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第三章

165話目

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「はしたないかしら? でも良いわよね、ここは異世界なんですもの、私たちの世界とは違ったルールですものね、ふふ……なんだかとても楽しいわ」

オリヴィア様……酔ってる? なんだか言動がふわふわしてきてるよ?
こっちのお酒飲みやすいけどあっちよりもアルコール度数高いものね。

私一人だと何かあった時に支えきれ無さそう、と座っている灯里に目配せをすると、承知とばかりに灯里が頷き私と反対側に来てオリヴィア様の補助に入った。

「あら? 私なんだか頭が良くなったみたい。 だってこちらの文字が読めるわ、これがオレンジ、これがリンゴ、こっちはぶどう。 ……オレンジって何かしら?」

ニコニコ笑いながら瓶を指さし文字を読みこちらに教えてくれるオリヴィア様。
あ、これ完璧酔っぱらってるやつ。 これ以上の摂取はダメですー。

灯里がさりげなくノンアルコールの飲み物を勧めると素直にありがとうとお礼を言い、飲み物を両手で持ち胸に抱え席に戻っていった。

この隙に長谷川さんと春子さんにそろそろオリヴィア様を部屋に移動させると伝え、飲み終えたと同時に部屋へと連れて行った。


ふらふらしているオリヴィア様を、灯里と二人で支えベッドに横たえる。 お風呂や着替えが出来そうにないので魔道具で一応清潔にし、寝息が聞こえたところで灯里がベッドサイドのテーブルに呼び鈴を置いた。 その後部屋を暗くして部屋を後にした。

ウッドデッキに戻ると倉敷さん、菅井さん、マッヘンさん、相良さんの姿が無く、春子さんと長谷川さんとオーフェンさんがテーブルの後片付けをしていた。

「そんなに手要らないし、あの四人には先に内風呂使ってもらったわ、桜さんたちも内風呂使うでしょうからその方が良かったわよね」

「そうですね、あ、片づけありがとうございます。 春子さん」

「良いわよ、まとめただけだし。 後であっちに持って帰ってスライムに食べさせるだけですものね」

スライムって便利だな。
そう思いつつテーブルの上を見ると片づけというより、空になったお皿が片づけられ、料理がまとめられていた。

「それよりオリヴィア様どうだった? 大丈夫? だいぶ酔われていたようだけど……吐き気はなさそうだった?」 

「大丈夫そうです。 気持ちよさそうに寝てますよ。 一応ベッドサイドのテーブルに呼び鈴を置きました」

「それってここに居ても聞こえるかしら?」

「多分聞こえると思いますよ? あの呼び鈴ギルドでも使ってるやつなので」

春子さんの疑問に灯里が答える。

「ならここで二次会しても良さそうね。 あなたたちあまり食べてないでしょ?」

春子さんの言葉に私と灯里が顔を見合わせた。
そう言われるとお腹が減ってきた気がする。

「「ありがとうございます」」

私と灯里で笑顔で春子さんにお礼を言った。

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