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過呼吸

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 パーティーの計画があることを知らないイベリスは結婚一周年記念の催しについてファーディナンドと話し合いを重ねていた。

「お前が出席したくなければしなくていい。パレードなどしても何も変わらんからな」

 ロベリアの命日のときとは違い、ファーディナンドはイベリスに選択権を与えた。中止というのも含めて。
 だが、イベリスは中止にするとは言わなかった。

「既製品は買わず、新調すればいい」

 ロベリアのドレスはもうない。だからドレスは新しくしなければならないのだが、イベリスは新調するのを嫌がる。貴族令嬢たちは他者とかぶらないようにデザイナーを雇ってオリジナルのドレスを新調するが、拒否。イベリスは残り少ない時間で新しいドレスを作ることに気が引けていた。
 
「イベリス、急かしたくはないが、中止にするなら早めに告知しなければならない。開催するにしてもデザイナーを呼ばなければならない。あまり時間はない」

 わかっている。時間はない。そのとおりだ。だからこそ悩んでいた。終わりが近付いているかもしれないのだから最後ぐらい、と思う気持ちがないわけではない。どうせロベリアがこの身体を使うのだからサイズ直しをすることもない。あとのことはテロスをよく知るロベリアに任せればいい。頭ではわかっているのに何故かペンが動かない。トントントントンとノートを叩くばかりで言葉が続かないのだ。

〈時間がないのはわかってるんだけど、少しだけ、時間をもらってもいい?〉
「ああ、もちろんだ」

 自分が長引かせているだけの話。中止か開催か決めてしまえばあとはファーディナンドが進めてくれるのに何をそんなに迷っているのか。
 メモ帳を閉じて立ち上がり、部屋へと戻るイベリスにファーディナンドは声をかけなかった。最近のイベリスは顔色があまり良くない。一度、医者に診せたが健康体だと言われた。
 以前はロベリアのために健康体でいてもらわなければと思っていたが、今は健康体でも顔色が悪いことが気になって仕方ない。かといって何を言おうとイベリスは受け入れない。大丈夫の一点張り。
 ドアが閉まってから大きく溜息を吐き出すと机の上で頭を抱えた。

「陛下のお話はまたパレードについてですか?」

 廊下で待機していたウォルフからの問いかけに頷く。

「パレードって必要なんですかね? アルフローレンス陛下はパレードなんてしませんでしたよ。ミュゲット皇妃を見せびらかすつもりはないとか言って」
〈グラキエスは皇帝と国民ってどこか違う国で生きてるみたいよね〉
「あーそれはありますね。国民は国民で生活をしてて、皇帝は皇帝で雲の上で生活してるみたいな感じあります」

 テロスはそうじゃない。皇帝が指揮を取って国民の生活に関わっている。ファーディナンドではなくロベリアがそうしていたのだろうが、パレードという賑やかさを楽しみにしている国民もいるだろう。

(ロベリアじゃないのにロベリアの顔してるってまだ戸惑うでしょうね……)

 一人苦笑するイベリスの背中をウォルフがそっと撫でる。こちらを見上げてくるイベリスに「セクハラですかね?」と笑う顔につられてイベリスも笑う。

「ドレス、一着ぐらいすごく豪華なのを仕立ててもらってもいいと思うのは俺だけですか?」

 部屋に戻ってクローゼットを開けると皇妃の部屋のとは思えないほどガランとしている。イベリスはドレスよりもワンピースを好むためドレスはほとんど持っていない。

〈着れないかもしれないのに?〉

 残酷な言葉にウォルフが苦笑を滲ませながらクローゼットを閉めた。

「着れるかもしれませんよ?」
〈本当にそう思う?〉
「だって、魔女がいつ姿を表すか言われてないわけでしょう?」
〈彼は知ってると思う〉
「でも知ってるならパレードを開催するかどうかなんて言わないと思いません? 今年は中止だー!って言うと思うんです」

 確かにそうだ。ロベリアの命日での問題もあり、それを理由に中止にすることはできる。イベリスが何を言おうと今年は中止だと言ってしまえばいいだけのこと。イベリスが開催すると言えば現実となるのだからそれまでに魔女が来るなら混乱を招くようなことはしないはずだと考えたが、すぐにかぶりを振る。

〈ロベリアと出るつもりなのかも〉

 それはウォルフも否定できなかった。ファーディナンドのイベリスに対する想いは確かなものだろうが、ロベリアが戻ってきたらその想いが変わらないという保証はない。誰かの命を犠牲にしてまで妻を生き返らせようと企んでいたほどの愛がそう簡単に消えるものだろうか?
 黙りこくるウォルフの前でイベリスが手を振る。

〈ごめんなさい。困らせるつもりはなかったの〉
「困ってなんてないですよ。イベリス様の考えもわかるなぁと思っていたんです」

 イベリスは言語表示の魔法が原因で真実を知ることになった。それは誰かが歪曲して伝えた伝言ゲームのようなものではなく、一語一句違えないファーディナンドの言葉。すぐそこまで迫っている期限。開催の決定権はイベリスにあるといえど中止と言わないのがウォルフの中で引っかかっている。

〈ロベリアのドレスを置いておけばよかったのにね〉
「どの国でも前皇妃のドレスを現皇妃に着させるなんてしませんよ」

 初めてロベリアのクローゼットに入ったときは驚いた。ズラッと数えきれないほど並んだドレス。その数にも、デザインにも。オシャレが好きな人だったんだと聞かずともわかるそのセンスの良さ。
 中止にしなければロベリアがこの身体に入ったとしてもパレードは続く。国民はがっかりしない。ロベリアがまたロベリアらしく振る舞えば国民はすぐに受け入れるかもしれない。彼女なら耳が聞こえないことを理由に公務をしないなんてことはありえないだろうから、と考える。

「どうしました?」
〈なんでもない〉

 一周年のイベントの話が持ち上がる度にイベリスは呼吸が苦しくなるのを感じることをが増えた。
 ファーディナンドはパレードをするならドレスを新調しようと言ってくれたが、もうすぐお別れである以上、それはムダになる。身体はこのままだが、違う女のために作られたドレスをロベリアが着たがるとは思えない。だとすれば一回きりの特別なドレスなど作る必要はない。しかし、記念パレードにまさかワンピースで出席するわけにはいかない。
 ぐるぐると考えだけが回り続けることに目まで回っているような気がして気分が悪くなっていく。
 心臓がいつもより速く動くような感覚があり、呼吸が少しずつ乱れていく。唇と指先がピリピリと痺れるのを感じる。胸に感じる鋭い痛みが不安を掻き立て、それと同時に手が若干の震えを起こし始めた。

「イベリス様!? どうされました!? イベリス様!?」

 あからさまに異常が表に出始めたイベリスが椅子に座っていられなくなり、床に落ちた。身体に力が入らないのか、身体を折るように上半身を倒して浅い呼吸を続けるイベリスを慌てて抱き起こすとさっきまで普通だったのが、身体は冷え、暑くもないのに掴んだ腕はじっとりと汗ばんでいる。

「イベリス様、ゆっくりと呼吸してください。深呼吸です」

 何度も名前を呼んで声をかけるが呼吸は整わない。普段口に出さない感情が乱れたことによるものだと冷静に判断し、とめどなく溢れる涙を頬に手を添える。

「イベリス様、大丈夫ですよ。大丈夫大丈夫。大丈夫ですから、ゆーっくりと呼吸してください」

 涙が零れる瞳ではウォルフの言葉は滲んでしまってわからないのだろう。抱きしめながら赤子をあやすように背中をトントンと叩いては何度も声をかけ続ける。

「ウォルフ、パーティーの……何!? どうしたの!?」

 部屋に入ってきたサーシャが驚きに声を上げ、慌てて駆け寄る。

「過呼吸だ」
「紙袋用意するわ!」

 水を注いでウォルフに差し出すもかぶりを振られる。呼吸が乱れた状態では誤嚥の可能性があるため飲ませられないのだ。

「紙袋は必要ない。もう過呼吸が起きてる」
「で、でも、過呼吸が起きたら紙袋を当てると落ち着くって……」
「過呼吸が起きそうなときに使えば有効だが、過呼吸の最中に使うと酸素不足になる可能性がある」

 数秒から数十秒程度の使用なら安全だが、長時間は使用できない。ここに紙袋はなく、倉庫まで紙袋を取りに行っている間に落ち着くはずだと予想するウォルフが止めるもサーシャは必要になるかもしれないからと部屋を飛び出した。

「サーシャの大声が聞こえたが、一体何が……イベリス!」
「陛下、どうかお静かに願います」

 サーシャという使用人は滅多に感情を乱されない。常に冷静沈着な人間が「どいて!」と叫び、廊下を走る音にイベリスに何かあったのかもしれないと執務室で仕事をしていたファーディナンドも気になってイベリスの部屋を訪れた。

「何があった!?」
「パレードのことで悩んでおられました。ただの過呼吸ですが、相当負担になっているのだと思います」
「代わろう」
「申し訳ありませんが、今は動かさないことがベストです」

 ファーディナンドは過呼吸への対処法を知らない。騎士は精神的、身体的な治療が必要な事例について学んでいるため、こうした事態への対処法はウォルフのほうが詳しい。ロベリアは過呼吸など起こさなかったためファーディナンドは実際何もわからない。

「イベリス様、俺の手に合わせてゆっくりと呼吸してください」

 読んでいなかったとしても声をかけ続ける。どこかに力を入れようとしても入らないイベリスはおかしくなってしまった自分の身体に戸惑いながらも思考さえ正常に機能しない。目を開けることすらできなくなっているのではウォルフの言葉も届かない。それでもウォルフは背中を摩り続けていた。
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