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夜の出来事
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今日の夜からお祈りをしないと決めなんだか落ち着かなかった。
フィンに誘われ今日も一緒に眠ることになり、ベッドに入ると心臓が爆発しそうだった。
今まではすぐに眠っていたせいか、こんなに長くフィンの顔を間近で見ることはなかったからだ。
フィンの顔が近すぎる!?
フィンが、エスカ、と囁きキスをしようとすると限界でわけがわかならくなりいつの間にか叫んでいた。
「キャアア!?」
「エスカ様どうしました!?」
「エスカ!?どうしたんだ!?」
私の悲鳴に護衛騎士のルディ達がどうしたんだ、と突入してきた。
ベッドにいるフィンと私を見たルディ達は固まっていた。
こんな姿を見られ私はまた、キャアア!?と叫んだ。
「エスカ、落ち着け!」
フィンは慌てていた。
「フィン、お前エスカに、」
「違う!何もしていない!て言うか出ていってくれ!」
フィンは益々慌てルディ達に説明しようとしたが説明されてもどうしていいかわからない。
その時、騎士団長が何事だ、とやってきた。
フィンは益々窮地に追い込まれたように膝を立て顔を埋めていた。
騎士団長は私とフィンのベッドをみて、フィンを連れていった。
ルディが残り、他の騎士達もフィンと一緒に出ていった。
「エスカ、どうした?」
ルディがベッドに近寄り優しく聞いた。
「…フィンの顔が、その目の前にあって、ビックリして、その耐えられず…」
「フィンの顔…?」
「…ビックリしました…」
「それだけ?」
「フィンが格好いいので直視出来ませんでした…」
ルディは鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていた。
ルディの顔に我に帰るとフィンは一体どこに連れて行かれたか気になった。
「…フィンはどこに行ったのでしょうか?」
「どこって、団長に説教食らっていると思うけど…」
「ど、どうしてですか?」
「どうしてって、フィンがエスカに無理矢理しようとしたと思われたから…エスカ?」
「フィンを迎えにいきます!」
ルディについて来てもらい、フィンを護衛騎士に貸している居間に走るとフィンは騎士団長にくどくど説教をされていた。
「騎士団長様、すみません!違うんです!」
私のせいでフィンが怒られていると思い慌てて止めた。
「団長、どうもフィンの顔にビックリしただけみたいですよ。」
ルディがフィンを気の毒そうにし、団長に話した。
「俺の顔…?」
フィンが呆然としているとルディがニヤニヤと話した。
「フィンの顔が格好いいから驚いたんだと。」
何故皆の前で言っちゃうんですか!恥ずかしすぎる!
「…では、何もなかったと?」
「何もしてません!」
フィンは何度も同じ事を聞かれたのか、またかというようにはっきり言った。
「あの、騎士団長様、昨日も一緒に寝ましたけどフィンは何もなさりませんでした。どうかお許し下さい。」
早くフィンを許してほしいという一心で話した。
「…一緒に寝ているのですか?」
「はい、ですがフィンは何もしないと誓ってくれてます!私がただ、フィンの顔にビックリしただけなんです!」
「エ、エスカ、それくらいにしてくれ。」
フィンは困った顔になった。
ルディは笑いを堪えているように見えた。
「まあ、夫婦になるのだから構わないが…」
騎士団長はため息をつき、フィンを解放してくれた。
部屋に戻るとフィンは落ち込んでいた。
「フィン、ごめんなさい。」
「…俺の顔が嫌いか?」
「…その反対です。フィンが格好よすぎてビックリして。」
「…格好いいか?」
「…フィンの顔も好きです。」
「抱きしめてもいいか?」
「…はい」
フィンは落ち込んでいたが優しく抱きしめてくれた。
「…俺も焦りすぎた。すまない。」
「…私もごめんなさい。…あの、」
「何だ?」
「今日も一緒に寝てくれますか?」
「そういう可愛いこと言うから離したくなくなるんだがな。」
フィンと一緒にまたベッドに入り、今度は叫ばないようにフィンの腕の中で丸まってしまうと、フィンは優しく抱きしめてくれていた。
フィンに誘われ今日も一緒に眠ることになり、ベッドに入ると心臓が爆発しそうだった。
今まではすぐに眠っていたせいか、こんなに長くフィンの顔を間近で見ることはなかったからだ。
フィンの顔が近すぎる!?
フィンが、エスカ、と囁きキスをしようとすると限界でわけがわかならくなりいつの間にか叫んでいた。
「キャアア!?」
「エスカ様どうしました!?」
「エスカ!?どうしたんだ!?」
私の悲鳴に護衛騎士のルディ達がどうしたんだ、と突入してきた。
ベッドにいるフィンと私を見たルディ達は固まっていた。
こんな姿を見られ私はまた、キャアア!?と叫んだ。
「エスカ、落ち着け!」
フィンは慌てていた。
「フィン、お前エスカに、」
「違う!何もしていない!て言うか出ていってくれ!」
フィンは益々慌てルディ達に説明しようとしたが説明されてもどうしていいかわからない。
その時、騎士団長が何事だ、とやってきた。
フィンは益々窮地に追い込まれたように膝を立て顔を埋めていた。
騎士団長は私とフィンのベッドをみて、フィンを連れていった。
ルディが残り、他の騎士達もフィンと一緒に出ていった。
「エスカ、どうした?」
ルディがベッドに近寄り優しく聞いた。
「…フィンの顔が、その目の前にあって、ビックリして、その耐えられず…」
「フィンの顔…?」
「…ビックリしました…」
「それだけ?」
「フィンが格好いいので直視出来ませんでした…」
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「…フィンはどこに行ったのでしょうか?」
「どこって、団長に説教食らっていると思うけど…」
「ど、どうしてですか?」
「どうしてって、フィンがエスカに無理矢理しようとしたと思われたから…エスカ?」
「フィンを迎えにいきます!」
ルディについて来てもらい、フィンを護衛騎士に貸している居間に走るとフィンは騎士団長にくどくど説教をされていた。
「騎士団長様、すみません!違うんです!」
私のせいでフィンが怒られていると思い慌てて止めた。
「団長、どうもフィンの顔にビックリしただけみたいですよ。」
ルディがフィンを気の毒そうにし、団長に話した。
「俺の顔…?」
フィンが呆然としているとルディがニヤニヤと話した。
「フィンの顔が格好いいから驚いたんだと。」
何故皆の前で言っちゃうんですか!恥ずかしすぎる!
「…では、何もなかったと?」
「何もしてません!」
フィンは何度も同じ事を聞かれたのか、またかというようにはっきり言った。
「あの、騎士団長様、昨日も一緒に寝ましたけどフィンは何もなさりませんでした。どうかお許し下さい。」
早くフィンを許してほしいという一心で話した。
「…一緒に寝ているのですか?」
「はい、ですがフィンは何もしないと誓ってくれてます!私がただ、フィンの顔にビックリしただけなんです!」
「エ、エスカ、それくらいにしてくれ。」
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「…私もごめんなさい。…あの、」
「何だ?」
「今日も一緒に寝てくれますか?」
「そういう可愛いこと言うから離したくなくなるんだがな。」
フィンと一緒にまたベッドに入り、今度は叫ばないようにフィンの腕の中で丸まってしまうと、フィンは優しく抱きしめてくれていた。
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