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ソウちゃん
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ここはとある街のケーキ屋さん。
私は高1の頃からここでバイトしている。
時々ケーキがもらえるから続けている。
制服もかわいいしね。
入口は自動ドア。
センサーが感知したら開くタイプ。
だから、自動ドアダッシュ?のお客さんがいるんだ。
「ソウちゃん、ダメよ。今日は買わないのよ。」
噂をすれば、ほら。今日も来た。
自動ドアダッシュの彼は
ソウちゃんという4~5歳の男の子。
お母さんとよくここの前を通るみたい。
毎回買ってもらえると思うのかな?思うよね?
自動ドアが開くと
私は「いらっしゃいませ」と言って
ドアの方を見てしまう。
買わない日は、そのタイミングで
お母さんがソウちゃんの腕を引っぱっていたり
「今日は買わないのよ」と言われて
ソウちゃんが店を出るところ。
「買う日」は
ソウちゃんはいつもどら焼きを買う。
ある日
ソウちゃんのお母さんはママ友らしき人と
店の前を通り過ぎる。
ソウちゃんだけが店内に入ってくる。
あれれ、お母さん行っちゃったよ!
数秒後、お母さんが慌てて店内に入ってくる。
何ヶ月かソウちゃんが来ない日があった。
久しぶりに来たソウちゃん。
あれれ、お母さんお腹が大きくなってる?
また、数ヶ月後
ソウちゃんは男の人と一緒にやって来た。
お父さんかな?
「ソウタはいつもどれ買ってるの?」
ソウちゃんいつもの言えるかな?
言えるかな?
「どら焼き。」
言えた!
また、数ヶ月後
ソウちゃんはベビーカーに乗った
赤ちゃんと一緒にやって来た。
なんだか私人生ドラマを見てるみたいな気分になる。
ソウちゃんは今日もどら焼きを買う。
「ここのケーキ美味しいからよく買いに来てたんです。
ありがとうございました。」
「いえ。こちらこそ。ありがとうございます。」
お母さんにこんなこと言われたの初めてだな。
あとでパティシエさんに言おう。
「ぼく、引っ越すんだ。おいしいどら焼きを作ってくれてありがとう。おばちゃん。」
え?おばちゃん?
私まだ高校生なんですけど!
「ソウちゃん、おばちゃんじゃなくて、お姉さんでしょ!」
自動ドアはソウちゃんを送り出していた。
お母さんは私に「すみません」と言うと
店を出た。
もう、自動ドアダッシュはなくなるね。
私は高1の頃からここでバイトしている。
時々ケーキがもらえるから続けている。
制服もかわいいしね。
入口は自動ドア。
センサーが感知したら開くタイプ。
だから、自動ドアダッシュ?のお客さんがいるんだ。
「ソウちゃん、ダメよ。今日は買わないのよ。」
噂をすれば、ほら。今日も来た。
自動ドアダッシュの彼は
ソウちゃんという4~5歳の男の子。
お母さんとよくここの前を通るみたい。
毎回買ってもらえると思うのかな?思うよね?
自動ドアが開くと
私は「いらっしゃいませ」と言って
ドアの方を見てしまう。
買わない日は、そのタイミングで
お母さんがソウちゃんの腕を引っぱっていたり
「今日は買わないのよ」と言われて
ソウちゃんが店を出るところ。
「買う日」は
ソウちゃんはいつもどら焼きを買う。
ある日
ソウちゃんのお母さんはママ友らしき人と
店の前を通り過ぎる。
ソウちゃんだけが店内に入ってくる。
あれれ、お母さん行っちゃったよ!
数秒後、お母さんが慌てて店内に入ってくる。
何ヶ月かソウちゃんが来ない日があった。
久しぶりに来たソウちゃん。
あれれ、お母さんお腹が大きくなってる?
また、数ヶ月後
ソウちゃんは男の人と一緒にやって来た。
お父さんかな?
「ソウタはいつもどれ買ってるの?」
ソウちゃんいつもの言えるかな?
言えるかな?
「どら焼き。」
言えた!
また、数ヶ月後
ソウちゃんはベビーカーに乗った
赤ちゃんと一緒にやって来た。
なんだか私人生ドラマを見てるみたいな気分になる。
ソウちゃんは今日もどら焼きを買う。
「ここのケーキ美味しいからよく買いに来てたんです。
ありがとうございました。」
「いえ。こちらこそ。ありがとうございます。」
お母さんにこんなこと言われたの初めてだな。
あとでパティシエさんに言おう。
「ぼく、引っ越すんだ。おいしいどら焼きを作ってくれてありがとう。おばちゃん。」
え?おばちゃん?
私まだ高校生なんですけど!
「ソウちゃん、おばちゃんじゃなくて、お姉さんでしょ!」
自動ドアはソウちゃんを送り出していた。
お母さんは私に「すみません」と言うと
店を出た。
もう、自動ドアダッシュはなくなるね。
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