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皇帝という存在

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〈それは……〉

 途中でペンが止まったイベリスの頭の中はグチャグチャだった。どう話せばいいのだろう。彼らはどこまで知っているのだろう。自分はテロスという国さえ知らなかったというのに、リンベルに近い彼らがテロスの、ファーディナンドの何を知っているのか。

〈四年前、テロスの皇妃であるロベリア・キルヒシュが病で亡くなったことを新聞で読んだの。当時、確かまだ二十三歳だったはず。若くして亡くなった大帝国の皇妃の死に世界中の人間が驚いたと思う。私もその一人よ〉
〈テロスと交流があったのですか?〉
〈いいえ。グラキエスは皇帝の独裁国家で、他国と手を組むことはしなかった。交流は必要ない。他者は必要ないというのが彼の考えだったから〉
〈冷酷な暴君だと聞きました。今もですか?〉

 久しぶりに聞くその呼び名にミュゲットが笑いながら何度か頷き、ペンを走らせる。

〈彼は親から虐待を受けて育ったの。愛情なんて何も知らずに、皇帝として生きることだけを押し付けられた。だから人への接し方はもちろん、愛情が何かさえ知らなかったわ。自分に逆らう者どころか、二度同じことを言わせたり、自分が命じたことが達成できなかった者は片っ端から斬っていった〉

 両手で口を押さえるイベリスの反応にまたミュゲットが頷く。自分もそんな彼を軽蔑し、嫌悪した頃があり、それを懐かしく思い出すと同時に苦笑が滲む。

〈彼はそれを正しいと思ってた。自分は間違わない。絶対に正しい。皇帝に逆らう者が悪いんだ、って。本当は……ただの哀れな子供で、自分が偉いと勘違いしてるだけの坊やだったのに、誰もそれを指摘できなかった。彼にとって自分以外の命はとても軽くて、そこら辺に落ちてる石ころ同然だったから。そういう生き方しかできなかった彼はとても小さくて、哀れで……〉
〈どうしてそんな人と結婚したんですか?〉
〈結婚は望んだことだけど、グラキエスに来たのは彼に直接誘拐されてきたの。そのまま絆されて、って感じで結婚に至って今ここにいるの〉

 誘拐という言葉に耳を疑った。あんなに愛し合っているように見えるのに、実は複雑な感情を抱えているのかと眉を下げる様子にミュゲットがイベリスの勘違いに気付いてかぶりを振る。

〈今は彼をちゃんと愛してるわ。今はね。出会いが最悪だったというだけよ。出会いは本当に、最悪だった……〉

 ゆっくりと長い息を吐き出したミュゲットが目を閉じ、もう幾年も昔のことを思い出す。走馬灯のように次々と蘇る思い出は鮮やかで色褪せない。良いことも悪いことも。
 目を開けて、ペンを走らせるミュゲットの文字をイベリスが目で追う。

〈私には妹がいるんだけど、二人一緒にグラキエスに連れてこられたの。だけど、妹と待遇が違った。私は彼の部屋で、妹は凍えるほど寒い地下牢にいたわ〉
〈どうして?〉
〈彼の狙いは私だったから。私は彼を知らなかった……というか忘れてた、というか、記憶に刻まれてなくて。彼は口下手でちゃんと話さないし。妹を助ける条件として提示されたのは私の身体だった〉
〈身体……〉
〈それで好きになるはずないのに、彼はそういう繋ぎ止め方しか知らなかった。すごい子供でしょ?〉

 ふふっとミュゲットが笑う。

〈最低のクズ男だって思った。一生恨んでやるってね〉
〈でも結婚した〉
〈そうね。彼を愛してしまった〉
〈どこに惹かれたんですか?〉
〈どこ……んー、弱いところ、かな〉

 言っている意味がイベリスにはよくわからなかった。どうして一生恨んでやると思っていた相手の弱い部分に惹かれることがあるのか。逆にそこを突くべきではないのかと疑問を顔に書くイベリスに頷く。

〈言いたいことはわかるわ。私もそう思う。だけど、一緒に過ごしていく間に彼の暴君なだけじゃない部分が見えてきたの。幼子と一緒で、教えてもらわなかったからわからないことだらけなんだって。普通は親に教えてもらったり、周りの大人に教えてもらったり、周囲を見て学ぶでしょ? でも、皇帝はそうじゃない。絶対の権力を持つ立場の相手に逆らえる人間がいないの。教育係なんて名ばかりで、怯える従者も同然。誰かに指示されることを嫌い、指摘しただけで粛清が始まる。でも、って口にしただけでね。彼に仕える者はいても彼を慕う者はいなかった。だから彼は間違い続けた。教えれば理解することもあったし、受け入れないこともあったけどね。彼に惹かれてる自分に戸惑いながらも気持ちは徐々に固まっていったわ〉

 ファーディナンドと少し似ていると思った。彼はひどい部分もあるが、誰の意見も受け入れないわけではない。アイゼンは怯えず指摘するし、サーシャもそう。彼は人を斬り殺したりもしない。暴君ではない。だからイベリスは騙された現実でも彼を一生恨むとまでは思えなかった。
 だが、思い返せば、自分はファーディナンドの過去を何も知らない。どんな風に育てられたとかも聞いたことがない。聞いたのはほんの少しだけ。それでも、彼の弱い部分は知っている。

(ロベリアを愛し過ぎているところ)

 彼に言えば怒るだろう。弱点ではない、と。

〈結婚するまで色々あったの。妹と血の繋がりがないとか、両親の子じゃないとか、彼と幼い頃に会ってるとか、妹に殺されかけたとか。ここに来てからも別の国の人間に誘拐されたし〉
〈二度も!?〉
〈敵対国の皇帝に〉
〈壮絶……〉

 天井を見上げてミュゲットがふふふっと笑う。過去のことだから笑える。過去のことだと笑えるのは今が幸せだからだと気付いた。

〈でも、あれが決め手だったのかもしれない。彼のことをめちゃくちゃに言うから腹が立って思わず言い返したの。それで気付いた。ああ、私は彼を愛してるんだって。変よね〉

 イベリスは、なんとなくわかる気がした。ファーディナンドに恋をしているかと問われれば即答で否定する。愛おしくないし、恋しくもない。だけど、彼と過ごす日々に嫌悪はない。

〈私には拒否権がなかった。妹の命と引き換えだったから。でも、あなたは違うでしょ? どうして離婚しないの?〉 

 新聞に書いてあった【ロベリア皇妃の後釜はロベリア皇妃と瓜二つの娘】という見出し。隠し撮りされた写真まで載っていた。本当によく似ていて、フェイクニュースではないかと疑ったほど。こうして顔を合わせている今でも写真で見たロベリアと瓜二つだと思う。
 アルフローレンスは愛故に連れて帰ったが、ファーディナンドはそうじゃない。もう戻らない妻の代わりにと考えて結婚しただけ。そこに愛はない。新聞を読んでからそのあまりにも残酷な現実に胸を痛めていた。

(離婚……)

 何故離婚しないのか、という質問はイベリスには意外だった。皇妃はそんな簡単に離婚できるものではないと思っていたから。だけど、ミュゲットの言い方はいつでも離婚できるのに、という感じ。

〈あ、脅されてるなら言わなくていいの。それが答えだと思うから〉

 違うとかぶりを振って笑う。

〈自分で決めたんです。前皇妃の代わりだってわかってるんですけど、人の心は変わるから……変わるかなって、少しだけ信じてみたくなって〉
〈そんな辛すぎる選択はあなたを傷つけるだけよ〉
〈大丈夫。一年って期限付きです〉
〈どうして一年?〉
〈毎日一緒に過ごして、一年経ってもダメなら一生ダメだと思うから……一年って決めたんです〉

 再婚のニュースを見たのは半年以上前。残り半年もない。一年で人も、人の心も変わる。それはミュゲットも身をもって経験しているため否定はしない。否定はしないが、愛した者の代わりにするために求婚した男のクズさに腹を立てていた。
 自分の夫とどちらがクズだろうと考えるぐらいにはクズさを持つファーディナンド・キルヒシュを会ってもいないのに嫌いになりそうだった。

〈好きになれそう?〉

 かぶりを振る。

〈そうよね〉

 亡き妻の代わりとして傍に置いておくために求婚した男を愛せと言われても愛せるはずがない。一年などあっという間。心を穏やかにすることを心掛けている間に過ぎてしまう。
 アルフローレンスに誘拐された理由がそれだったらきっと好きになっていなかったとミュゲットは思う。

〈妹に殺されかけたっていうのは……〉
〈実際にはほとんど死んでたんだと思う。でも、アルが……彼が私を凍らせて毒の進行を止めてくれたの。その間に魔女に会いに行って──〉

 魔女という単語にガタッとイベリスが立ち上がる。

〈どうしたの?〉

 慌ててかぶりを振るも落ち着かない様子に〈魔女?〉とミュゲットが問いかけた。大袈裟すぎる反応だったと勝手に身体が反応してしまったことに後悔しながら座り直してペンを走らせる。

〈魔女は本当にいるんですか?〉
〈私は会ってないんだけど、彼は解毒薬を手に入れるために終焉の森に住む魔女に会いに行ったの。そこで、解毒薬をもらう代償にとても辛い思いをしたみたい〉
(ああ……やっぱり……)

 解毒薬をもらうだけで辛い思いをしたのだ。死んだ人間を生き返らせるという大きすぎる願いはきっとアルフローレンスよりもずっと辛い思いをしたに違いない。そこまでしてでも彼はロベリアを取り戻したい。たった一年、一緒に過ごしただけで気持ちが変わるはずがないのだ。彼も、自分も。

〈ファーディナンド皇帝は魔女に何か頼んだの?〉

 嫌な予感がする。ペンを握ったまま震えているのか、小さく上下に揺れる手を握ってやるとイベリスが顔を上げる。泣いてはいない。だが、その顔色は良いとは言えなかった。

〈言いたくなければ言わなくていいの。聞いてごめんなさい〉

 何を魔女に願ったことを知ればこんなに顔色が悪くなるんだと心配になるほどの顔色と怯えた表情にミュゲットは思わずイベリスを抱きしめた。
 震える背中が泣いていることを知らせる。何故涙が出るのかイベリスにもわからない。愛を持った男に誘拐されて幸せになっているミュゲットが羨ましかったのかもしれない。彼女は小説の中の主人公のようなもので、自分が生きているここは甘さのない現実。それがイベリスの胸を抉っていた。
 亡き妻を求めて瓜二つの少女を別大陸から連れてきた皇帝が魔女に願うほどのこと──あくまでも憶測に過ぎないが、想像できた可能性にゾッとした。もしこれが当たっていたら……あまりの恐ろしさにミュゲットも我が身が震えるのを感じていた。
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