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第二章
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「そうだ」
いっそのことマットレスでも置こうかなと思い三人に声がけした。
「相良さん、この荷馬車ってシングルとセミダブル、ダブルどれなら出せると思います?」
「ダブルも出せるんじゃないかな?」
「分かりました。皆さん後ろに寄って下さい」
「ん?なになに?」
「いいけど…どうしたの?」
みんなが後ろに寄ったのを確認して座っていた木の椅子をアイテムボックスに仕舞い、ベッドのマットレスを出した。
相良さんはちゃっかりビーズクッションをアイテムボックスにしまってた。
ついでに洗浄の魔道具を出してみんなを綺麗にし靴を脱いで上に上がった。
「うわー!」
「上がっちゃって良いの?」
「どうぞ!これならお尻痛くならないですよね」
「ありがとう」
「座り心地良い!寝ても痛くなさそう!」
イリスさんは早速乗ってはしゃいでいる。
さっきの話だと野宿もするんだよね。 よーしどうせなら……
「なんじゃこりゃ!!」
「おやおや」
小休憩の時に幌馬車を覗き込んだハンスさんとユリウスさん。
「御者お疲れ様~」
「次は私達だね」
その目に映ったのは木の板の上に置かれたダブルサイズのマットレス。
その上にさらに低反発のベッドパッドを敷き、各々ビーズクッションを背もたれにし真ん中に置かれた小さなテーブルの上にはトランプがあった。
ホロの中は薄暗いので頭上にはランタン、寒い時用にブランケットも人数分用意していた。
そんなに寒くないはずなのにイリスさんに至っては皮鎧を脱いで耳付きの着る毛布を着ている。完全にリラックス状態だ。
「ハンスさんは何色がいいですか?」
呆気に取られてるハンスさんに尋ねる。ちなみにクイナさんはベージュでイリスさんはレモンイエロー、相良さんは紺色で私は薄桃色だ。
そんな私たちに向かってハンスさんは我に帰ると息を吐いて思いっきり吸い込んだ後
「……っ…… 自重!!」
と言った。
道の端に寄せしばらく休憩を取った後に出発する。
「とは言え……」
「凄いですね」
洗浄の魔道具を使用してもらいブーツを脱ぎ恐る恐るベッドのマットレスの上に乗るハンスさんとユリウスさん。
「うわ……」
「これはこれは」
「必要経費は二人持ちとは言ったが……言ったがな……」
ハンスさんは眉間に皺を寄せブツブツ言っていたがその手はベッドマットの乗り心地を堪能している。
「乗ったねー。出発するよー!」
「危ないから座ってね」
御者になったイリスさんとクイナさんが御者台から声をかけてくる。
御者をする2人用に低反発クッションを渡しておいた。
小さな丸テーブルを囲み二人は腰掛けた。
「ハンスさんは緑でユリウスさんは白どうぞ」
「お……おう」
「ありがとう」
問答無用で二人にビーズクッションを渡した。
二人して受け取る時なんとも言えない表情をしていた。
それでトランプを配りイリスさん、クイナさんの代わりにハンスさんとユリウスさんを入れゲームを再開した。
いっそのことマットレスでも置こうかなと思い三人に声がけした。
「相良さん、この荷馬車ってシングルとセミダブル、ダブルどれなら出せると思います?」
「ダブルも出せるんじゃないかな?」
「分かりました。皆さん後ろに寄って下さい」
「ん?なになに?」
「いいけど…どうしたの?」
みんなが後ろに寄ったのを確認して座っていた木の椅子をアイテムボックスに仕舞い、ベッドのマットレスを出した。
相良さんはちゃっかりビーズクッションをアイテムボックスにしまってた。
ついでに洗浄の魔道具を出してみんなを綺麗にし靴を脱いで上に上がった。
「うわー!」
「上がっちゃって良いの?」
「どうぞ!これならお尻痛くならないですよね」
「ありがとう」
「座り心地良い!寝ても痛くなさそう!」
イリスさんは早速乗ってはしゃいでいる。
さっきの話だと野宿もするんだよね。 よーしどうせなら……
「なんじゃこりゃ!!」
「おやおや」
小休憩の時に幌馬車を覗き込んだハンスさんとユリウスさん。
「御者お疲れ様~」
「次は私達だね」
その目に映ったのは木の板の上に置かれたダブルサイズのマットレス。
その上にさらに低反発のベッドパッドを敷き、各々ビーズクッションを背もたれにし真ん中に置かれた小さなテーブルの上にはトランプがあった。
ホロの中は薄暗いので頭上にはランタン、寒い時用にブランケットも人数分用意していた。
そんなに寒くないはずなのにイリスさんに至っては皮鎧を脱いで耳付きの着る毛布を着ている。完全にリラックス状態だ。
「ハンスさんは何色がいいですか?」
呆気に取られてるハンスさんに尋ねる。ちなみにクイナさんはベージュでイリスさんはレモンイエロー、相良さんは紺色で私は薄桃色だ。
そんな私たちに向かってハンスさんは我に帰ると息を吐いて思いっきり吸い込んだ後
「……っ…… 自重!!」
と言った。
道の端に寄せしばらく休憩を取った後に出発する。
「とは言え……」
「凄いですね」
洗浄の魔道具を使用してもらいブーツを脱ぎ恐る恐るベッドのマットレスの上に乗るハンスさんとユリウスさん。
「うわ……」
「これはこれは」
「必要経費は二人持ちとは言ったが……言ったがな……」
ハンスさんは眉間に皺を寄せブツブツ言っていたがその手はベッドマットの乗り心地を堪能している。
「乗ったねー。出発するよー!」
「危ないから座ってね」
御者になったイリスさんとクイナさんが御者台から声をかけてくる。
御者をする2人用に低反発クッションを渡しておいた。
小さな丸テーブルを囲み二人は腰掛けた。
「ハンスさんは緑でユリウスさんは白どうぞ」
「お……おう」
「ありがとう」
問答無用で二人にビーズクッションを渡した。
二人して受け取る時なんとも言えない表情をしていた。
それでトランプを配りイリスさん、クイナさんの代わりにハンスさんとユリウスさんを入れゲームを再開した。
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