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Re:14話

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僕は誰も幸せにできない。

涙を零す小鳥遊。



でも、君となら幸せになる自信がある。



友達になっても彼氏になっても

お父さんになってもおじいちゃんになっても

変わらず一緒にいて欲しい。

まるでプロポーズみたいだな。

光る薬指に目がいく。おそろいだ。

気がつけば小鳥遊は僕の胸で泣いていた。

さらさらと髪を揺らしながら。


ありがとう…


睡眠薬が効いてたらもっと色々言えただろう。饒舌に。

でも短い言葉で伝えたい 。

まぁ、薬は飲まないに越したことはないんだけどな。

今は飲んでないから健忘は起こしてない。でも…

まるで今が揺蕩う夢の中のようだ。

夢かもしれないね、こんな僕が上手くいくなんて。ほんとはこれはフルニトラゼパムの夢じゃないかなって。


幸せってどんな味だろう。

幸せで薄くなったソーダの味。


今日は帰りたくない。

家まで送るからさ。


そこそこ綺麗なアパートだった。

2-D号室だ。覚えた。

特に意味は無いが。念の為。


少し押し問答をした結果

紆余曲折あって…

何故か今度うちに泊まりに来ることに。

片付けないとな、主に薬のプラシートの。散乱した薬をみて良く思う人はいないだろう。いやいない。


あれは告白と取っていいんですか?

それともプロポーズ です!?!?

(*´艸`) 

で、今度手料理を振る舞います!

( ・ㅂ・)و ̑̑


冷食ばっかのイメージだったんだが。

料理が趣味らしい。僕もそうなんだけどね。趣味にする程度だ。

でも本当に上手い人は冷蔵庫の中のものだけで美味しいものが作れるんだ。

余り物だけで美味しいのが作れる。

多分彼女も前者だろう。

楽しみで夜しか眠れない。



会えない季節に少しずつ君が変わっても

必ず僕は恋をする。

手放してきた昔にはもう戻らない。

    
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