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125 知ってるけど納得はできない
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【糸でんわLV1】
離れた相手に連絡が出来る。ただし一方通行。
対象:春樹
そんな、欲しいと言えば欲しいスキルではあったが、正直なところ内容は微妙だった。
だが、今の聖に使わないという選択肢はない。一方通行だろうが、喋りたい。
「えーと『使う』にして……これでいいのかな」
スキルの文字が青色に変化した。おそらくこれでいいのだろうと思いながら、話しかけてみる。
「春樹ー? って、ホントに聞こえてるんだよねこれ……」
反応がないので不安になってしまうが、聞こえていると信じるしかない。
しかも現状は、聖の独り言状態。ただでさえ居た堪れないのに、これで聞こえていなかったとしたら黒歴史になりかねない。
この場にいるのが己一人だということだけが、唯一の救いだった。
「聞こえてるってことで話すよ春樹? ちなみに一方通行だから」
さてどこから話そうかと考えて、そういえば神隠し期間の記憶はほとんど消えてしまうようだと、ルーカスに聞いたことを思い出す。
(んー、それじゃあ最初から伝えといた方がいいよね一応……)
それが必要か否か、本当に忘れるのか、そもそも己に今起こっていることが『神隠し』なのか若干疑いもあるのだが、聖はとりあえず状況を説明することにした。
「一面雪景色なだだっ広い場所にいて――」
巨大キノコの魔物に追いかけられ、雪山から滑り落ちたが小間使いに助けられた。そしてなぜか一緒に滑り落ちた巨大キノコたちは氷の壁に激突して自滅。そのおかげか見事レベルアップ……などなど。
事細かに聖は説明していく。
「あ、ドロップ品がいい感じだったから楽しみにしてていいよ、美味しい。んーと、こんなとこかな……ん? なに?」
そこで聖は、いつの間にか出ていた小間使いリーダーに袖を引っ張られ首を傾げる。
「こっちになんかある?」
よくわからないがそんな意思が流れ込み、促されるまま歩き出す。
魔物たちが自滅した氷の壁を迂回しながら向こう側へと回り込み、少し行くと、雪原のど真ん中に突っ立てられた看板のようなものがあった。
どうやら目的はこれのようで、小間使いは一つ頷くと消えた。
「えーと、なになに……」
書かれている文字を読んで、聖は思わず微妙な表情を浮かべてしまった。
そして、いまだ【糸でんわ】のスキルを使用中だったことを思い出し、愚痴るように言う。
「……なんか、何処に行けばいいのかよくわかんなかったんだけど『神殿はこちら→』っていう立札があったから行ってみ……行っていいのかなこれ……」
いかにも過ぎて、怪しさしか感じられない。だが、どんなに周りを見渡してみても他に何もなく、無視して進んだとしても再び同じ立札が現れるような、そんな予感がした。
少しだけため息をついて、そして春樹に告げる。
「なんか、ここしか行く場所ない気がするから神殿に行ってみるねー」
そして、言いたいことだけ言った聖は、通信を終える。
一方通行でどうしようもない情報だけを次から次へと告げられた春樹が「は? え? ちょ、って神殿!? それラスボスとかいるんじゃ……」なんて、頭を抱えていることなど知る由もない聖は、よしと気合を入れ直す。
気分的にはだいぶすっきりとしていた。ちなみに春樹の気分は真逆だ。
「じゃあ出発。歩いて……はさっきの二の舞になりそうだから空から行こう」
箒を取り出して、矢印の方向に向かって飛び始める。
いくらか進んでいくと、辺りにうっすらと靄がかかり始めた。それは進むごとにどんどん濃くなっていく。
(んー、このまま飛ぶのは危ない……かな、やっぱ)
仕方がないので、ゆっくり下降する。地面が近づくにつれ靄は薄れ、地面に足が着いた時には視界は開けていた。上を見上げれば白いが。
「あれが神殿、かな」
少し歩けばすぐ着く距離に、目的の建物は見えた。
それに向かって歩を進める。
海の水底を思わせるような青。雪原の白にとても映え、荘厳な佇まいを感じさせる神殿だった。
それらを暫し、すごいなと呑気に眺めていた聖だが、いつまでも眺めていても仕方がないと二本の柱の間にある入口へと近づく。そして、入口まであと少しの場所まで来た聖はようやくそれに気づき、足を止めた。
(……え、魔物? いや、ものすごく背の高い人っていう可能性も……)
聖は唖然としながらそれを見上げる。
高さはおよそ五メートルほどあるだろうか。全身を甲冑で覆った二体の騎士がそこに佇んでいた。柱だと思っていたのは足だ。
(あ、もしかしてただの置物とかだったりし……ないね!)
期待もむなしく、兜に覆われた頭が聖を見下ろし、目の位置が光を放ったように感じた。
知らず後ずさる。
『汝、この先を望むもの』
『ならばその強さを』
『力を』
『示せ』
二体の騎士が、聖に対して交互に言い放つ。そして、それぞれ腰から剣を抜くと、地面へと突き刺す。
「え、無理」
聖はさらに一歩後ずさった。
この様子からいくと、どう考えても求められているのは戦うための強さと力。そんなもの聖には示しようがない。
『示せ』
『戦え』
『力をしめ……せ?』
『戦……え?』
だが、関係ないと言わんばかりに告げていた騎士たちは、何故か戸惑うように首を傾げた。そして何かに気付いたように、困惑した様子で顔を見合わせる。
『職業……主夫』
『戦う力……なし』
そして一瞬の沈黙。
『どうする?』
『弱い者いじめは、騎士道に反する』
『同意する』
再び沈黙。そして重々しく頷き合った騎士たちは、膝を曲げ屈み込むと、聖に対して何処か酷く優しげな声音で問いかけた。
『汝に問う』
『1+1は?』
そんな、一連の動作及び会話の結論としての問いに、聖は多大なるダメージを負った。もちろん精神的な、であるが。
盛大に頬を引きつらせながら、何とか声を絞り出す。
「……2、です」
『汝は力を示した』
『通るがいい』
聖の答えに、騎士たちは満足げに頷くと、重厚な扉を開け放つ。いい仕事したぜ! という雰囲気が見てとれた。
だが聖はちょっと立ち直れないほどの衝撃を感じており、地面に手をついて項垂れる。
(戦わなくてよかったけど……よかったけどさ! もうちょっと何かなかった!?)
戦闘職だった場合、この騎士たちと戦わなければならなかったはずだ。
だがそんな状況は回避され、聖はものすごく楽に、そして無傷で神殿に入ることが出来る。
それは全て、聖が戦える職業ではないという幸運によるもので、感謝すべきことなのだろう。
だがしかし。
だがしかし、だ。
それはそれであり、これはこれである。
理解できても納得できない事もあるのだ。
『どうした』
『道は開かれているぞ』
当たり前だが、騎士たちに聖の心情などわかるわけがない。
「あ、はい。ありがとうございます……」
騎士たちに促され、よろりと立ち上がった聖はお礼を言って、歩を進める。いつまでもここで項垂れていても仕方がない。
意を決して、神殿の中へと足を踏み入れる。
その直後、背後の扉が閉ざされたが、不思議と聖は何も思わなかった。
そのままゆっくりと奥に向かって歩く。
痛いほどの静寂の中、聖の足音だけが響き、辺りに反響していく。
進むたびに、進行方向の蝋燭が灯っていくが、それに対しても聖は何も思わない。
(……?)
いや、何だろうと思った直後に、そういうものだと認識していると言った方がいいだろうか。
ぼんやりとだが、『自分がおかしい』という自覚はあった。
神殿に入ってから、どこかふわふわとする思考。
本当なら、きちんと周囲の警戒をしながら進むべき状況だ。魔物や罠がないとは限らない。
だが、今の聖はそんなことを気にせずに進んでしまっている。それは何故か。
(大丈夫……な、気がする)
あるのは、聖自身も困惑するほどの安心感。そして、それに疑問を抱くことができない。
『…………き……か』
そこにふっと、声が聞こてきた。
いつの間にやら大きな広間に辿りついており、玉座のようなところに座る人影が見える。
その姿を見て、聖は目を丸くする。
『……だね。……のは……た?』
低くも高くもない、けれど何処か少しだけ楽しそうな声音。
それに答えるべく聖は口を開く。
「――――」
そして。
「聖!? って、マジでまな板貰ってきたのか?」
春樹がいた。
■ ■ ■
書籍3巻が、6/23出荷で発売予定です。
どうぞよろしくお願いします!
離れた相手に連絡が出来る。ただし一方通行。
対象:春樹
そんな、欲しいと言えば欲しいスキルではあったが、正直なところ内容は微妙だった。
だが、今の聖に使わないという選択肢はない。一方通行だろうが、喋りたい。
「えーと『使う』にして……これでいいのかな」
スキルの文字が青色に変化した。おそらくこれでいいのだろうと思いながら、話しかけてみる。
「春樹ー? って、ホントに聞こえてるんだよねこれ……」
反応がないので不安になってしまうが、聞こえていると信じるしかない。
しかも現状は、聖の独り言状態。ただでさえ居た堪れないのに、これで聞こえていなかったとしたら黒歴史になりかねない。
この場にいるのが己一人だということだけが、唯一の救いだった。
「聞こえてるってことで話すよ春樹? ちなみに一方通行だから」
さてどこから話そうかと考えて、そういえば神隠し期間の記憶はほとんど消えてしまうようだと、ルーカスに聞いたことを思い出す。
(んー、それじゃあ最初から伝えといた方がいいよね一応……)
それが必要か否か、本当に忘れるのか、そもそも己に今起こっていることが『神隠し』なのか若干疑いもあるのだが、聖はとりあえず状況を説明することにした。
「一面雪景色なだだっ広い場所にいて――」
巨大キノコの魔物に追いかけられ、雪山から滑り落ちたが小間使いに助けられた。そしてなぜか一緒に滑り落ちた巨大キノコたちは氷の壁に激突して自滅。そのおかげか見事レベルアップ……などなど。
事細かに聖は説明していく。
「あ、ドロップ品がいい感じだったから楽しみにしてていいよ、美味しい。んーと、こんなとこかな……ん? なに?」
そこで聖は、いつの間にか出ていた小間使いリーダーに袖を引っ張られ首を傾げる。
「こっちになんかある?」
よくわからないがそんな意思が流れ込み、促されるまま歩き出す。
魔物たちが自滅した氷の壁を迂回しながら向こう側へと回り込み、少し行くと、雪原のど真ん中に突っ立てられた看板のようなものがあった。
どうやら目的はこれのようで、小間使いは一つ頷くと消えた。
「えーと、なになに……」
書かれている文字を読んで、聖は思わず微妙な表情を浮かべてしまった。
そして、いまだ【糸でんわ】のスキルを使用中だったことを思い出し、愚痴るように言う。
「……なんか、何処に行けばいいのかよくわかんなかったんだけど『神殿はこちら→』っていう立札があったから行ってみ……行っていいのかなこれ……」
いかにも過ぎて、怪しさしか感じられない。だが、どんなに周りを見渡してみても他に何もなく、無視して進んだとしても再び同じ立札が現れるような、そんな予感がした。
少しだけため息をついて、そして春樹に告げる。
「なんか、ここしか行く場所ない気がするから神殿に行ってみるねー」
そして、言いたいことだけ言った聖は、通信を終える。
一方通行でどうしようもない情報だけを次から次へと告げられた春樹が「は? え? ちょ、って神殿!? それラスボスとかいるんじゃ……」なんて、頭を抱えていることなど知る由もない聖は、よしと気合を入れ直す。
気分的にはだいぶすっきりとしていた。ちなみに春樹の気分は真逆だ。
「じゃあ出発。歩いて……はさっきの二の舞になりそうだから空から行こう」
箒を取り出して、矢印の方向に向かって飛び始める。
いくらか進んでいくと、辺りにうっすらと靄がかかり始めた。それは進むごとにどんどん濃くなっていく。
(んー、このまま飛ぶのは危ない……かな、やっぱ)
仕方がないので、ゆっくり下降する。地面が近づくにつれ靄は薄れ、地面に足が着いた時には視界は開けていた。上を見上げれば白いが。
「あれが神殿、かな」
少し歩けばすぐ着く距離に、目的の建物は見えた。
それに向かって歩を進める。
海の水底を思わせるような青。雪原の白にとても映え、荘厳な佇まいを感じさせる神殿だった。
それらを暫し、すごいなと呑気に眺めていた聖だが、いつまでも眺めていても仕方がないと二本の柱の間にある入口へと近づく。そして、入口まであと少しの場所まで来た聖はようやくそれに気づき、足を止めた。
(……え、魔物? いや、ものすごく背の高い人っていう可能性も……)
聖は唖然としながらそれを見上げる。
高さはおよそ五メートルほどあるだろうか。全身を甲冑で覆った二体の騎士がそこに佇んでいた。柱だと思っていたのは足だ。
(あ、もしかしてただの置物とかだったりし……ないね!)
期待もむなしく、兜に覆われた頭が聖を見下ろし、目の位置が光を放ったように感じた。
知らず後ずさる。
『汝、この先を望むもの』
『ならばその強さを』
『力を』
『示せ』
二体の騎士が、聖に対して交互に言い放つ。そして、それぞれ腰から剣を抜くと、地面へと突き刺す。
「え、無理」
聖はさらに一歩後ずさった。
この様子からいくと、どう考えても求められているのは戦うための強さと力。そんなもの聖には示しようがない。
『示せ』
『戦え』
『力をしめ……せ?』
『戦……え?』
だが、関係ないと言わんばかりに告げていた騎士たちは、何故か戸惑うように首を傾げた。そして何かに気付いたように、困惑した様子で顔を見合わせる。
『職業……主夫』
『戦う力……なし』
そして一瞬の沈黙。
『どうする?』
『弱い者いじめは、騎士道に反する』
『同意する』
再び沈黙。そして重々しく頷き合った騎士たちは、膝を曲げ屈み込むと、聖に対して何処か酷く優しげな声音で問いかけた。
『汝に問う』
『1+1は?』
そんな、一連の動作及び会話の結論としての問いに、聖は多大なるダメージを負った。もちろん精神的な、であるが。
盛大に頬を引きつらせながら、何とか声を絞り出す。
「……2、です」
『汝は力を示した』
『通るがいい』
聖の答えに、騎士たちは満足げに頷くと、重厚な扉を開け放つ。いい仕事したぜ! という雰囲気が見てとれた。
だが聖はちょっと立ち直れないほどの衝撃を感じており、地面に手をついて項垂れる。
(戦わなくてよかったけど……よかったけどさ! もうちょっと何かなかった!?)
戦闘職だった場合、この騎士たちと戦わなければならなかったはずだ。
だがそんな状況は回避され、聖はものすごく楽に、そして無傷で神殿に入ることが出来る。
それは全て、聖が戦える職業ではないという幸運によるもので、感謝すべきことなのだろう。
だがしかし。
だがしかし、だ。
それはそれであり、これはこれである。
理解できても納得できない事もあるのだ。
『どうした』
『道は開かれているぞ』
当たり前だが、騎士たちに聖の心情などわかるわけがない。
「あ、はい。ありがとうございます……」
騎士たちに促され、よろりと立ち上がった聖はお礼を言って、歩を進める。いつまでもここで項垂れていても仕方がない。
意を決して、神殿の中へと足を踏み入れる。
その直後、背後の扉が閉ざされたが、不思議と聖は何も思わなかった。
そのままゆっくりと奥に向かって歩く。
痛いほどの静寂の中、聖の足音だけが響き、辺りに反響していく。
進むたびに、進行方向の蝋燭が灯っていくが、それに対しても聖は何も思わない。
(……?)
いや、何だろうと思った直後に、そういうものだと認識していると言った方がいいだろうか。
ぼんやりとだが、『自分がおかしい』という自覚はあった。
神殿に入ってから、どこかふわふわとする思考。
本当なら、きちんと周囲の警戒をしながら進むべき状況だ。魔物や罠がないとは限らない。
だが、今の聖はそんなことを気にせずに進んでしまっている。それは何故か。
(大丈夫……な、気がする)
あるのは、聖自身も困惑するほどの安心感。そして、それに疑問を抱くことができない。
『…………き……か』
そこにふっと、声が聞こてきた。
いつの間にやら大きな広間に辿りついており、玉座のようなところに座る人影が見える。
その姿を見て、聖は目を丸くする。
『……だね。……のは……た?』
低くも高くもない、けれど何処か少しだけ楽しそうな声音。
それに答えるべく聖は口を開く。
「――――」
そして。
「聖!? って、マジでまな板貰ってきたのか?」
春樹がいた。
■ ■ ■
書籍3巻が、6/23出荷で発売予定です。
どうぞよろしくお願いします!
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