訪ねてきた。突然の訪問を受けたライは不機嫌そうな顔で宿屋の部屋に迎え入れると、エグバートの向かいの席に座った。
「商人の方がオレに何の用で?」
「いえいえ、実はライ・セラフィス様にちょっとしたお願いがありまして…。」
「お願い?」
「はい、あなたのお連れ様であるブレイズ・イストラル様のことです。」
ブレイズの名前にライは表情を険しくした。
「ブレイズは確かにオレの連れだが、数日前から行方不明になっている。何故お前からその名前が出てくる?」
「実は当家の娘であるミア様がブレイズ様を大層気に入りまして、我が屋敷に滞在してもらっているのです。それで、よろしければこのままずっとミア様の話し相手として滞在いただけないかと考えております。」
「娘の話相手、ねえ…。」
「はい。ですので、ブレイズ様の行方不明者届を取り下げていただきたく…。」
「それでオレを騙せると思ったのか?」
ピシリ、とその場の空気が凍った。
「商人マーティン・レイウッド。表向きはこの街有数の大商人で富豪だが、裏で奴隷や武器等の違法な商売をしている。国の上層部にも伝手があって、憲兵共とも仲良くやっているらしいな。」
「…そんな恐れ多いことありませんよ。」
「噂を聞いたぞ。『金髪赤眼の人間の血を飲めば寿命が延びる』らしいな。」
「………。」
「馬鹿げた噂だが、金持ち貴族共に売りつけるにはちょうど良い商品だ。一体どこでブレイズに目をつけた?」
エグバードの後ろに立つ護衛達から殺気が立ち上った。それを感じて、ライは鼻で嗤った。
「オレとやるつもりか?血気盛んなのは良いが、相手を間違えるなよ。」
そう言って放った殺気に、逆に護衛達は気圧されてしまった。ビリビリとした緊張感の中、エグバートは口を開いた。
「…彼を、買わせてくれませんか?」
「…いくらだ?」
「百万ゴールドでいかがでしょう。」
「なめるな。一千万ゴールドだ。これくらいオークションで簡単に回収できるだろう。」
「…二百。」
「一千万。」
「…三百。」
「一千万」
「…五百で。これ以上はこちらも譲れません。」
「ちっ、仕方ないな…。それで手を打とう。」
「では、五百ゴールドで。支払いは小切手でも構いませんか?」
「いや、現金だ。後でこちらが指定する場所と日時で引き渡してほしい。」
「承知しました。」
話が終わるとエグバート達は部屋を出て行った。エグバート達が宿屋から離れていくのを窓辺から確認した後、ライはおもむろにクローゼットに向かって声を掛けた。
「もう大丈夫だ。」
その言葉の後、クローゼットの中からテオが出てきた。
「はあ~息殺すのしんどかった…。」
「だが、エグバートとの会話は撮れただろう?」
「そりゃもうばっちり!のはず…。言われた通りにしたけど、こんなので今の場面が撮れてるの?」
そう言うテオの手には手のひら大の丸い水晶玉があった。ライは水晶玉を受け取り、軽く魔力を流して内容を確認する。
「ああ。記録水晶と言って魔力を流せば映像の記録・映写が出来る代物だ。この辺りは魔術師が少ないから手に入れるのに苦労した。…内容は問題ないようだな。」
「しかしライも良くやるよな。素知らぬふりしてブレイズ君の人身売買に応じるなんて。」
「あくまでフリだ。オークション当日に安全に救出できるよう、相手を油断させる必要があるし、憲兵を動かす証拠が欲しかったからな。」
ライは記録水晶を鞄に丁寧にしまった。
「さて、行方不明届を取り下げるついでに、憲兵に話をつけてくるか。」
「それだけど、レイウッド商会は憲兵にも内通者がいるんじゃないのか?そこはどうするつもりだ?」
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